獣医臨床皮膚科
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8 巻, 3 号
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総説
  • 池田 輝雄, 郷間 雅之
    2002 年 8 巻 3 号 p. 23-32
    発行日: 2002年
    公開日: 2007/02/15
    ジャーナル フリー
    本稿ではこれまで報告されているプロトテカ属およびプロトテカ症についての知見を概説する。プロトテカ属は,緑藻類に属するが色素を持たない腐生性の病原体であり,自然界に常在し,犬,猫,牛,人をはじめ広範囲の動物にプロトテカ症を引き起こす。P. zopfiiおよびP. wickerhamiiの2藻種がプロトテカ症の原因病原体であると報告されている。犬,牛,人のプロトテカ症は重篤な全身感染であるが,その他の動物では限局性の表在感染に留まり,表在性感染の場合は外科的処置により完治する。一方,深在性感染の場合,とくに犬では診断および治療が困難な症例がほとんどである。最近では,免疫不全患者・患畜でのプロトテカ症も数多く見られるようになっているため,早期の診断方法および治療方法の確立が重要課題となってきている。
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