ビスマレイミドジフェニルメタン(BMI)と3,3’(メ- チレン-1,4- ジフェニレン)ビス(3,4- ジヒドロ-2H-1,3- ベンゾオキサジン)(P-d 型ベンゾオキサジン)及びビスフェノールA 型ジシアン酸エステル(BAD)の反応により,高耐熱性と低熱膨張係数及び高強度を併せ持つ樹脂硬化物を得た。加熱硬化によって得た樹脂硬化物のガラス転移温度(T
g),分解温度(T
d),熱膨張係数(CTE)を,それぞれ動的粘弾性試験(DVA),熱重量分析(TGA),熱機械分析(TMA)によって調査した結果,BMI,P-d,BAD の混合系樹脂は全て250℃を超えるT
g を示した。 また,以前の研究である当量比BMI:P-d=1.0:0.3 混合系と比べ,当量比BMI:P-d:BAD=1.0:0.3:2.0 混合系では120℃における粘度は36,000 mPa・s から23 mPa・s に大きく減少し,BMI+P-d 系での160℃から40℃低い120℃で溶融成形できるようになった。また,三元共重合系は熱膨張係数も50 ppm/K 以下となり,汎用エポキシ樹脂(65-70 ppm/K)と比較して低い値が得られた。三点曲げ試験により得られた曲げ強度は179 MPa を示した。示差走査熱量分析計(DSC)による解析結果からは,BMI,P-d,BAD 間における相互作用の可能性が示唆された。さらに,FT-IR スペクトルから未反応官能基の残存がなく,ポリマーを形成していることが確認された。
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