熱測定
Online ISSN : 1884-1899
Print ISSN : 0386-2615
ISSN-L : 0386-2615
21 巻, 3 号
選択された号の論文の6件中1~6を表示しています
  • 寺山 清志, 石黒 隆義
    1994 年 21 巻 3 号 p. 111-117
    発行日: 1994/07/30
    公開日: 2009/09/07
    ジャーナル フリー
    WC系超硬合金の押し出し成形体を対象とした脱バインダー工程について,バインダー濃度の分布,試料内部でクラックの発生する温度,ならびに試料の大きさと加熱速度等について検討した。また,低真空観察装置付きのSEMを使用して試料各部の組織観察を行なった。得られた各種のデータを総合的に評価し,試料内部での微小クラックを防止して良好な最終製品を得るための低コストでより効率的な最適加熱プログラムを組み立て,その際のTGの測定も行なった。
  • 糀谷 浩, 赤荻 正樹, 鈴木 敏弘
    1994 年 21 巻 3 号 p. 118-124
    発行日: 1994/07/30
    公開日: 2009/09/07
    ジャーナル フリー
    珪酸塩鉱物の熱力学的データは,地球のマントルにおける相平衡関係を計算するために不可欠なものである。本研究では,いくつかの珪酸塩鉱物の溶解,転移,及び融解のエンタルピーを測定するための高温熱量測定法を開発した。Mg2SiO4-Fe2SiO4オリビン固溶体の溶解エンタルピーは,ホウ酸鉛溶媒による溶解熱測定法で測定された。その結果は,オリビン固溶体が正の混合エンタルピーを持つことを示した。MgSiO3オルソパイロキシン-ペロブスカイト転移のエンタルピーは,示差落下溶解熱測定法で得られた。CaMgSi2O6ディオプサイドの融解エンタルピーは,DSC法により測定された。これらの熱力学的データは,高圧力,高温下での相平衡境界を計算するためや,マグマの成因を議論するために用いられる。
  • 川上 義博, 生田 博将, 日野出 洋文, 内田 隆, 脇原 將孝
    1994 年 21 巻 3 号 p. 125-129
    発行日: 1994/07/30
    公開日: 2009/09/07
    ジャーナル フリー
    (1) 銅シェブレル相硫化物(Cu2Mo6S7.8)が酸素固溶体を生成する時の重量の時間変化をTGにより測定し,酸素の化学拡散係数を算出した結果,約495~570Kにおいて約10-16~10-14cm2/secの間で変化することがわかった。
    (2) 各温度で求めた拡散係数をアレニウスプロットした結果,見かけの活性化エネルギーは157kJ/molと算出された。
  • Tooru Atake, Yoshikata Koga
    1994 年 21 巻 3 号 p. 130-133
    発行日: 1994/07/30
    公開日: 2009/09/07
    ジャーナル フリー
    Heat capacities of aqueous 2-butoxyethanol at mole fraction, xBE=0.01702 and 0.01950, were measured from 271 to 313K by adiabatic calorimetry. The data at xBE=0.01702 were compared with those at xBE=0.01703 obtained by differential scanning calorimetry in paper I [Chem. Phys. Lett. 217, 245 (1994)]. They agreed within 0.2%. The temperature dependence was not the same, but similar in that the temperature derivative, ∂Cp/∂T, showed a step anomaly at the same temperature. The conclusion drawn in paper I is therefore correct. The observed small difference in the temperature dependence was attributed to the difference in thermal conductivity between the sample solution and pure water used as the reference in differential scanning calorimetry.
  • Andersonらの理論を中心に
    白神 達也, 齋藤 一弥, 阿竹 徹
    1994 年 21 巻 3 号 p. 134-143
    発行日: 1994/07/30
    公開日: 2009/09/07
    ジャーナル フリー
    Andersonらの理論的見地から,固体の低温熱容量について,近年の実験的および理論的研究を紹介した。Andersonらが仮定した二準位系のほかに,最近数多くの非晶質固体において“余分の”低エネルギー励起が見い出されてきた。コンピュータシミュレーションもそのような励起の存在を支持している。それらはまた“ソフトポテンシャル”理論によって説明された。熱容量や音速の異常な温度依存性は,固体電解質や高温超伝導体,純金属などの結晶性固体においても認められるようになってきた。これらの振舞いは非晶質固体の場合とよく似ており,Andersonらの理論によって説明できる。
  • 広瀬 重雄, 小橋川 健, 畠山 兵衛
    1994 年 21 巻 3 号 p. 144-146
    発行日: 1994/07/30
    公開日: 2009/09/07
    ジャーナル フリー
feedback
Top