遺伝学雑誌
Online ISSN : 1880-5787
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7 巻, 3 号
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  • 吉川 秀男
    1931 年7 巻3 号 p. 121-127
    発行日: 1931年
    公開日: 2007/11/30
    ジャーナル フリー
  • 石井 友幸
    1931 年7 巻3 号 p. 128-139
    発行日: 1931年
    公開日: 2007/11/30
    ジャーナル フリー
    (一) 植物の種類により單位として顆粒の大さ、一核内にある顆粒の數は異る。
    (二) 減數分裂の中期に於けるクロモメアーは螺旋絲の上に不規則な間隔を以て配列されてゐる樣に思はれる。
    (三) 螺旋絲の coil の卷く樣式 (卷く方向、coil の太さ、卷き數等)は一つの個體の染色體では分裂の定つた時期に於てはほゞ一定してゐる樣に思はれる。そして著者の觀察した材料では一つの細胞内の染色體に左卷右卷の兩者のあることを確かめ得た。
    (四) 染色體の constriction のある場所では螺旋絲が延ばされてゐるのではなく全く連絡を斷たれて居り、その部分は染色體の基礎コロイドによつて連絡が保たれ、兩部分が離れずにゐるのではないかと考へられる。
    (五) 染色體の構造は次の四つの要素から成つてゐる樣に思はれる、即ち、(1) 染色體膜 (2) 螺旋絲 (3) クロモメアー (4) 保護コロイド (或は基礎コロイド)。
  • 綜合抄録
    千野 光茂, 吉川 秀男
    1931 年7 巻3 号 p. 140-152
    発行日: 1931年
    公開日: 2007/11/30
    ジャーナル フリー
    METZ等の Sciara に於ける研究から今迄に分つた事は大體前述の如くである。今其等を再び總括すれば次の如く云へやう。
    (1) 雄には雌の有する染色體の外に二個餘分の限性染色體を含み、精蟲は必ず此の限性染色體を含む。
    (2) 精蟲の生成に當つて、其の中に含まれる autosome は必ず雌から由來したものである。
    (3) 雌の中には雌ばかり産むものと雄ばかり産むものの二種類がある。時として兩方の性を與へるものもある。雌許り産む者は雄許りを産むものと異る或る特殊の性染色體X'を含んでゐる、即ち雌性産の雌雄はX'X, 雄性産のものはXXで表はされる。
    (4) 雄はXY型であり此のXは雄性産の雌に含まれるXと同一のものである。
    (5) XX間の乘違は起り得るも, XX'間は全く起らぬか或は極めて稀である。
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