日本きのこ学会誌
Online ISSN : 2432-7069
Print ISSN : 1348-7388
20 巻, 3 号
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  • 李 燕, 金城 由紀子, 河井 祥子, 万 佳寧, 霜村 典宏, 山口 武視, 会見 忠則
    原稿種別: 本文
    2012 年20 巻3 号 p. 135-140
    発行日: 2012/10/31
    公開日: 2018/03/15
    ジャーナル フリー
    Pholiota microsporaのグルコアミラーゼ遺伝子(PnGlu1)の転写調節機構を解明するため,PnGlu1の開始コドンの上流2734bpの配列を調べたところ,TATAボックスの他に酵母で見出されているMATα1タンパク質結合部位とMATa1タンパク質の結合部位の2つのコンセンサス配列が見出された.これらの配列の存在とPnGlu1の発現調節との関連性を調べるために,一核菌糸体,二核菌糸体,そして,ホメオドメインプロテイン遺伝子を導入した形質転換体のPnGlu1の発現量を調べた.その結果,PnGlu1の転写は,二核菌糸で誘導され,形質転換体でも一核菌糸と比べ発現量が高かった.PnGlu1の発現調節と子実体形成との関係を調べるため,鋸屑培地で,培養したナメコのPnGlu1の発現量を調べたところ,子実体形成時に発現量,そして,グルコアミラーゼ活性,グルコース量ともに劇的に増加することが分かった.以上の結果から,グルコアミラーゼの発現は,二核化と子実体形成に深く関与していることが示唆された.
  • 白坂 憲章, 吉岡 早香, 福田 泰久, 寺下 隆夫
    原稿種別: 本文
    2012 年20 巻3 号 p. 141-146
    発行日: 2012/10/31
    公開日: 2018/03/15
    ジャーナル フリー
    タモギタケの黄色色素の生成に関与する酵素の単離精製を試み,子実体中にL-DOPAを基質として黄色色素を生成するタンパク質が存在することを明らかにした.本酵素は子実体の破砕液から硫安塩析,陰イオン交換クロマト,ゲルろ過により電気泳動的に単一に精製された.分子量測定の結果,SDS-PAGEにより約19kDa,TSK-Gel G4000SW_<XL>により約350kDaと推定された.本酵素の至適温度は28℃,至適pHは8であり,28℃以下およびpH5から8の範囲で安定であった.Co^<2+>,Fe^<2+>,Hg^+,Pb^<2+>および金属キレート試薬であるEDTAによって活性が阻害された.また,本酵素のL-DOPAおよびDopamineに対するKm値は1.2mM,1.1mMと類似した値を示したが,チロシンやカテコールといった一般的なチロシナーゼの基質とは反応しなかった.
  • 白坂 憲章, 山口 裕加, 吉岡 早香, 福田 泰久, 寺下 隆夫
    原稿種別: 本文
    2012 年20 巻3 号 p. 147-153
    発行日: 2012/10/31
    公開日: 2018/03/15
    ジャーナル フリー
    トキイロヒラタケ子実体よりピンク色と黄色の色素を分離した.ピンクの色素は,硫安塩析,DEAEトヨパール,トヨパールHW55によるクロマトグラフィーにより色素タンパク質として精製され,分子量はSDS-PAGEおよびHPLC-GPCによって,それぞれ24.5kDa,30kDaと推定された.本色素タンパクは267,348,493nmに吸収極大を示し,28℃およびpH4から10で安定であった.一方,黄色色素からはSephadex G-25を用いたゲルろ過により3つの色素が精製され,分子量はHPLC-GPCにより10.8kDa,5.3kDa,4.4kDaであると推定された.これらの色素は可視領域に特徴的な吸収極大が見られず,水のみに溶解性を示した.本色素はH_2O_2,KMnO_4,NaOClといった強力な酸化剤で脱色され,Fe^<3+>をFe^<2+>へと還元した.これらの性質は,メラニン色素の性質によく合致した.
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