ネットワークポリマー
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19 巻, 4 号
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  • 猪俣 克巳, 山田 洋二, 室井 康秀, 亀山 敦, 西久保 忠臣
    1998 年19 巻4 号 p. 181-189
    発行日: 1998/12/10
    公開日: 2012/08/20
    ジャーナル フリー
    側鎖にフェナシルエステル残基を有する新規な光機能性高分子の合成とその光反応について検討を行った。はじめに, 1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン-7(DBU)を塩基として用いたポリメタクリル酸(PMA)と種々のフェナシルブロミド類とのエステル化反応を行った。その結果, 温和な条件で定量的に目的とする側鎖にフェナシルエステル残基を有する新規な光機能性高分子が得られた。この得られた光機能性高分子の光反応について, 種々の水素供与体を添加して検討を行った。500W超高圧水銀灯を用いて, UV照射し, エステル結合の減少とカルボキシル基の生成をUVスペクトルとIRスペクトルで確認した。さらに, 2,3-ブタンジオール(BDO)が水素供与体として最も効果的に作用し, フェナシルエステル残基の構造によっても光反応性が異なることも明らかになった。
  • 石川 和憲, 井坂 明洋, 細田 浩之
    1998 年19 巻4 号 p. 190-194
    発行日: 1998/12/10
    公開日: 2012/08/20
    ジャーナル フリー
    湿気硬化型一液ウレタン樹脂の潜在性硬化剤として知られている, オキサゾリジンの硬化性と貯蔵安定性を高めることを目的とした。りん酸シリルエステルが, オキサゾリジンの加水分解を促進させる潜在性触媒として作用することを見出した。すなわち, りん酸シリルエステルは, 中性であることからウレタン樹脂の保存中は触媒として作用しないため, 湿気硬化型一液ウレタン樹脂の貯蔵安定性を悪化させずに, 硬化性のみを高めることが明らかになった。
  • III アクリル官能性アルコキシシランの重合・縮合2元型光硬化
    井上 弘, 松川 公洋, 有薗 敏克, 田中 佳子, 西岡 昇
    1998 年19 巻4 号 p. 195-202
    発行日: 1998/12/10
    公開日: 2012/08/20
    ジャーナル フリー
    有機官能基を含むアルコキシシラン化合物の二つの官能基を同時に反応させることによって架橋密度の高い有機・無機ハイブリッド薄膜を生成する可能性がある。本研究では, ベンゾインスルポネート誘導体(ベンゾイントシレート(BT)とベンゾイン4-クロロベンゼンスルホネート(B4CBS))を用いたアクリル基含有アルコキシシラン (3-アクリロキシプロピルトリメトキシシラン(APTMS)と3-アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン(APMDMS))の光硬化について検討した。その結果, 少量のベンゾインスルポネート誘導体を添加することによってAPTMSとAPMDMSは迅速に光硬化することがわかった。FT-IRやラマンスペクトルにより光硬化においてアクリル基のラジカル重合とメトキシシラン基の加水分解縮合が同時に進行し, ベンゾインスルホネートがAPTMSやAPMDMSの光硬化に有効な光酸・ラジカル発生剤になることが確認された。このようにして得られた光硬化塗膜の鉛筆硬度と基材に対する密着性は光酸・ラジカル発生剤の種類によって変化することがわかった。
  • 伊藤 直樹, 北村 賢次, 中村 正志, 福井 太郎
    1998 年19 巻4 号 p. 203-210
    発行日: 1998/12/10
    公開日: 2012/08/20
    ジャーナル フリー
    フェノール化合物はフェノール性OH基がグリシジル基に付加反応することでエポキシ樹脂硬化剤として機能する。そこで, 芳香族アリルエーテルが加熱によってアリルフェノールに転位する反応(クライゼン転位)を利用して, エポキシ樹脂を硬化させる全く新しい潜在性硬化システムについて検討を行なった。具体的には芳香族アリルエーテルの合成とその合成物の転位及び硬化挙動を調べることにより, その可能性を論じた。用いたフェノール化合物から合成したアリルエーテル化物は全て液状化した。1,6-ジナフトールのアリルエーテル化物(DAEN)の転位速度は単環フェノール誘導体より特異的に速かった。さらに, エポキシ基共存下でも転位が速やかに起こり, エポキシ樹脂用硬化剤として, 有用であることを確認した。多官能エポキシ樹脂の硬化剤として使用した場合, 高い耐熱性(Tg : 150℃)が得られた。以上のことから液状エポキシ樹脂組成物における潜在性硬化システムとして, 1,6-ジナフトールのアリルエーテル化合物が有用であると考えられる。
