遺伝学雑誌
Online ISSN : 1880-5787
Print ISSN : 0021-504X
ISSN-L : 0021-504X
11 巻, 6 号
選択された号の論文の9件中1~9を表示しています
  • 下斗米 直昌
    1935 年 11 巻 6 号 p. 297-301
    発行日: 1935年
    公開日: 2007/04/04
    ジャーナル フリー
    (1) キジムシロ屬植物中歐洲原産の8種即ち Potentilla aurea, P. nevadensis, P. hirta, P. intermedia, P. levieri, P. gelida, P. degeni, P. chrysantha に於ては, その花より雄蕋を除き, これをパラフィン紙袋で覆ひ柱頭に花粉の附着するを防ぐときは全然種子を生じないが, これを他種の花粉で受粉せしむるときは種子を生ずるので, 一見受精が起つたやうに見えるが, 然しこの種子から母植物と同一のもののみが生ずるので, この際に Pseudogamie が起つてゐるのである。
    (2) Pseudogamie の起る前記8種中の1種 P. hirta の胚嚢母細胞の核分裂を觀察するに,染色體數の半減が行なはれず, 接合子染色體數が出現し, 接合子染色體數を有する卵細胞が作られる。
    (3) 接合子染色體數を有する卵細胞は花粉管が胚嚢に侵入すると發育をはじめる。花粉管の侵入が恐らく卵細胞に對し發育に必要な刺戟を與へるものと考へられる。
  • Daigoro MORIWAKI
    1935 年 11 巻 6 号 p. 302-307
    発行日: 1935年
    公開日: 2007/04/04
    ジャーナル フリー
    Crumploid(cl)はアナナス猩々蠅(Drosophila ananassae)に出現した一ミュータントで, 翅に皺がある。これは伴性遺傳をする劣性であるが, その表現は modifiers の爲にかなり左右される。即ち最も表現の弱い場合は, 通常種と區別がつかないが, これが次第に皺の程度を増し, 最も強い表現は致死的に働くものと考へられる。但し雄に於ては何等かの力に依てこの表現が全般的に弱められ, その結果雄の過剩を來たし, 性比に狂ひを生ずる。尚この雌雄の表現率の間には大體に於て直線的な相關關係を認めることが出來る。cl の locus は X 染色體にあつて cut に非常に接近して居るから 91.8± と認められる。
  • FURTHER STUDIES ON CHROMOSOME NUMBERS
    Isamu UCHIKAWA
    1935 年 11 巻 6 号 p. 308-313
    発行日: 1935年
    公開日: 2007/04/04
    ジャーナル フリー
    1. 著者は前報告の出版後引續き日本産竹類の核學的研究を繼續して, 今同八屬, 十三種の染色體數を決定することを得た。其の根端細胞に於ける結果を記せば, 次の如くである。
    (A) ほうらいちく屬
    1. Bambusa floribunda ZOLLINGER et STEUDEL (ほうわうちく) ...... 72
    2. B. multiplex RAUSHEL (ほうらいちく) ...... 72
    (B) かんちく屬
    3. Chimonombusa angulata (MUNRO) NAKAI (しほうちく) ...... 48
    4. C. marmorea MAKINO (かんちく) ...... 48
    (C) まだけ屬
    5. Phyllostachys aurea A et C RIVIERÈ (ほていちく) ...... 48
    6. P. Makinoi HAYATA (桂竹) ...... 48
    7. P. nigra MUNRO, var. Henonis STAPF (はちく) ...... 48
    (D) めだけ屬
    8. Pleioblastus gramineus NAKAI (たいみんちく) ...... 48
    9. P. Hindsii NAKAI (かんざんちく) ...... 48
    (E) やだけ屬
    10. Pseudosasa japonica (SIEB. et ZUCC) MAKINO (やだけ) ...... 48
    (F) あづまさゝ屬
    11. Sasaella iwatekensis MAKINO et UCHIDA (やぶざゝ) ...... 48
    (G) みやこざゝ屬
    12. Sasa paniculata MAKINO et SHIBATA var. nebulosa CAMUS (しやこたんちく) ... 48
    (H) なりひらだけ屬
    13. Semiarundinaria yashadake MAKINO (やしやだけ) ...... 48
    2. 著者の前報告(1933)及び山浦氏(1933)の報告竝に本研究の結果を通じて之を觀るときは, 日本産竹類の大多數は生殖細胞に於て24, 體細胞に於て48の染色體數を有し, 極僅少の種類のみが體細胞に於て, 54, 72の數を示すことが判る。而して之等の48, 54, 72, 等の數は何れも6の倍數である。故に日本産竹類の基本染色體數は6であらうと考へられる。尚此の基本染色體數竝に倍數性(Polyploidy)の問題については次の報告に於て論ずることゝする。
    3. 著者の研究結果によれば, まだけの花粉及胚嚢の形成は, 染色體に就いても其の成熟分裂後の發達についても何等の異状をも認められぬにも不拘, 殆んど完全に結實するものなく, 種子にて繁殖せずして,通常無性的に地下莖を以てのみ繁殖してゐるのは, 此の植物が自家不稔性であるのによるものではないかと考へられる。
  • 山崎 義人
    1935 年 11 巻 6 号 p. 314-315
    発行日: 1935年
    公開日: 2007/04/04
    ジャーナル フリー
  • 新家 浪雄
    1935 年 11 巻 6 号 p. 315
    発行日: 1935年
    公開日: 2007/04/04
    ジャーナル フリー
  • 豐福 徹
    1935 年 11 巻 6 号 p. 316-317
    発行日: 1935年
    公開日: 2007/04/04
    ジャーナル フリー
  • 池見 猛
    1935 年 11 巻 6 号 p. 318-319
    発行日: 1935年
    公開日: 2007/04/04
    ジャーナル フリー
  • Kotaro KARASAWA
    1935 年 11 巻 6 号 p. 320
    発行日: 1935年
    公開日: 2007/04/04
    ジャーナル フリー
  • 山本 幸雄
    1935 年 11 巻 6 号 p. 321-329
    発行日: 1935年
    公開日: 2007/04/04
    ジャーナル フリー
feedback
Top