ネットワークポリマー
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24 巻, 3 号
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  • 大塚 恵子, 松本 明博, 木村 肇
    2003 年24 巻3 号 p. 142-147
    発行日: 2003/09/10
    公開日: 2012/08/20
    ジャーナル フリー
    ジアリルフタレート樹脂は金属との接着性に劣るために, その改善が望まれている。本研究では, 構造中にアリル基とカルボキシル基を持つために, ジアリルフタレート樹脂のアリル基とエポキシ樹脂のエポキシ基の両方と反応するアリルエステル誘導体 (DAPY) を合成し, これをカップリング剤として用いたジアリルフタレート樹脂/エポキシ樹脂ブレンド系の接着性, および硬化物物性について検討した。エポキシ掛脂の配合により, 引張りせん断接着強さはジアリルフタレート樹脂と比較して最大約4倍の値にまで向上した。また, ジアリルフタレート樹脂が本来持っている優れた電気・機械特性を維持することができた。特に破壊靭性値 (KIC) は, エポキシ樹脂を配合することによりジアリルフタレート樹脂よりも大きい値を示した。一方, 耐熱性については, 熱分解温度はジアリルフタレート樹脂の値を維持したが, ガラス転移温度はエポキシ樹脂の配合量の増加とともに低下した。
  • 奥村 浩史, 大越 雅之, 長谷川 喜一, 門多 丈治
    2003 年24 巻3 号 p. 148-155
    発行日: 2003/09/10
    公開日: 2012/08/20
    ジャーナル フリー
    エポキシ樹脂とポリエチレングリコールジアクリレート (PEGDA) とのIPNの作製を検討した。エポキシ樹脂の硬化剤には酸無水物を, PEGDAのラジカル重合開始剤はAIBN, BPO, DTBPOをそれぞれ用いた。硬化物の物性は動的粘弾性測定により評価し, また微細構造をAFMにより観察した。硬化物は, ラジカル重合開始剤にAIBN, BPOを用いた場合は, PEGDA含有量にかかわらず相分離型のIPNであった。DTBPOの場合では, 硬化物はPEGDA含有量が40重量%までは各成分が相溶したIPNであり, 50重量%を超えると相分離型IPNであった。また, 硬化物の微細構造はタッピングモードAFMにより得られる位相像から, 各成分の構造が詳細に観察された。
  • 小松 裕之, 長澤 智三, 遠藤 剛
    2003 年24 巻3 号 p. 156-167
    発行日: 2003/09/10
    公開日: 2012/08/20
    ジャーナル フリー
    側鎖にヘミアセタールエステル/オキセタン構造を有する共重合体の合成とその溶解性, 貯蔵安定性, 熱硬化反応, 硬化物の熱的特性について検討を行った。得られた共重合体は, 一般の有機溶剤に対して優れた溶解性を示した。熱硬化反応は, 2-エチルヘキシル酸アルミニウムトリエタノールアミン錯体存在下, ヘミアセタールエステル基の熱解離反応が促進され, 再生したカルボン酸とオキセタンとのエステル化反応が選択的に進行していることが示唆された。また, 得られた硬化物は, 高い熱安定性を有する。ヘミアセタールエステルは, 2-エチルヘキシル酸アルミニウムトリエタノールアミン錯体存在下でも優れた貯蔵安定性を示した。
  • 永井 晃, 佐通 祐一, 高橋 昭雄, 茂木 亮, 海野 盛道
    2003 年24 巻3 号 p. 168-176
    発行日: 2003/09/10
    公開日: 2012/08/20
    ジャーナル フリー
