ネットワークポリマー
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24 巻, 1 号
選択された号の論文の8件中1~8を表示しています
  • リグノフェノール-無機質複合系の機能特性
    永松 ゆきこ, 舩岡 正光
    2003 年24 巻1 号 p. 2-12
    発行日: 2003/03/10
    公開日: 2012/08/20
    ジャーナル フリー
    リグノセルロース系複合体を構成する炭水化物およびリグニンに対し, それぞれ相互に混合しない酸およびフェノール誘導体を反応系 (機能環境媒体) とした相分離系変換システムにより, 天然リグニンから各種C1-フェノール構造の異なる1, 1-ビス (アリール) プロパン型リニア系ポリマー, リグノフェノールを合成した。また, そのC1-フェノール核の反応性およびスイッチング機能 (C2炭素に対する隣接基効果) を活用し, リグノフェノールを原料として循環可能なネットワークおよびリニア生長型メチロール (HM) 化プレポリマーを誘導した。さらに, HM-リグノフェノールを各種無機素材 (タルク, ガラス系粉末, 鉄粉) の表面に均一収着させ, 加熱圧縮成形することにより, リグノフェノールをマトリクスとした複合成形体を創製した。得られた成形体の吸水率は用いた無機材料の親水性に依存して増加したが, 体積膨張率はいずれも極めて低かったことから, リグノフェノールマトリクス高次構造と無機素材とが強固な複合系を形成していることが示唆された。複合成形体のリサイクル特性はリグノフェノールマトリクスの架橋密度の低下, 無機素材のアルカリ試薬に対する親和性の上昇によって向上した。
  • 仙北谷 英貴, 白石 文洋, 久保内 昌敏, 津田 健
    2003 年24 巻1 号 p. 13-21
    発行日: 2003/03/10
    公開日: 2012/08/20
    ジャーナル フリー
    耐アルカリ性の低い酸無水物硬化エポキシ樹脂と, 耐アルカリ性の高いアミン硬化エポキシ樹脂を粉砕し, それぞれの樹脂に充てんして水酸化カリウム水溶液中での腐食試験を行った。酸無水物硬化エポキシ樹脂の粉砕粒子を充てんした酸無水物硬化エポキシ樹脂の腐食は, 表面近傍の粒子界面に環境液が浸入して溶解を促進した。これが原因となって強度が低下したが, 材料内部への環境液の浸入は見られなかった。アミン硬化エポキシ樹脂の粉砕粒子を充てんした酸無水物硬化エポキシ樹脂では, 環境液が粒子/マトリックス界面を経由して材料内部にまで浸入し, 表面近傍の粒子は脱落するとともに内部のマトリックスは次第に溶解した。これらが原因となって強度は著しく低下した。アミン硬化エポキシ樹脂の粉砕粒子を充てんしたアミン硬化エポキシ樹脂の腐食は, 環境液の表面近傍への浸入と可逆的な強度低下を示した。酸無水物硬化エポキシ樹脂の粉砕粒子を充てんしたアミン硬化エポキシ樹脂の腐食では, 表面に露出した粒子の溶出が起こるとともに, 界面を経由して環境液が材料内部に浸入した。浸せき時間の増加とともに材料内部の粒子も溶解し, 不可逆的な強度低下を示した。粉砕によるリサイクル材料の耐アルカリ性は概して低く, 腐食に対する注意が必要である。
  • 久保田 静男, 森 一, 前田 拓也
    2003 年24 巻1 号 p. 22-29
    発行日: 2003/03/10
    公開日: 2012/08/20
    ジャーナル フリー
    ボタン製造時に排出される不飽和ポリエステル樹脂廃棄物のケミカルリサイクルを検討した。廃棄樹脂を粉砕し、酸、塩基、エステル交換触媒を用いグリコールで分解した。分解速度は酸、エステル交換触媒より塩基触媒の方が大きかった。不飽和ポリエステル樹脂廃棄物はグリコール中、290℃、2時間で84.6%分解し、分解物の分子量はMn=156、Mw/Mn=1.06であった。200℃の分解ではフタル酸グリコールエステルが得られた。スチレン-フマレート共重合体の架橋部分は230℃以上の温度で分解した。スチレン/無水マレイン酸 (75/25) 共重合体もグリコールで同様に分解した。分解物と無水マレイン酸を反応させて、Mn=846, Mw=7,468の不飽和ポリエステルが得られた。再生樹脂の曲げ強度は77.8MPa (市販品 : 92.1MPa) であった。
  • 超音波によるリグニンのリグフェノールへの変換
    永松 和成, 永松 ゆきこ, 舩岡 正光
    2003 年24 巻1 号 p. 30-39
    発行日: 2003/03/10
    公開日: 2012/08/20
    ジャーナル フリー
