熱力学的性質に対する異性体効果を調べるために,1,3-および1,4-ジオキサン-シクロヘキサン系の熱力学的性質について考察をした。過剰等温圧縮率κ
ETや過剰定容熱容量
CEV,mを計算する際,溶液の熱膨張係数αが必要である。通常,過剰熱膨張係数α
Eは無視できるほど小さく,κ
ETや
CEV,mの計算の際零と仮定することができる。しかし,極性溶液の場合,α
Eのκ
ETや
CEV,mへの寄与は無視できないことが判った。この論文では1,3-および1,4-ジオキサント-シクロヘキサン系の密度を298.15および303.15Kで測定し,α
Eのκ
ETや
CEV,mへの寄与について考察する。
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