  • 下村 修, 冨田 育義, 遠藤 剛
    1998 年19 巻4 号 p. 211-214
    発行日: 1998/12/10
    公開日: 2012/08/20
    ジャーナル フリー
    新しいタイプの熱潜在性カチオン開始剤としてのS-アルキルジフェニルスルポニウム塩類の応用を目的にビスフェノールA型エポキシ樹脂(Ep)の熱硬化挙動を検討した。これらの開始剤はEpに均一に溶解し、加熱により熱硬化反応を起こすことがわかった。また、種々のS-アルキル基を持つ塩類の活性評価から反応活性の発現温度は生成するカルボカチオンの安定性に対応して、二級 (i-プロピル)<一級(n-オクチル)≒メチルの順となり、アルキル基の性質によって活性を制御できることが分かった。さらに芳香環上の置換基効果を検討したところ、電子吸引性基(プロモ基)は触媒の活性を増大させるのに対し、電子供与性基(メチル基)は活性を低下させることが分かった。また、ab initio分子軌道計算によるスルフィドの電子密度と重合反応開始温度との関係を検討した結果良い相関を示し、S原子の電子密度が増大するにつれて重合開始温度は上昇する傾向が観察された。
  • アルキルビニルエーテル類でヘミアセタールエステル化した多価カルボン酸類の性質と熱解離挙動
    佐藤 浩史, 石戸谷 昌洋, 遠藤 剛
    1998 年19 巻4 号 p. 215-221
    発行日: 1998/12/10
    公開日: 2012/08/20
    ジャーナル フリー
    高融点で難溶性の結晶性固体である多価カルボン酸類のカルボキシル基を、アルキルビニルエーテル類と反応させることにより、ヘミアセタールエステル構造を持つ多価カルボン酸誘導体の合成を行った。
    このヘミアセタールエステル化多価カルボン酸誘導体は、室温において液状、もしくは低融点の結晶であり、一般の有機溶剤に対する溶解性、各種樹脂に対する相溶性に優れる。これらのヘミアセタールエステル化多価カルボン酸誘導体は、加熱により保護基であるアルキルビニルエーテル類の脱離が進行してカルボキシル基を再生し、50℃の貯蔵においても安定である。
    すなわち、これらのヘミアセタールエステル化多価カルボン酸誘導体は、新規な熱潜在性硬化剤として有用であると考えられる。
  • 岸 克彦, 石丸 泰象, 尾園 正義, 冨田 育義, 遠藤 剛
    1998 年19 巻4 号 p. 222-227
    発行日: 1998/12/10
    公開日: 2012/08/20
    ジャーナル フリー
    プロパルギル化したフェノール樹脂を合成し, これを高分子配位子として用いて触媒に添加しヒドロシリル化のモデル反応を行い, その白金触媒の活性の制御能を評価した。その結果, プロパルギル化したフェノール樹脂を高分子配位子として添加した系は, 従来より反応制御剤として用いられている低分子アセチレン化合物と比較して, より高温域まで反応を制御でき, 触媒活性の高い制御効果を示すことが明かとなった。また, 著者らの検討してきたプロパルギル化した他のポリマーと比較して反応の制御能力が高いことが示された。反応の制御効果はプロパルギル化した高分子の添加量にも大きく依存し, 添加量が多くなるに従い反応温度が高くなる傾向が観察された。さらに本触媒系は, シリコーン樹脂の硬化反応においても有効な熱潜在性の挙動を示すことが分かった。
  • 中根 喜則, 石戸谷 昌洋, 遠藤 剛
    1998 年19 巻4 号 p. 228-235
    発行日: 1998/12/10
    公開日: 2012/08/20
    ジャーナル フリー
    トリエタノールアミンによる2-エチルヘキシル酸亜鉛触媒の熱潜在化とヘミアセタールエステル/エポキシド架橋系への応用について検討した。
    トリエタノールアミンと2-エチルヘキシル酸亜鉛は錯体を形成し、加熱によりそれは分解する挙動を示した。
    2-エチルヘキシル酸亜鉛に対して等モルのトリエタノールアミンを混合した開始剤を添加したヘミアセタールエステル構造をもつオリゴマー/エポキシ基をもつポリマー系の貯蔵安定性は実用上問題のないものであった。
    本錯体はヘミアセタールエステル構造の熱解離反応およびカルボキシル基とエポキシ基とのエステル化反応の両方を促進させ、ヘミアセタールエステル/エポキシド架橋系に対して有効な熱潜在性開始剤であることがわかった。
  • 高橋 昭博
    1998 年19 巻4 号 p. 236
    発行日: 1998/12/10
    公開日: 2012/08/20
    ジャーナル フリー
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