    相分離系植物資源変換システムは, リグノセルロース素材を構成する天然リグニンおよび炭水化物に対して, それぞれフェノール系および水系機能環境媒体を適用することにより, 常温開放系にて単純な撹拌操作のみで天然リグニンをリグニン系リニア型素材(リグノフェノール), そして炭水化物を低分子炭水化物区分へと分離・変換し得る。本研究では, 相分離系反応, すなわち濃酸による炭水化物の膨潤・加水分解およびリグニンへのフェノールグラフティング反応時に付加する物理エネルギーとして超音波を選定し, 細胞壁構成素材の分離・変換効果に関して検討を加えた。その結果, 反応時間15分で比較的高分子量 (約30,000) のリグノフェノールが誘導され, その収率はコントロールに比べ約2倍であった。これは, 超音波の照射により高次構造を有する炭水化物の加水分解が促進され, リグノフェノールが総体的かつ効果的に変換・分離されたことに起因する。すなわち, 超音波エネルギーの付加によって酸ーフェノール界面反応が大幅に促進され, 細胞壁高次構造の解放が迅速化したことから, よりエネルギーミニマム型の相分離系変換システムを構築し得ることが示された。
  • 菅原 正紀
    2003 年24 巻1 号 p. 40-45
    発行日: 2003/03/10
    公開日: 2012/08/20
    ジャーナル フリー
    The main objectives of this study were to investigate the use of polymeric MDI (P-MDI) with recycle chips from a used particleboard to a new one again. Using melamine-urea-formaldehyde resin (MUF) and replacing 20% of wood chips by the recycled-chips, the bending strength of PB decreased 26% from that of the original.
    But using P-MDI, the lowering of board characteristics was depressed comparing with the PB made with MUF resins.
    The P-MDI-based PB with formaldehyde-catching additives showed a formaldehyde emmission of 0.3mg/l, and was classified as JIS-EO grade.
  • 佐藤 修, 斎藤 功夫, 生島 豊
    2003 年24 巻1 号 p. 46-54
    発行日: 2003/03/10
    公開日: 2012/08/20
    ジャーナル フリー
    超臨界水は特異な物性を有し, 且つ環境負荷の極めて少ない反応溶媒として注目されている。このような超臨界水を用いたプラスチックの分解反応は, 革新的なケミカルリサイクルの中核技術として期待されている。ここでは, この分解の基礎反応および基本プロセスについて, 温度や圧力等の影響を含めて例を挙げて解説した。PETやポリアミド (ナイロン6) のような縮重合型プラスチックは, 超臨界水中でそれぞれの相当する原料モノマー, テレフタル酸とε-カプロラクタムに高効率で加水分解することができる。この超臨界水分解は付加重合ポリマーであるポリエチレンの油化に対しても有力な手法となる。また, 熱硬化性樹脂については収率面での問題を残すものの, 化学原料等への変換が可能である。リサイクル技術として実用化に不可欠な流通式プロセスはモノマー回収や油化に関するものが提案されている。
  • 奥脇 昭嗣
    2003 年24 巻1 号 p. 55-60
    発行日: 2003/03/10
    公開日: 2012/08/20
    ジャーナル フリー
    1997年に容器包装リサイクル法が施行されてから一般廃棄物中の廃プラスチックのうち容器包装用のもののリサイクルが進んでいる. それは高価なリサイクル費用が支払われるためである. 特に使用済みペットボトルは化学リサイクルによるボトルからボトル (B to B) へのリサイクルをも可能にしている. また, このリサイクル費用は塩素を含む容器包装プラスチックのリサイクルをも可能にし, リサイクル量は著しく増えている. 熱分解およびNaOH溶液中における脱塩素のプロセスおよび基礎的速度について簡単に解説した. 脱塩素廃プラスチックを各地のエネルギー・素材産業で利用して炭酸ガスを削減する方策が示され, そのリサイクル費用は最終的にはごみ処理費用を目指すべきであることを強調した。
  • 師岡 寿至
    2003 年24 巻1 号 p. 61
    発行日: 2003/03/10
    公開日: 2012/08/20
    ジャーナル フリー
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