遺伝学雑誌
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27 巻, 1-2 号
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  • Ryuso TANAKA
    1952 年27 巻1-2 号 p. 1-2
    発行日: 1952年
    公開日: 2007/05/21
    ジャーナル フリー
  • Shun OKUNO
    1952 年27 巻1-2 号 p. 3-21
    発行日: 1952年
    公開日: 2007/05/21
    ジャーナル フリー
    In the present study, 14 wild species and 36 cultivated varieties and species were dealt with cytologically. They were found to constitute a distinct polyploid series, 2x-3x-4x-5x-6x. Their polyploid relations are given in table 1.
    Meiotic division in wild species takes place in the regular fashion in general, with 2 exceptions of triploid forms, Solanum maglia and S. commersonii, which have been considered as natural hybrids derived from a tetraploid form×diploid form. Pentaploid wild form, S. demissum forma atrocyaneum, also has meiotic irregularities, suggesting that it is a hybrid origin.
  • Harushige TAKUSAGAWA
    1952 年27 巻1-2 号 p. 22-24
    発行日: 1952年
    公開日: 2007/05/21
    ジャーナル フリー
  • Hiroshi NAKAHARA
    1952 年27 巻1-2 号 p. 25-27
    発行日: 1952年
    公開日: 2007/05/21
    ジャーナル フリー
  • 辰野 誠次, 渡辺 弘三
    1952 年27 巻1-2 号 p. 28-32
    発行日: 1952年
    公開日: 2007/05/21
    ジャーナル フリー
    1) エゾミズゼニゴケの染色体を主として醋酸オルセインで観察し, その他3種の染色液の結果と比較した.
    2) 醋酸オルセインで普通染色体の真正染色質及び性染色体の異質染色質に螺旋構造が見出された.
    3) 減数分裂におけるX及びY染色体の接合は真正染色質の部分のみで異質染色質の部分での接合はない.
    4) 醋酸オルセインは蘚苔類においても染色体のこまかい構造, とくに異質染色質の研究に好適な染色液と認められる.
  • 大山 正
    1952 年27 巻1-2 号 p. 33-37
    発行日: 1952年
    公開日: 2007/05/21
    ジャーナル フリー
    1. X 線照射によつてシロツメクサの細胞分裂異状並に匍匐茎中に多数の畸形葉が発生した.
    2. 畸形葉は多種多様の形を示した.
    3. 畸形と細胞分裂異状の割合とはほぼ平行的な関係にあつた.
    4. ある一定比率 (約5%) 以上に分裂異状が生じた場合には, 発育の阻害, 又は枯死をおこした.
    5. 細胞分裂異状が減少して, 正常細胞分裂のみとなる間に示される形態的異常に一定の方向が見られた. +D→+inc→+P→+mal→+ab→(復元) である.
    6. 分裂異状がなくなつた時に, X 線照射による遺伝子に影響のないと考えられる個体は正常葉に復元した. 又, 影響を受けた個体には原形 (EWS WS) と異つた定形 (E Cri WR 及び E Cri WS WS) と不定形 (ab) が認められ, 遺伝子突然変異と考えられる.
  • III. short arista の復帰突然変異 (第4部)
    徳永 千代子
    1952 年27 巻1-2 号 p. 38-47
    発行日: 1952年
    公開日: 2007/05/21
    ジャーナル フリー
    1. ノミバエの short arista (sa°) ストツクの起源, 形質及びこの表現に関与する変更因子の存在を推定した.
    2. sa°は第 III 染色体劣性因子による形質で, Delta と連関し, truncatebar° は II 染色体に位置することを明らかにした.
    3. sa°の野生型に復帰する状態を調査し, 復帰野生型を生ずると同時に他の突然変異形質をも生ずること, 復帰野生型交配を継続して種々の突然変異を生じ, 再び sa 形質をも生ずる状態について述べた.
