ネットワークポリマー
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28 巻, 4 号
選択された号の論文の8件中1~8を表示しています
  • 小椋 一郎, 森永 邦裕
    2007 年28 巻4 号 p. 206-212
    発行日: 2007/12/10
    公開日: 2012/08/20
    ジャーナル フリー
    テトラメチルビフェノール (TMBP) 内の水酸基に対する4つのメタ位にベンジル基を導入したポリベンジル変性テトラメチルビフェノール (PB-TMBP) と, これから誘導される新規エポキシ樹脂を合成した。このエポキシ樹脂は, 先端材料分野が要求する優れた耐湿性と誘電特性をもつことを確認した。更には難燃性も高く, 環境調和性も優れることを確認した。またそれらの優れた特性原因を, ベンジル変性量と基礎物性の関係を検討することによって考察した。
  • 小澤 雅昭, 市川 慎也, 大川 寛正, 生越 友樹, 山岸 忠明, 中本 義章
    2007 年28 巻4 号 p. 213-219
    発行日: 2007/12/10
    公開日: 2012/08/20
    ジャーナル フリー
    フェノール系樹脂とポリエチレングリコール (PEG) との高分子間で均一に混合した複合体を得るため, PEGを共存した状態でフェノール系モノマ-を重合させる方法が考えられる。本研究では, フェノール系モノマーとしてo-クレゾール, p-クレゾールおよびo-クロロフェノールを用い, PEGを共存させて重合を行い, 複合体を合成した。モノマーに対するPEGの共存量を変化させることで, 組成や形態の異なる分子複合体が得られた。複合体の形成要因として, o-クレゾールのヒドロキシル基とPEGのエーテル結合間に働く水素結合相互作用であることがわかった。o-クレゾール樹脂に比べてPEGを含む複合体は, メタノールへの溶解性の低下およびTgの低温へのシフトが見られた。またPEGの融点が見られなかったことから, 形成した複合体中ではPEGの結晶性が低下しアモルファスであることがわかった。他のフェノール系モノマーとしてp-クレゾールおよびo-クロロフェノールを用いて複合体を形成させたところ, PEGとの水素結合力に応じて組成が異なる複合体を得ることができた。
  • 越智 光一, 鈴木 雅也
    2007 年28 巻4 号 p. 220-229
    発行日: 2007/12/10
    公開日: 2012/08/20
    ジャーナル フリー
    我々は, ポリビニルピロリドン (PVPと略記) 存在下, ポリオール法を用いて銀ナノロッドを合成した。この合成過程において, 銀ナノロッド表面に存在するPVPを電子顕微鏡により直接観察することが可能であることを見出した。そこで, PVP濃度を変化させ, 結晶表面のPVP層の厚さと結晶の形状を観察した。その結果, PVPは結晶成長を阻害する役割を有しており, 結晶表面に存在するPVP層の厚さに応じて, 結晶形態が変化することが明らかになった。この結果を基に, 銀ナノロッドの成長機構を検討した。その結果, エネルギー的に不安定な結晶核の稜線部分をPVPが保護し, この方向への成長が抑制されて一方向への成長が優先され, さらに成長し始めた結晶の側面がPVPで保護されてその方向への結晶成長が妨げられ, PVP層の薄い先端で優先的に結晶成長が生起するため銀ナノロッドが生成すると考えられた。
  • 高橋 修一, 林田 美香, 緒方 智成, 野中 敬正, 栗原 清二
    2007 年28 巻4 号 p. 230-238
    発行日: 2007/12/10
    公開日: 2012/08/20
    ジャーナル フリー
