腐生性きのこであるナメコ
Pholiota microspora のグルコアミラーゼ1 遺伝子(
PnGlu1)は,以前,同定されその性質が調べられた.本研究では,2 つ目の全長1719 bp で,573アミノ酸をコードしたグルコアミラーゼ遺伝子(
PnGlu2)をナメコゲノム中から同定した.
PnGlu1 と
PnGlu2 は,70% のアミノ酸の同一性を示した.転写解析を行ったところ,異なる炭素源を加えた最少培地中での
PnGlu1 and
PnGlu2 の発現は,鋸屑培地中での発現量よりとても少なかった.鋸屑培地中では,
PnGlu1 の転写レベルは菌糸体で高く,
PnGlu2 の転写量は子実体原基や子実体で高かった.これらのデータは,2 つのグルコアミラーゼ遺伝子
PnGlu1及び
PnGlu2 は,菌糸体増殖と子実体発生の様にそれぞれの発達段階において発現する様,異なった制御をされているものと推察された.
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