生物環境調節
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3 巻, 2 号
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  • 阿部 定夫
    1966 年 3 巻 2 号 p. 61-66
    発行日: 1966/03/31
    公開日: 2010/06/22
    ジャーナル フリー
  • 野村 稔
    1966 年 3 巻 2 号 p. 67-79
    発行日: 1966/03/31
    公開日: 2010/06/22
    ジャーナル フリー
    ラッポウユリ (L.longiflorum) の自家不和合性品種のクレオール (Creole) を11.1°, 167°, 22.2°, 27.8°および33.3℃の5種のことなる温室に生育させ, 自家不和合性を克服するための生育温度と生長調整物質の相互作用を研究した.
    開花した花は自花受粉したものを無処理区とし, 自花受粉時または受粉3日前に花被を除去した傷口に, ラノリンに溶した1%NAM (Naphthalene acetamide) を処理したものを処理区とした.またこの外にこの品種に自家和合性のジョージャ (Georgia) という品種も交配した.
    生育温度が16.7℃で処理区のみに種子がえられた.またその後の実験では12.8℃および18.3℃の温度の場合にも種子がえられた.生育温度が33.3℃以外では朔果の形成がみられたが, 16.7℃の場合を除いては萌内に種子ができなかった.また受粉3日前には生長調整物質をえた区で種子がもっとも多くえられた.クレオールの花粉はそれ自身の柱頭液中で容易に発芽したので, 柱頭液には抑制物質が含まれていたことが明らかとなった.花柱を縦に切開して調べてみると, 受粉後24時間目の花粉管の長さは, 処理区では無処理区に比べて2.5倍も長かった.
    自家不和合性品種クレオールで得られた330粒の種子は非常に小さかったが, 寒天人工培養基で培養され, 310個体の実生がえられた.そのうちいくらかの芽生は白子で生育不良であり, この品種は劣性の白子遺伝子をもっていることがわかった.分離比を調査すると, , 正常3: 白子1の単因子雑種の分離を示した.このことよりえられた種子は有性生殖起原のものであることが明らかとなった.
  • ―日本における脳血管障害多発の特殊性に関する研究, とくに無暖房寝室における重量かけ布団使用の奇習について―
    島本 多喜雄, 山崎 博男, 須永 俊明, 佐々木 俊明
    1966 年 3 巻 2 号 p. 80-86
    発行日: 1966/03/31
    公開日: 2010/06/22
    ジャーナル フリー
    生物の遺伝的形質は環境により種々の表現型の変化を示す.遣伝形質は環境の種々の変化に対し常に同一方向に反応しないので, 1つの遺伝子型により決定された反応能力は与えられた環境において種々の強力な適応を行なうと考えられる.すなわち多くの行動は遺伝子型と環境との相互作用で決定される.このような相互作用は単性形質の場合に較べて量的形質の場合は極めて複雑である.それを統計的に計算された例は多数あるがなお不充分である.
    著者は1958年以来の多くの実験と過去の多くの報告を引用して, 量的形質における表現型と環境との相互作用の測定を研究した.まず環境に対する表現型の適応現象として, 自然淘汰による生態型の成立, 栽培作物の土地選定に対する自然淘汰の意義, 生態的分布範囲の意義と経済上の意味について過去の業績を引用して理論的に論じた.次に環境と表現型の相互作用はいかにして成立つかを統計的手法を用いてその是非を考えた.
    実験は6年間にわたり, 実験地を数個所選定し, エンバク, ライムギ, コムギ, ジャガイモ, ビートの多数の系統を用い, 収量, 稈長など量的形質と目される形質を採用して行なった.
    量的形質の場合, 全部の遺伝子型でなく個々の遺伝子型に分けて把握することを提案する.そのために“kovalenz” (生態安定性) と呼ぶバロメーターを採用する.全体の相関関係を部分ごとに分割して1つの遣伝子型の生態安定性の計算を行なう.これにより種種の環境条件における1つの遺伝子型の適応能力が把握される.たとえば1つの遺伝子型と環境の相関関係が小さい程生態安定性は大きい.環境との相関関係がゼロの時生態安定性は最高となる.以下この実験で得た結果の要点を示す.
    1) 以上述べた環境と遺伝子型の相互作用の分析法では, それぞれの植物の環境適応の度合が段階的すなわち, 量的段階で示される.
    2) 用いたすべての材料において生態安定性は非常によく子孫に遣伝することが確かめられた.しかし個個の系統の生態安定性の価は限られた年内と限られた土地についていえるものかもしれない.
    3) 6年間9~11地域で14晩生系統と9中生系統のジャガイモの実験から, 生態安定性の価は3~4年の結果で充分いえることが示された.
    4) 植物の種類でかなり異なった生態安定性が示される.すなわち, ジャガイモでは, 少ない収量, 長い生育期間などは生態安定性が高い.換言すればこれらの形質は, 年や, 土地をかえても変化させられないことを示す.
    5) 生態安定性の高い価を示したのはこの他に禾穀類の稈長, ジャガイモの澱粉含有量, ピートの糖含有量などである.
    遣伝子型と環境との相互作用について, 実験地の選定や, ある年の実験結果の分析をどのように評価するか, 生態安定性の価の是非についていくつかの論議がなされた.
  • 大石 正, 小西 喬郎, 加藤 勝
    1966 年 3 巻 2 号 p. 87-90
    発行日: 1966/03/31
    公開日: 2010/06/22
    ジャーナル フリー
  • 橋爪 徳三
    1966 年 3 巻 2 号 p. 91-97
    発行日: 1966/03/31
    公開日: 2010/06/22
    ジャーナル フリー
  • 卜蔵 建治
    1966 年 3 巻 2 号 p. 98-102
    発行日: 1966/03/31
    公開日: 2010/06/22
    ジャーナル フリー
  • 小倉 祐幸, 久米 英夫
    1966 年 3 巻 2 号 p. 103-110
    発行日: 1966/03/31
    公開日: 2010/06/22
    ジャーナル フリー
  • I. 温湿度制御の問題点
    橋本 康, 原 道宏
    1966 年 3 巻 2 号 p. 111-118
    発行日: 1966/03/31
    公開日: 2010/06/22
    ジャーナル フリー
  • 荒牧 孝典, 荒井 晃
    1966 年 3 巻 2 号 p. 119-123
    発行日: 1966/03/31
    公開日: 2010/06/22
    ジャーナル フリー
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