日本きのこ学会誌
Online ISSN : 2432-7069
Print ISSN : 1348-7388
14 巻, 4 号
選択された号の論文の3件中1~3を表示しています
  • 原田 栄津子, 川出 光生, 目黒 貞利, 河内 進策
    原稿種別: 本文
    2006 年 14 巻 4 号 p. 183-189
    発行日: 2006/12/31
    公開日: 2018/03/15
    ジャーナル フリー
    独特の杏仁様の香りを持っチリ産食用きのこG.gargalの子実体および菌糸体の香気成分をGCおよびGC-MSで分析した結果,いずれもベンズアルデヒドが主成分として確認された.G. gargalを液体培養するための培養条件を検討したところ,ペプトン・グルコース・酵母エキス(PGY)液体培地を用い,初発pHを4.5に調整し,20℃で培養したときに,良好な菌糸体成長が得られた.この培養条件下でG. gargalの菌糸体成長とベンズアルデヒドの生成量との関係を検討した結果,ベンズアルデヒドは菌糸体成長が定常期に入った後急激に増加し,その後もほぼ一定に維持された.G. garg,alを新規の香りの良い食用きのことして生産するだけでなく,近年香料として需要が非常に高くかっ高価な天然ベンズアルデヒドの工業的生産に用いることも可能と考えられた.
  • 楊 柏松, 成 漢功, 大賀 祥治
    原稿種別: 本文
    2006 年 14 巻 4 号 p. 191-196
    発行日: 2006/12/31
    公開日: 2018/03/15
    ジャーナル フリー
    ツクツクボウシタケの発生環境および栽培条件を検討した.8月から9月にかけて多く発生し,気温23.5-30℃,地温22.0-25.2℃,湿度64-96%.土壌含水率は30.5-32.8%であった.初発pH3.0-8.5の範囲で成長できることが確認され,pH5.5で極大値を示した.炭素源では,グルコースが最適で,窒素源としてはイーストエキスとペプトンの混合培地で最も菌糸体成長が良好であった.栽培試験では,卵黄添加の培地で子実体が形成された.
  • ポクレル チャンドラ プラサド, 澄川 真也, 前 賢生, 飯田 繁, 大賀 祥治
    原稿種別: 本文
    2006 年 14 巻 4 号 p. 197-205
    発行日: 2006/12/31
    公開日: 2018/03/15
    ジャーナル フリー
    ハタケシメジの菌糸蔓延での栄養要求性について,炭素源,窒素源および農産,畜産廃棄物について種々の培地形態で検討した.最適温度は25℃でpHは7.0であった.炭素源としてグルコース,窒素源としてポリペプトンが通しており,C/N比は50が最適であった.畜産堆肥は1年間の堆積処理物が4ヶ月や5週間のものに比べて優れていた.5種類の基材についてオガ粉やコーンコブを混合して,菌床で菌糸生育について検討した. 1年間堆積した堆肥とオガ粉の混合物が-タケシメジ菌床として最も適していた.また,大麦粕を添加すると,菌糸蔓延促進効果があることが明らかになった.
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