日本医療・病院管理学会誌
Online ISSN : 2185-422X
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ISSN-L : 1882-594X
51 巻, 2 号
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巻頭言
研究資料
  • 伊藤 敦, 寺崎 仁, 大道 久
    原稿種別: 研究資料
    2014 年 51 巻 2 号 p. 105-115
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/07/18
    ジャーナル フリー
    1995年から2012年までの一般診療所の地域分布の変動と在宅医療へのアクセス格差との関係について分析した。その結果,4つの重要な知見が得られた。① この18年間で住民の診療所医療へのアクセスは確実に向上している。② 在宅医療については顕著なアクセス格差が認められ,特に在宅療養支援診療所(「在支診」)へのアクセス格差が大きい。③ 「在支診」の分布は西高東低の形で偏在している傾向があり,最上位と最下位の地域で約5倍の格差がある。④ 「在支診」の地域偏在は,産業集積に誘発されて医療機関が集中立地している地域に,「在支診」も集中立地する傾向が認められた。⑤ 「在支診」の診療報酬点数が地域偏在を助長させている可能性がある。したがって,「在支診」を全国一律に展開することに拘らず,地域の実情に配慮した総合的な在宅医療支援体制の構築の必要性を指摘した。
  • 米本 倉基
    原稿種別: 研究資料
    2014 年 51 巻 2 号 p. 117-125
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/07/18
    ジャーナル フリー
    本研究は,近年,増加が著しい女性医師が直面するワーク・ライフ・バランスの課題とその支援ニーズを明らかにするための質的研究である。方法としては,日本の女性医師18名に半構造化インタビュー調査を行い,得られたテキスト・データへ修正版グラウンデット・セオリー・アプローチ(M-GTA)に基づいた質的分析を加え,その結果と既に先行研究で得られた知見との整合性による検証によって,課題の明確化と支援ニーズを導出した。その結果,女性医師のワーク・ライフ・バランスに関する現状の課題分析において,4つのカテゴリーと12の下位概念が,女性医師のワーク・ライフ・バランス支援ニーズの分析では,4つのカテゴリーと14の下位概念が生成され,性役割分業の意識啓蒙活動の推進,病児や低学年児童への子育てサポートの充実,当直勤務や長時間勤務の是正等の課題と支援ニーズがあることが明らかとなった。
特別シンポジウム
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