LiCl,NaCl,KCl,RbCl,CsClおよびAl
2O
3(コランダム)について熱容量
Cpのデータを最小二乗法にもとづく方法によって解析し,定積熱容量を推定した。この解析法は格子振動スペクトルの大勢を中低温領域で決め,高温領域において調和振動子熱容量を超える部分から熱容量差を決定するものである。また熱膨張係数とスティッフネスの文献データを用いて,定圧熱容量と定積熱容量の差を計算した。300Kまでの範囲で,NaCl,KCl,RbClについて計算値は
Cpの解析による値と約10%の範囲に一致したが,LiClとCsClについては熱膨張係数とスティッフネスにもとづく値の方が20~30%大きい結果が得られた。コランダムについては900Kまでのデータを用いて,
Cpからの値が約25%だけ大きいことを見出した。またコランダムの熱容量データの解析から高温領域(1800~2250K)の値について得られる知見を論じた。
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