【目的】
非HIV専門医がHIV感染を疑うべき患者を診た際に,その存在を想起したか,またHIV抗体スクリーニング検査を行ったか,について意識調査を実施し,非HIV専門医への啓発に繋げる。
【方法】
順天堂医院に勤務する医師 1,024 名と一般開業医 110 名を対象に無記名アンケートを行い,HIV抗体スクリーニング検査の実施状況を調査
【結果】
「原因不明の肺炎」,「梅毒」,「原因不明の伝染性単核症」など,背景にHIV感染を疑うべき疾患を診療しても,非HIV専門医ではHIV専門医に比しHIV抗体スクリーニング検査実施率が極めて低かった。
【結論】
HIV専門医では当然HIVの存在を疑うべき疾患であっても,非HIV専門医では大学病院の医師でさえも,抗体検査の実施率が低いことがわかった。HIV感染の早期発見のためには,HIV専門医以外の啓発活動を進める必要性があるが,非専門医はHIV患者の診療に携わる機会も少なく,いかに知識を共有できるかが課題となる。
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