ネットワークポリマー
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18 巻, 1 号
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  • 青田 浩幸, 岸本 武久, 松本 昭, 松波 省一
    1997 年18 巻1 号 p. 1-7
    発行日: 1997/03/10
    公開日: 2012/08/20
    ジャーナル フリー
    多官能ビニル化合物のラジカル重合における三次元化に関する一連の研究の一環として, 本研究では各種多官能アリル化合物の三次元化に伴うネットワーク構造の微視的不均一化について電子スピン共鳴 (ESR) を用いて検討した。トリアリルイソシアヌレート (TAIC), トリアリルシアヌレート (TAC), ジアリルフタレート (DAP), ジアリルイソフタレート (DAI), ジアリルテレフタレート (DAT), およびトリアリルトリメリテート (TAT) の塊状重合系をESR測定したところ, ペンダントアリルラジカルが検出された。このペンダントアリルラジカルと酸素および4-ヒドロキシ-2, 2, 6, 6-テトラメチルピペリジン-1-オキシル (TEMPOL) との反応性を検討したところ, ネットワークの微視的不均一性に基づく立体効果を反映して酸素のような小さい分子とは反応できるが, TEMPOLのようなかさ高い分子とは反応できないことが分かった。また, この微視的不均一化の重合率依存性を検討するためラジカル蓄積量の経時変化を追跡したところ, ラジカルが蓄積し始める点および蓄積量が急速に増加する点はモノマー種によって異なっており, 各重合系のネットワーク形成過程の違いを反映しているものと考えられた。
  • 西久保 忠臣, 伊豫 昌己
    1997 年18 巻1 号 p. 8-20
    発行日: 1997/03/10
    公開日: 2012/08/20
    ジャーナル フリー
    以前は, 光機能性ポリマーと言えば感光性樹脂を意味するものであったが, 最近は様々な光機能性高分子が創製され, 次世代の機能性材料として注目されている。本稿では, 多くの光機能性モノマーやポリマーの中で, 光架橋や光硬化反応が関与する興味ある材料の合成や特徴について紹介する。多層回路基板の作成のために耐熱性に優れた感光性樹脂の開発が期待されているが, 最近, 側鎖にエポキシ残基やビニルエーテル残基を持ったカチオン重合型の感光性ポリイミドが合成された。ポリイミドと同様の優れた耐熱性を有する新しい光硬化性モノマーとして, カリックスアレン構造を持った (メタ) アクリレート類が合成された。次世代の光カチオン硬化性モノマーとして期待されている多官能性ビニルエーテル類の新しい合成方法が提案された。それぞれ, ポリマー鎖中に光架橋性基を持った高分子非線形光学材料や液晶材料は, 光架橋反応により固定化され優れた耐久性を示すことが報告された。また, ポリマー主鎖または側鎖中にノルボルナジエン残基を持った高分子は光-熱エネルギー変換・蓄積機能高分子材料として注目されているが, その合成と架橋方法等について解説した。
  • オフセット印刷用感光性樹脂
    長尾 隆
    1997 年18 巻1 号 p. 21-26
    発行日: 1997/03/10
    公開日: 2012/08/20
    ジャーナル フリー
    感光性樹脂は, 微細加工技術 (リソグラフィー) 材料として印刷製版用に開発されてきた。現在ではその技術が活用され, レジスト材料としてマイクロエレクトロニクス高分子材料分野の著しい発展の原動力となっている。技術の母体となる印刷刷版の画像形成に用いられる感光材料は, 高分子材料をベースとする感光性樹脂が用いられている。さらに近年の技術革新としては, フィルムを使わずにコンピューターから直接製版するCTP (Computer To Plate) 用機器, 版材が開発され, 発表されてきた。その刷版の感光材料は, 長波長域に感度をもつ超高感度の感光材料が要求され, 露光装置の進展とともに対応が期待されている。
  • 角岡 正弘
    1997 年18 巻1 号 p. 27-35
    発行日: 1997/03/10
    公開日: 2012/08/20
    ジャーナル フリー
    光酸・塩基発生剤の最近の進歩とこれらを利用する光架橋反応の動向についてまとめた。光酸発生剤については基礎反応の特徴についてまとめるとともに, 実用化の動向について, UV硬化樹脂およびフォトレジストでの例を紹介した。光塩基発生剤については, 最近検討が始まった研究例を中心にその基礎と応用について述べた。
  • 木原 伸浩
    1997 年18 巻1 号 p. 36
    発行日: 1997/03/10
    公開日: 2012/08/20
    ジャーナル フリー
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