    エポキシ/シリコンのハイブリッド材料に関する新しい合成法を検討した。あらかじめエポキシ樹脂あるいはフェノール樹脂中でアルコキシシランのネットワーク形成反応を進めることにより, 副生成物を除去したタックフリーの生成物を得ることができた。得られた生成物の分子量分布及び流動性 (成形性) は合成法に依存した。還流法は反応の制御が容易で, 例えば触媒の添加量により所望の融点を有するタックフリーの生成物を得ることができた。還流法で得られた生成物を用いた樹脂組成物は非常に優れた流動性を示した。ハイブリッド硬化物の弾性率及び熱膨張を測定した。これらの特性の温度依存性は高温領域でも高弾性率, 低熱膨張を維持した, いわゆるガラス転移温度 (Tg) レスの挙動を示した。これはナノスケールで生成したシリカ微粒子によるマトリックスポリマー主鎖の運動性の抑制による効果である。この生成した微粒子の大きさは電子線分光装置付透過型電子顕微鏡により確認した。
  • 伊東 達郎, 石橋 さやか, 岩崎 宏祥, 滝戸 俊夫, 栗田 公夫, 矢野 彰一郎, 妹尾 学
    2003 年24 巻3 号 p. 177-185
    発行日: 2003/09/10
    公開日: 2012/08/20
    ジャーナル フリー
    エポキシ樹脂の耐熱性や強靭性の向上を図るため, 嵩高いヒドロキシフェニル基を多くもつ化合物を合成し, これにエポキシ基を導入し多官能性のエポキシ樹脂を合成した。硬化樹脂の熱重量分析, 示差走査熱量分析, 動的粘弾性測定および引張り接着強さの測定を行い, その性能を評価し多官能性の効果を明らかにした。さらにその性能の向上を図る目的で, これらのエポキシ樹脂にオルガノシリカゾル (粒径10-20nm) を混合し, 硬化させたシリカ配合樹脂を作成し, 物性測定により性能を評価した。その結果, ナノオーダーのシリカ粒子の添加により明らかに力学的性質の改善がみられた。
  • 紺田 哲史, 吉村 毅, 斉藤 英一郎, 林 隆夫, 三輪 晃嗣
    2003 年24 巻3 号 p. 186-192
    発行日: 2003/09/10
    公開日: 2012/08/20
    ジャーナル フリー
    エポキシ樹脂に、アミン修飾したクレイを添加すると、エポキシ樹脂の熱膨張率が低減できる。そこで、これらの修飾クレイをエポキシ樹脂中にナノメートルオーダーで高分散化させたナノコンポジットは、従来の無機フィラーと比較してより少量のクレイ添加で、効果的に熱膨張率を低減できることを見出した。しかしこの系ではクレイが高分散した場合にTgが低下することも判明した。そこで、化学構造内に3~4個のアミノ基を有し、かつ側鎖が短いグアニジン系化合物をクレイに修飾して、同様の方法によりエポキシ樹脂に高分散させた結果、Tg等他の熱的特性を損なうこと無しに、少量の添加により低熱膨張率化が可能であることを見出した。
  • 知野 圭介
    2003 年24 巻3 号 p. 193-202
    発行日: 2003/09/10
    公開日: 2012/08/20
    ジャーナル フリー
    架橋高分子のマテリアルリサイクルを困難にしてきた原因は, 不可逆的な共有結合による架橋にあると考えられる。本稿では, 熱可逆的ネットワークを用いたリサイクル性高分子の研究例について概説するとともに, 当社で研究開発中の水素結合ネットワークを用いた熱可逆架橋ゴム「THCラバー」 (開発名) について解説した。共有結合を用いた可逆架橋の例としては, Diels-Alder反応とエステル形成反応を中心に, 水素結合を用いた例としては, 高分子側鎖の架橋, 修飾への応用例について述べた。さらにこれらの過去の研究例をふまえ, 当社で開発中のTHCラバーについて解説した。THCラバーは, 加硫ゴムに近い性能を持ち, ほとんど性能低下することなく, リサイクルが可能である。様々なゴムに適用できるため, 多種多様な性能を発現できる。また, DSC, SAXS分析から, カルボン酸-アミドトリアゾール骨格の架橋部位が超分子的な多点水素結合により凝集構造を形成していることが示唆された。
  • 門多 丈治
    2003 年24 巻3 号 p. 203
    発行日: 2003/09/10
    公開日: 2012/08/20
    ジャーナル フリー
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