ネットワークポリマー
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19 巻, 1 号
選択された号の論文の5件中1~5を表示しています
  • 森 邦夫, 井上 唯之, 池田 尚志
    1998 年19 巻1 号 p. 1-10
    発行日: 1998/03/10
    公開日: 2012/08/20
    ジャーナル フリー
    フェノール類と, ビニル基を分子中に二個有するジビニルベンゼン (以下, DVBと略記) を用い, フェノール核間ヘビニル基を反応させることで, 新規構造のフェノール系樹脂を合成した。これは, DVBのビニル基が酸によりビニル基のα位炭素上にカルボカチオンを生成して, そのカルボカチオンがフェノール核に攻撃し, 求電子置換反応によりフェノール核間にDVBが架橋した構造をとる。反応に及ぼすDVB純度, フェノール種類, 触媒等の影響を検討し, 反応機構, 構造解析, 更にエポキシ硬化剤としての性能評価を行った。また, モル比, 触媒, 温度を調整することで分子量制御を可能とした。本樹脂によるエポキシ樹脂の硬化物は煮沸吸水率が低く, BPA/DVB樹脂は耐熱性にも優れる。また, 本研究の樹脂は熱膨張率が低く, 熱時の歪みに強い。更に酸素含有率が低いために熱減量が少なく, 耐酸化劣化性に優れる。これらの特徴故に各種用途への展開が期待される。
  • 関根 素馨, 青木 正義
    1998 年19 巻1 号 p. 11-17
    発行日: 1998/03/10
    公開日: 2012/08/20
    ジャーナル フリー
    軟質ウレタンフォームは, ウレタン及びウレア結合を主とするハードセグメントとポリオールからなるソフトセグメントより構成されている。この2成分の構成バランスにより衝撃吸収材としての性質が決定される。今回用いたサンプルは水発泡でフォームを形成しており, 発泡に使用する水の量を変えることで, ハードセグメントの分散状態が異なってくる。このハードセグメントの構造の違いを固体NMRを用いて調べた。
    固体NMRの測定温度を変えた縦緩和時間のスペクトル解析より, ソフトセグメントは室温においてナノ秒に近い速さの運動をとっていることが判明した。広幅NMRとスピン拡散の測定から, 処方する水を多くすることで, ハードセグメントが細かく分散し, 境界領域を合わせた見かけ上のハードセグメント量が多くなっていることがわかった。水分量を多くすることで, 反発弾性が低下した要因は, ハードセグメントが小さなドメインサイズで分散した相分離の悪い構造になったと考察される。
  • Leonid VLADIMIROV, 長谷川 匡俊, 横田 力男
    1998 年19 巻1 号 p. 18-33
    発行日: 1998/03/10
    公開日: 2012/08/20
    ジャーナル フリー
    芳香族ポリイミド [poly (p-phenylene biphenyltetracarboxydiimide)] (BPDA-PDA) フィルムを様々なイミド化条件 (熱および化学イミド化) で作製し, FTIR分光法によって高次構造形成過程について調べた。その結果, 秩序構造 (conformational orderおよび結晶様構造) 形成に敏感な数多くの赤外特性吸収バンドが存在することを見い出した。イミド化温度 (Ti=150-400℃), 熱処理温度 (Ta=300-400℃), 熱イミド化の方法 (一段階/二段階), および膜厚 (t=1-100μm) 等を変化させて, 得られたポリイミドフィルムの秩序構造に対する影響を調べた。Ti=150-170℃でイミド化した時のイミド化率がそれほど高くない段階でも結晶化に有利なコンホメーション (conformational order) が形成され始めることがわかった。これに対して結晶様秩序構造はTg付近またはそれ以上の温度でイミド化してはじめて現われることが明らかになった。一方250℃でイミド化したPIフィルムを350-400℃で高温熱処理しても, はじめの熱履歴の影響が残こるという事実は, 熱的に誘発された分子運動性のみが秩序構造形成を左右する唯一の因子ではないことを示唆している。膜厚と構造形成との関連では, 同じ温度条件で作製されたPIフィルムならば膜厚が厚いほど高い秩序構造を形成するということが示された。このことは分子運動性に影響を及ぼす残留溶媒やイミド化反応の副生成物のフィルム中の滞留時間も重要な因子であることを意味している。PIフィルム中に残存する少量のキャスト溶媒やイミド化反応生成物のPI鎖の分子運動性に対する寄与についても述べる。
  • 戎野 棟一, 三木田 慶昭, 柴 隆一, 滝本 道明
    1998 年19 巻1 号 p. 34-40
    発行日: 1998/03/10
    公開日: 2012/08/20
    ジャーナル フリー
    N′′-シアノグアニジン (CG) の3置換体N,N,N′-トリベンジル-N′′-シアノグアニジン (TriBCG) を巣山らの方法を参考に, ジメチル (N-シアノ) カーボンイミドジチオエートとジベンジルアミンからN-ベンジル-N′-シアノ-S-メチルイソチオウレアを経由して合成した。生成物の同定には, 元素分析, FD-MS, 1H-および13C-NMRを用いた。また, X線結晶構造解析を行い, TriBCGの構造とCGおよびその3置換体4-シアノイミノ-3-メトキシメチルパーハイドロ-1,3,5-オキサジアジン (CG-1Mcyc2F), 4置換体N,N,N′, N′-テトラベンジル-N′′-シアノグアニジン (TetraBCG) の構造と比較した。 TriBCGの結晶は斜方晶に属し, 空間群はP212121, 格子定数はa=9.740 (3), b=22.755 (4), c=8.807 (4) Å, v=1952 (1) Å3, z=4, Dc=1.208g ・ cm-3, μ=0.68cn-1, 最終信頼度因子6.1%。
    TriBCGの-CN基を構成する炭素および窒素原子は, TetraBCGと同様, グアニジン基が作るベスト平面から離れて位置しており, この点で, ベスト平面上に位置しているCGおよびCG-1Mcyc2Fとは異なっていた。この結果はCGのベンジル化反応では, 3置換体TriBCGの段階で-CN基の炭素および窒素原子の2原子がグアニジン基の作る平面から離れて位置しており, このことが-CN基の立体障害を緩和させ, 4置換体の生成を可能にしている要因の一つであると考えられる。
  • 金澤 昭彦
    1998 年19 巻1 号 p. 41
    発行日: 1998/03/10
    公開日: 2012/08/20
    ジャーナル フリー
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