遺伝学雑誌
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28 巻, 2 号
選択された号の論文の6件中1~6を表示しています
  • HIROSHI SUGE
    1953 年28 巻2 号 p. 43-46
    発行日: 1953年
    公開日: 2007/11/30
    ジャーナル フリー
  • SEIJI MATSUMURA, AKIRA MOCHIZUKI
    1953 年28 巻2 号 p. 47-56
    発行日: 1953年
    公開日: 2007/11/30
    ジャーナル フリー
  • 第3報 8-, 9-染色体ライ麦の起原に関する核形態学的考察
    生沼 巴
    1953 年28 巻2 号 p. 57-62
    発行日: 1953年
    公開日: 2007/11/30
    ジャーナル フリー
    1) 8-, 9-染色体ライ麦の起原に関して, 核形態学的に論じた。
    2) 朝鮮ライ麦No.1の品種は2n=14をもち, ライ麦核型中の第III型たるa2d1の型を示すも, 時に2n=16の個体が発見され, その場合は14本の正常な染色体の他に, 1対の断片染色体が区別される。(a2d1x型)。
    3) 断片染色体は狹窄部における横断によらずして, 長形染色体の長腕部において切断したものである。しかして長さの測定結果, 第2染色体 (b) に由来することが分つた。
    4) 朝鮮No.2品種においては, 観察全個体に2n=18が見られ, この場合はa2染色体の重複の他に, さらに断片染色体が1対ある (a2a2d1x型)。
    5) 以上により8-, 9-染色体ライの起原に, 重複と断片の両者のあることが明かになつた。
    6) ライ麦の核型は, 先に発表したa1d1, a1d2, a2d1, a2d2およびa3d2の5型のほか, さらに本報告で明かにしたa2d1xおよびa2a2d1xなる2型があることが分つた。
  • 加納 恭子
    1953 年28 巻2 号 p. 63-68
    発行日: 1953年
    公開日: 2007/11/30
    ジャーナル フリー
    1) 吉田肉腫及びMTK肉腫を移植したネズミにおいては, 動物が死期に近づくとその睾丸はしばしば潜伏性となり, 浸潤組織に囲まれて萎縮する。このような睾丸において生殖細胞の異常分裂が観察されたので, その原因をアゾ色素を与えて発生させた肝癌ネズミのそれと比較することによつて調査した。
    2) 観察された異常性は次のとおりである。中期赤道板における染色体の排列異常, 染色体数の異常, 分裂後-末期にみられる不等分裂, 極性の混乱, 染色体移行の遅れや染色体橋の形成, 多核細胞の形成, 多核及び多極分裂, 染色体内部構造の崩壞, 粘着及び凝縮。
    3) 異常を生ずる主な原因として, 腫瘍によつて生ずる生理条件の悪化と, 潜伏睾丸による影響とをあげたい。
  • 斎藤 和夫
    1953 年28 巻2 号 p. 69-78
    発行日: 1953年
    公開日: 2007/11/30
    ジャーナル フリー
    マイマイガ (Lymantria dispar L.) の性的強種族 (弘前産) と弱種族 (札幌産) の4, 5, 6令幼虫を用いて生殖巣の除去, ならびに移植の実験を行い, 二次性徴に及ばす影響を検討した。その結果は次のように要約される。
    1) 手術に先立つて行う幼虫の体毛の除去はその後の変態に影響を及ばさない。
    2) 生殖巣の除去は115頭, 去勢を伴わない生殖巣の移植は76頭, 去勢した宿主への生殖巣の移植は96頭の幼虫で夫々行い, 各々26.956%, 75.000%, 26.041%に当る成虫が羽化した (第I, II及びIII表)。
    3) 若干個体で手術の機械的刺戟によるのではないかと思われる形態変化があらわれた。しかし性徴の他性への移行変化は全然認められない。
    4) 移植された卵巣は新宿主の体内で卵管が発育し, 卵子が形成される。宿主が雌の場合には卵子が薄肉色になり, 精巣を移植された雌では, 卵子の一部に精巣上覆の色素の移行が行われるもののようである。宿主を雄にすればできた卵子は黄色を呈し, その卵子数は正常の雌よりもずつと少い (第IV表)。
    5) 去勢されない雄では, 卵巣を移植されても宿主の精子形成は大差なく行われ, 一方卵巣からは黄色の卵子が形成される。
    6) 移植された精巣においては, その内容物が退化する傾向がある。
  • 川谷 豊彦, 大野 忠郎
    1953 年28 巻2 号 p. 79-82
    発行日: 1953年
    公開日: 2007/11/30
    ジャーナル フリー
    1. 1948年コルヒチン処理によつてロベリアの倍数体創成を試み, 四倍体3個体を得た。
    2. 四倍体ロベリアは二倍体に比し気孔, 花粉, 子葉, 葉は大である。又四倍体の葉は二倍体に比し厚く濃緑色であり丸味を帯びる。
    3. 四倍体ロベリアは二倍体に比し総アルカロイド含量極めて高く, 約2倍であつた。
    4. 本研究の結果は薬用植物の品種改良に人為的染色体倍加を応用することの可能性を示すものであつて, 極めて注目すべきことである。
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