長周期スピン構造中において部分的無秩序状態にあるスピンの自由度を熱的解析により研究した結果を紹介した。PrCo
2Si
2における波数ベクトルを
k(0,0,
k)とするとき,
k=13/14および
k=7/9に対応する整合相中に,1ケあたり
kBln2のエントロピーをもつ常磁性的イオンが規則的に配位していることが,零磁場下の熱容量測定から明らかになった。二次元三角格子反強磁性体であるCuFeO
3の整合相(√7,√7,2)においても同様に部分的無秩序状態のスピンが存在していることが確認された。
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