日本医療・病院管理学会誌
Online ISSN : 2185-422X
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50 巻, 4 号
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巻頭言
研究論文
  • ——愛知県の病院機能評価認定病院を対象にして——
    小寺 俊樹, 堀 心一, 岩尾 聡士
    2013 年50 巻4 号 p. 265-274
    発行日: 2013年
    公開日: 2013/12/25
    ジャーナル フリー
    本研究の目的は,愛知県の病院機能評価の認定を受けた民間病院を対象として,病院の収益性と医療の質を高次元でバランスさせる要因を特定することである。2008から2010年度の愛知県における医療法人の事業収益と事業利益率を被説明変数とし,病院機能評価の項目を説明変数として重回帰分析を行った。その結果,看護部門の体制の評価が高まると,病院の事業利益率が増加することを明らかにした。また,財務会計,予算管理,経営管理の評価が高まると,事業利益率が低下することを示した。
研究資料
  • 平田 明美, 戸梶 亜紀彦
    2013 年50 巻4 号 p. 275-284
    発行日: 2013年
    公開日: 2013/12/25
    ジャーナル フリー
    病棟師長が認知している「役割認識」と「役割行動」を管理業務の分類作業を通して明らかにする目的で調査を行なった。対象者は20名で,平均年齢46.2(SD±3.7)歳。師長経験は平均6.1(SD±2.8)年であった。役割行動は,【ケア提供者役割行動】,【組織管理的役割行動】,【人的資源管理役割行動】,【リスクマネージャ役割行動】,【教育的役割行動】の5つであった。特徴的なのは,≪人材確保活動≫を【人的資源管理役割行動】ではなく,【組織管理的役割行動】と捉えていたこと,および,≪研究・研究成果活用の推進≫を[看護の質的保証]という「役割認識」ではなく,【教育的役割行動】としていたことである。管理業務が本来の目的とは別次元で認識されていることが明らかになった。このことは,実践の場での経験と教育が重要なのはいうまでもないが,看護管理に関する研究と系統的教育によって形式知を深める機会も欠かせないことを示唆している。
  • ——医療の質改善と経済的貢献の定量評価——
    加藤 隆, 池田 俊也, 武藤 正樹
    2013 年50 巻4 号 p. 285-294
    発行日: 2013年
    公開日: 2013/12/25
    ジャーナル フリー
    本研究は薬剤師による疑義照会を行なわない場合に起こると想定される治療や入院期間に対する影響を推定し,その医療費を推計することで,薬剤師による疑義照会の医療の質への貢献度ならびに経済的影響を評価することを目的とした。
     東京都内の1病院にて調査を行い,12週間の調査期間中に薬剤師が行った疑義照会148例を対象とした。疑義照会が行なわれなかったと仮定した場合の治療や入院期間の影響を推定する際にデルファイ法を用いることで評価の精度を高め,医療費の算定に出来高ベースの金額を用いて医療資源削減額を評価した。
     その結果,入院期間への影響は入院日数の延長,再入院日数を合わせて43症例,190日であった。また,疑義照会による医療費の回避額は推定75万円∼190万円となった。医療費を用いて疑義照会による貢献度を定量化することができた結果,薬剤師は医療の質ならびに経済面に貢献していることが確認された。
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