Medical Imaging Technology
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最新号
選択された号の論文の8件中1~8を表示しています
特集/最近の核医学イメージングの応用
  • 銭谷 勉
    原稿種別: 特集論文
    2025 年43 巻3 号 p. 63-64
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/07/12
    ジャーナル 認証あり
  • 石井 一成
    原稿種別: 特集論文
    2025 年43 巻3 号 p. 65-69
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/07/12
    ジャーナル 認証あり

    アルツハイマー病(AD)診療において,アミロイドPETとタウPETは非侵襲的にAD病理を可視化できるバイオマーカーとして重要性が増している.抗アミロイド𝛽(A𝛽)抗体薬(レカネマブ,ドナネマブ)の登場により,アミロイドPETは抗A𝛽抗体薬治療適応判定およびA𝛽除去効果のモニタリングに不可欠となった.タウPETは病期進行度や予後予測に役立つ.また,頭部専用PET装置や人工知能(AI)による画像解析技術の進歩も加わり,分子イメージングの重要性がますます増大している.今後,アミロイドPET,タウPETの活用は,ADの早期診断と個別化治療戦略の鍵を握ると期待される.

  • 渡部 直史
    原稿種別: 特集論文
    2025 年43 巻3 号 p. 70-76
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/07/12
    ジャーナル 認証あり

    セラノスティクス(theranostics)は,治療と,診断を一体化させた新しい概念であり,同一の化合物に対して,標識する核種を変えることで画像診断からラジオアイソトープ治療(核医学治療)までを一貫して実施する診断・治療技術である.画像診断においては例えば全身の転移巣における標的分子の発現程度を定量的に確認できるだけでなく,治療効果の予測も可能である.特に創薬においては,診断薬の体内分布から治療薬の最適化を行い,正常臓器への生理的集積を減らすことで,副作用の低減も可能である.治療においては,診断薬と同様にRI標識リガンドを標的部位に分布させ,体内から𝛼線や𝛽線といった飛程の短い放射線でがんに対する治療を行う.日本国内ではサイクロトロンで製造可能なアスタチン(211At)を用いた創薬開発と臨床応用で世界をリードしており,今後の展開が期待される.

  • 大谷 健太郎
    原稿種別: 特集論文
    2025 年43 巻3 号 p. 77-81
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/07/12
    ジャーナル 認証あり

    虚血性心疾患に対する有望な治療戦略の一つとして,幹細胞移植による再生医療が開発されてきた.移植細胞種および移植技術の開発・改良が進められる一方,移植後の細胞動態を非侵襲的に可視化する方法の開発も進められている.本稿では,心筋梗塞ラットに移植された細胞シートをヒトレポーター遺伝子とSPECTを用いて時空間的に追跡する方法について紹介する.

  • 奥田 光一
    原稿種別: 特集論文
    2025 年43 巻3 号 p. 82-86
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/07/12
    ジャーナル 認証あり

    近年,深層学習を中心とした人工知能(AI)の発展により,核医学における画質改善,読影支援,線量計算,治療反応予測など,診断・治療の両面で応用が進んでいる.特に,畳み込みニューラルネットワーク(CNN)や敵対的生成ネットワーク(GAN)を用いた画像生成は被曝低減や撮像時間の短縮に寄与し,セグメンテーションを介した個別化医療の効率化も期待される.一方で,ラベル付き核医学画像データの不足や施設間の検査プロトコルに起因する汎化性の課題,さらに透明性・解釈性を担保する説明可能なAIの導入も重要な検討事項である.本稿では,核医学領域におけるAI技術の最新の研究動向とその臨床応用の可能性,ならびに現状の課題と今後の展望について概説する.

  • 樋口 隆弘
    原稿種別: 特集論文
    2025 年43 巻3 号 p. 87-92
    発行日: 2025年
    公開日: 2025/07/12
    ジャーナル 認証あり

    本稿では,欧州における核医学の主要国であるドイツの現状を概説し,特にヴュルツブルク大学核医学科における臨床体制の実際を紹介する.診断領域では,陽電子放射断層撮影(PET)を中心とした分子イメージングの臨床利用状況を,治療領域では,前立腺特異膜抗原(PSMA)などを標的とした標的型放射線治療(targeted radionuclide therapy)の現状と展望について言及する.また,近年,核医学分野における製薬・バイオ企業の関心が高まり,放射性医薬品企業の買収や提携が加速している.さらに,ドイツでは2024 年の医事法改正により臨床研究の実施環境が改善され,新規放射性医薬品の臨床応用がより円滑に進められる制度基盤が整いつつある.本稿では,こうした産業動向および制度面の変化も踏まえ,診断と治療が融合する核医学の現状と今後の課題について論じる.

日本医用画像工学会
編集後記
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