    液晶ディスプレイの表示品質を向上するために, TFT素子を覆い平坦な面を形成する感光性平坦化膜が使用されている。この感光性平坦化膜には, エポキシ化合物を添加して熱硬化性を付与されたポジ型フォトレジストが用いられ, 我々はその機能向上について検討を行っている。検討中, 保存安定性を高めた組成のフォトレジストから得られた平坦化膜が白濁し, 品質を低下させる現象が起きたが, 長鎖カルボン酸を添加することにより白濁は抑制され, 高保存安定性・高感度のフォトレジストを得ることが出来た。本報告では, 長鎖カルボン酸による白濁防止効果を詳細に検討するために, 硬化反応を近赤外吸収スペクトルにより観察した。その結果, 硬化反応は共重合体中のカルボキシル基と硬化剤であるエポキシ化合物との反応により進行しており, プロセス中に共重合体とエポキシ化合物がミクロ相分離し, 硬化反応が不均一となるために白濁化が起きていることがわかった。さらに, 長鎖カルボン酸はミクロ相分離を抑制することにより反応を均一化し, 白濁化を防止していることが明らかとなった。
  • 酒井 哲也, 久保内 昌敏, 江森 作馬, 津田 健
    2007 年28 巻4 号 p. 239-246
    発行日: 2007/12/10
    公開日: 2012/08/20
    ジャーナル フリー
    形状が特殊で大きなアスペクト比を有している板状アルミナフィラーを用いた複合材料を作製し, 機械的特性, 熱伝導性, 破壊靱性および耐熱衝撃性について検討した。不定形および球形アルミナフィラー充填エポキシ樹脂に比べて, 板状アルミナフィラー充填エポキシ樹脂は優れた機械的特性と高い熱伝導率を示した。破壊靱性値および耐熱衝撃値に及ぼす体積充填率の影響を検討した結果, 破壊靱性値は体積充填率の増加に伴って上昇し, 不定形アルミナフィラー充填エポキシ樹脂に比べて, 板状アルミナフィラー充填エポキシ樹脂の方が高い値を示した。一方で, 耐熱衝撃値は体積充填率の増加に伴って低下したが, 板状アルミナフィラー充填エポキシ樹脂は高い添加率で回復した。さらに, 板状アルミナフィラー充填エポキシ樹脂の破壊靱性および耐熱衝撃性は平均粒径に依存し, 平均粒径が小さい場合その向上効果は小さかった。したがって, フィラーのアスペクト比がフィラー充填エポキシ樹脂の耐熱衝撃性および破壊靱性に大きく影響することを確認した。熱衝撃によるクラックは板状アルミナフィラー平面部を選択的に通るため, 低体積充填率では耐熱衝撃性が低下する。しかし, 高体積充填率の場合はクラックを促進するフィラーだけで無く, 抑制するフィラーも存在するため耐熱衝撃値が向上した。
  • 柴田 勝司
    2007 年28 巻4 号 p. 247-256
    発行日: 2007/12/10
    公開日: 2012/08/20
    ジャーナル フリー
    再資源化が困難とされる繊維強化プラスチック (FRP) は, セメントの原燃料化技術によってリサイクルされている。しかしながら, 回収された素材がFRPに再利用できない, 経済性がないなどの理由によって, 新たなリサイクル技術の開発が望まれている。FRPからFRPへの再利用を目的として, FRPに使用されている熱硬化性樹脂を化学的に分解して再利用するケミカルリサイクル技術が開発されつつある。我々で実用化を進めている常圧溶解法を中心に紹介した。
  • 中尾 俊夫
    2007 年28 巻4 号 p. 257-266
    発行日: 2007/12/10
    公開日: 2012/08/20
    ジャーナル フリー
    Flory-Stockmayerの樹木モデルは多官能性分子の反応を解析するゲル化理論に於いて一つの標準となっている。カスケード理論は確率母関数を用いることにより, 樹木モデルから複雑な組み合わせ論的計算を大きく軽減出来る分岐過程の計算手法である。高分子の重合度分布に関する連立方程式を殆ど自動的に立てることができ, 必要とされる統計量は分布が具体的に式で記述できていなくても計算できる。始めに確率母関数カスケードの定式化, およびそれを用いた各種統計量の計算式を解説した。続いてジエポキシドとジアミンの付加などを例にベクトル型確率母関数の定式化とゲル化点の計算式を紹介, 最後に理論面の発展を概説した。カスケード理論は単純な手順で計算できるので実験研究の実用的な道具に成長すること期待できる。
  • 森野 一英
    2007 年28 巻4 号 p. 267
    発行日: 2007/12/10
    公開日: 2012/08/20
    ジャーナル フリー
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