ネットワークポリマー
Online ISSN : 2186-537X
Print ISSN : 1342-0577
ISSN-L : 1342-0577
18 巻, 2 号
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
  • 張 偉, 飯島 孝雄, 福田 和吉, 友井 正男
    1997 年18 巻2 号 p. 59-65
    発行日: 1997/06/10
    公開日: 2012/08/20
    ジャーナル フリー
    単環式モノテルペンビスフェノール (YP-90®), 1, 3-メンタンビスフェノール, 2, 8-メンタンビスフェノールおよび単環式モノテルペンビス-2', 6'-ジメチルフェノールを出発原料とし, これらのビスフェノール類とエピクロロヒドリンの相間移動反応により, エピクロロヒドリン付加体を合成し, 低温でアルカリにより閉環させてエポキシ樹脂を合成した。3, 3'-ジメチル-5, 5'-ジエチル-4, 4'-ジアミノメタン (キュアハード MED®) を硬化剤として用い, 示差走査熱量計 (DSC) により合成したエポキシ樹脂の硬化反応性を検討すると, いずれのテルペン型エポキシ樹脂の硬化反応性もビスフェノールAジグリシジルエーテル (DGEBA) より低下することが認められた。テルペン型エポキシ樹脂硬化物の曲げ弾性率, 破壊靭性値はDGEBA硬化物に比してやや低下したが, ガラス転移温度 (Tg) は増加し, 低吸水性であった。メチルヘキサヒドロフタル酸無水物硬化系では, テルペンビスフェノール'およびテルペンビス-2'-6'-ジメチルフェノールから合成したエポキシ樹脂硬化物の曲げ強度, 曲げ弾性率, 破壊靭性値はDGEBA硬化物と同程度であるが, ガラス転移温度 (Tg) は増加した。
  • 戎野 棟一, 清水 克彦, 三木田 慶昭, 柴 隆一, 滝本 道明
    1997 年18 巻2 号 p. 66-71
    発行日: 1997/06/10
    公開日: 2012/08/20
    ジャーナル フリー
    ジシアンジアミド (N” -シアノグアニジン : CG) の構造についてはこれまで数種の構造が提案されてきているが, その一つに絞る決定的な根拠が乏しく, 一般にはNC-NH-C (=NH) NH2が好んで用いられてきた。我々は, CGの構造をX線結晶構造解析, 紫外部吸収スペクトル, 1H-および13C-NMRスペクトルを用いて研究した。結晶は単斜晶系に属し, 空間群はC2/c格子定数はa=14.986 (2), b=4.499 (3) c=13.112 (3) Å, β=115.35 (1) °, V=799, 0 (3) Å3, μ=0.47cm-1, z=8.
    CGの5つのC-N結合の内, シアノ基に対応するC (1) -N (1) が1,157Åで最も短い。シアノ基に隣接するC (1) -N (2) が1。315Aで次に短い。残りの3つのC-N (C (2) -N (2), C (2) -N (3), C (2) -N (4)) は1.329~1.341Åで共役している。グアニジン基を構成する4つの原子 (C (2), N (2), N (3), N (4)) は同一平面上にあり, シアノ基を構成する2つの原子 (C (1), N (1)) もほぼ同じ平面上にある。X線結晶構造解析, 紫外部吸収スペクトル, 1H-および13C-NMRスペクトルの結果などより, CGの構造としてNC-N=C (NH2) 2を提案する。
  • 郷 義幸, 大鳥 利行
    1997 年18 巻2 号 p. 72-78
    発行日: 1997/06/10
    公開日: 2012/08/20
    ジャーナル フリー
    各種骨格のビスマレイミド (BMI) とo, o'-ジアリルビスフェノールA (CA) を用いてアリル変性マレイミド樹脂硬化物を作製し, BMI・骨格構造およびBMI/CAモル比の硬化物物性に及ぼす影響を検討した。
    BMI/CAモル比が大きいほど比重・ガラス転移温度・熱時強度・弾性率は増加した。これはBMI単独重合成分の増加に伴う架橋密度の増加の効果と考えられる。また, 同様にBMI/CAモル比が大きいほど吸水率・熱分解温度は高くなった。これは, マレイミド基濃度の増加の効果と考えられる。
    BMI骨格構造により硬化物の架橋密度が変化し, 一般に骨格鎖長が短いBMIの系ほど架橋密度が高く, メタ結合を多く含むBMIや長鎖脂肪族基を有するBMIの系では架橋密度が低くなる傾向を示した。架橋密度が高いBMI/CA硬化物ほど吸水率・ガラス転移温度・熱時強度・弾性率は高い傾向を示した。熱分解温度は分解されやすい直鎖状の脂肪族基を有するBMI骨格の系では低い値を示したが, それら以外のBMI骨格間では大きな差がなく, BMI/CAモル比の与える影響の方が大きかった。
  • 池川 直人, 山内 哲, 東 啓二, 岡本 弘, 田中 竜一, 岡 茂
    1997 年18 巻2 号 p. 79-84
    発行日: 1997/06/10
    公開日: 2012/08/20
    ジャーナル フリー
    人造大理石調BMCのプレス成形にインモールドコーティング成形法を適用し, クリスタルバスの量産化に成功した。バスタブは大型でしかも深絞り形状であるため, 材料の流動性や圧力だけでなく, 硬化特性も不均一となる。硬化抑制剤の配合されたBMCを用いて, 被覆材料の注入タイミングの最適化を行なうことにより, 基材と被覆材料の密着性を安定確保することができた。さらに, 被覆材料の成形性を確保することも大きなポイントであった。本成形法により, 基材成形時の波打ちを取り除き, かつBMCに比べて表面の平滑性および光沢感を高めることができた。
  • 飯島 孝雄, 友井 正男
    1997 年18 巻2 号 p. 85-95
    発行日: 1997/06/10
    公開日: 2012/08/20
    ジャーナル フリー
    N-フェニルマレイミドースチレン系各種コポリマーによる熱硬化性樹脂の改質結果を解説する。熱硬化性樹脂としてはエポキシ樹脂 (硬化剤は, 4, 4'-ジアミノジフェニルスルホンとメチルヘキサヒドロフタル酸無水物) とビスマレイミド樹脂を用いた。N-フェニルマレイミドースチレンコポリマー (PMS) は, ラジカル重合で容易に合成でき, 200℃以上の高いガラス転移温度を有し, エポキシ樹脂, ビスマレイミド樹脂に無溶媒で溶解し, マトリックスの靱性向上に有効な改質剤であった。いずれの改質系においても靱性の向上は, 硬化物の共連続相構造により達成され, 曲げ強度はやや低下した。曲げ強度の低下は, 反応性基としてp-ヒドロキシフェニル基を導入したターポリマー (PMSH) を用いることで軽減された!PMSIPMSHハイブリッド型改質エポキシ樹脂硬化物はバランスのとれた物性を示した。
  • 滝山 栄一郎, 波田野 善孝, 森田 勝久
    1997 年18 巻2 号 p. 96-112
    発行日: 1997/06/10
    公開日: 2012/08/20
    ジャーナル フリー
  • 斉藤 英紀
    1997 年18 巻2 号 p. 113
    発行日: 1997/06/10
    公開日: 2012/08/20
    ジャーナル フリー
feedback
Top