熱測定

NaClO₄・H₂Oの脱水と熱分解におけるアコースティック・エミッションと高温顕微鏡観察

嶋田志郎

1992 年19 巻4 号 p. 151-155
発行日: 1992/10/30
公開日: 2009/09/07

DOIhttps://doi.org/10.11311/jscta1974.19.151

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粉末試料NaClO₄・H₂Oの脱水と熱分解を自作のAE-DTA同時測定装置を使って研究した。NaClO₄・H₂O試料を加熱すると70-300℃と450-575℃の温度域に,それぞれ低温と高温AEピークが生じ,後者のピークはピークa～fから成り立っていることが分かった。高温顕微鏡による“in-situ”観察から,低温と高温AEピークの発生起因を推測した。低温と高温AEピークの周波数依存性を共振型AEセンサーを使用して調べ,さらに,分解によって発生した気泡の動きによる80と140kHzに単一のピーク周波数を持つスペクトルが得られた。

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n-アルカンの相転移温度近傍における熱拡散率の変化

辻隆行, 橋本寿正

1992 年19 巻4 号 p. 156-162
発行日: 1992/10/30
公開日: 2009/09/07

DOIhttps://doi.org/10.11311/jscta1974.19.156

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温度波を利用した非定常法に基づいて, 固体および液体状態での有機物の熱拡散率測定法を開発した。本法は平滑なフィルム状試料の表面で,交流通電によるジュール発熱と,反対面に伝播された温度振動を測定することに基礎をおいている。試料の両面に金をスパッタリングしてヒーターならびにセンサーとした。温度波が試料中を伝わるとき時間が必要である。このため,ヒーターとセンサーの間で温度波に位相差を生じる。この位相差は,試料の熱拡散率と厚さに依存している。本研究では,いくつかのn-アルカンについて,熱拡散率の温度依存性を,回転固相転移温度と融点を含む温度域で測定した。その結果これらの一次相転移では,熱拡散率が急激に小さくなること,さらに温度依存性に炭素数の奇数偶数効果が認められた。

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有脂および脱脂牛血清アルブミン(BSA)の熱構造転移と安定性

児玉美智子, 竹林新二, 城所俊一, 上平初穂

1992 年19 巻4 号 p. 163-169
発行日: 1992/10/30
公開日: 2009/09/07

DOIhttps://doi.org/10.11311/jscta1974.19.163

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脂肪酸含有およびこれの除去操作を行なった脱脂牛血清アルブミン(BSA)のpH7.00での熱変性(N-D転移)を示差走査ミクロ熱量計を用いて検討した。脱脂BSAのNからD状態への熱構造転移に伴われるエンタルピー変化量(ΔH_cal)は有脂BSAに比べて約30%程度,減少した。2種BSAのこの熱測定データーを城所ら(Bioplymers 26, 231 (1987))によって開発されたdouble deconvolution法に従って解析した。この解析によって,脱脂BSAは3状態転移に,また有脂BSAはこのタンパク質の3-ドメイン構造モデルに対応する4状態転移に従うことが明らかになった。

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勾配ベクトル射影法による化学平衡計算

松本隆史, 横川晴美

1992 年19 巻4 号 p. 170-173
発行日: 1992/10/30
公開日: 2009/09/07

DOIhttps://doi.org/10.11311/jscta1974.19.170

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系のギブズエネルギーGの勾配ベクトルを質量保存則を満たす空間に順次射影することによりGの最小点を探索する計算法を開発した。固相-気相系の例をとり本法によるパソコンプログラムを用いて平衡点を計算,結果を確認した。本方式では,收束計算のための初期値を推定する必要がなく常に出発原料の値を用いることができるのと,収束過程において物理的意味のない点を通ることがおこらないため解の安定性は高いのが特徴である。なお,本方式を系のヘルムホルツエネルギーに適用した場合のプログラムも作成し上記系に対し確認した。

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低分子非晶質のエンタルピー緩和と熱測定

武田清

1992 年19 巻4 号 p. 174-181
発行日: 1992/10/30
公開日: 2009/09/07

DOIhttps://doi.org/10.11311/jscta1974.19.174

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低分子ガラス性液体のエンタルピー緩和に関する熱的研究をエントロピー理論の観点から紹介した。特に特殊な手法を用いて作成した非晶質のエンタルピー緩和現象について述べた。高精度な定量実験から液体急冷試料とこれらの試料の緩和挙動の違いを議論した。その結果,Adam-Gibbs 理論の有用性と限界が明らかになった。

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示差熱天秤-質量分析計同時測定法(TG-DTA/MS)による熱分解反応の反応速度論的検討

有井忠, 高田義博, 千田哲也, 岸証

1992 年19 巻4 号 p. 182-185
発行日: 1992/10/30
公開日: 2009/09/07

DOIhttps://doi.org/10.11311/jscta1974.19.182

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高圧DTAによる半水セッコウの分析

網田佳代子, 松井博, 岡本裕信, 橋詰源蔵

1992 年19 巻4 号 p. 186-191
発行日: 1992/10/30
公開日: 2009/09/07

DOIhttps://doi.org/10.11311/jscta1974.19.186

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