小児期発症の腎疾患患児8症例をミゾリビン低用量投与群(4mg/kg/日未満,2mg/kg/回)と高用量投与群(4mg/kg/日以上,2mg/kg/回)に分け,ミゾリビン投与量と薬物動態パラメータの関係について検討した。全例とも腎機能は正常であった。低用量投与群のCmaxは0.64±0.15 μg/mL,AUC
0−∞は3.64±1.20 μg•h/mLで,高用量投与群のCmaxは1.46±0.95 μg/mL,AUC
0−∞は8.28±5.93 μg•h/mLであった。他施設での検討であるが,成人関節リウマチ患者において,1.00±0.13mg/kg/回のミゾリビン投与量でのCmaxは0.59±0.22 μg/mL,AUC
0−∞は4.30±1.98 μg•h/mLで,1.89±0.31mg/kg/回でのCmaxは1.48±0.36 μg/mL,AUC
0−∞は9.84±1.72 μg•h/mLであったとされる。今回の検討で,成人と同様のCmax,AUC
0−∞を得るには,小児では,体重1kg当たり,成人の約2倍量のミゾリビン投与が必要であることが示唆された。よって,小児では,成人と異なるミゾリビン投与設計を行う必要がある。
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