    4. 復帰野生型雄を sa 雌に交配すると, sa を伴性因子様に分離させる事実から, 更に伴性因子 Abrupt が復帰野生型雄との交配で常染色体因子様分離ををする事実を発見し, これが復帰野生型 Y 染色体の存在により起ることを確めた. これと同じ特性をもつ Y 染色体を sa1sa67 の再復帰 sa や一部の sa° がもつこと, sa°, sa°120, sa° より由来した b67Ab67, 野生型ストツクの Y 染色体にはこのような特性はないことを明らかにした. この特殊 Y 染色体の存在の Ab3b° ストツクの Ab の相手の X 染色体にある致死因子, sa1 の X 染色体にある半致死因子の効果は失われる特長がある.
    5. sa°, sa1, sa67 形質は対立因子関係にあると思われるが, これら相互の間の相異について述べた.
    6. 幼虫期以後 sa°, sa67 を18°Cで飼育して, 25°Cで飼育した対照に比し羽化個体の sa 表現度の低下を見たが, この操作では sa に因子的な変化は起らなかつたと考えられる.
    7. sa°, 復帰野生型, それから生じた突然変異体及び復帰野生型 Y 染色体をもつ Ab3b°雄等について, 主として幼虫神経節細胞の中期像での染色体異常を塗抹標本や切片で或は幼虫に冷却処理を行つて後調査したが, この像で見出される範囲の染色体異常は起つていなかつたと考えられる.
    8. ノミバエの性原細胞有糸分裂に見られる特異な相同染色体間の親和性について述べ, これと同様に somatic pairing が幼虫神経節細胞の有糸分裂にも見られること, 及びこの神経節細胞の分裂 prophase や metaphase に見られる染色体内の一定の非染色部について述べた. 精巣における減数分裂像の観察によつても復帰野生型や sa°等の染色体異常の発見は困難であつた.
    9. 復帰野生型の特殊な Y 染色体の遺伝行動を説明する為に, ノミバエでは Y 染色体に強力な雄性決定因子がありこの作用で性決定が行われると仮定し, 復帰野生型等の特殊 Y 染色体は第 III染色体と強力な雄性決定因子をもつ Y 染色体部分との間に転座が起つたもので, この特殊 Y 染色体をもつ個体では第 III 染色体が通常の場合の性染色体となつたものとして説明を試みた. sa° の複雑な復帰現象や頻繁な突然変異形質の変化については, 遺伝子の変化によるのでなく染色体異常によることを暗示した.
  • 家蚕の生殖腺の発生に関する研究, 第3報
    宮慶 一郎
    1952 年27 巻1-2 号 p. 48-55
    発行日: 1952年
    公開日: 2007/05/21
    ジャーナル フリー
    1) 家蚕においては他の昆虫とは異り, 生殖細胞は一定の環節にのみ分布するものではない. またその分布は系統により或は個体によつて変異を示す. 大顋節から第10環節迄のすべての環節に分布して居るが, 第6~8環節にあるのが普通である.
    2) 生殖細胞の各環節への分布は出現の当初から既に定つて居ると考えられる. 即ち, 出現の初期, 胚帯形成期, 原始環節形成期直前及び形成後の生殖細胞の分布範囲はほぼ一定である. これは生殖細胞相互間に何等親和性がないために, 胚子の伸長に従つて生殖細胞がそのままの位置的関係を保ちつつ分散するためと考えられる. また頭部及び胸部に存在するのは, 胚子の伸長の際に何等かの原因によつて多少多く移動したものと推察される.
    3) 生殖細胞の左右への分布も全く機会的であると考えられ, その比は個体によりかなりの変異を示す.
    4) 第6~9環節以外に分布した生殖細胞は生殖腺形成には与らないで退化する運命にあるものと考えられる.
  • 第1報 核形態学研究の基本問題としての同一品種における核型の一定性について
    生沼 巴
    1952 年27 巻1-2 号 p. 56-64
    発行日: 1952年
    公開日: 2007/05/21
    ジャーナル フリー
    1) 野生大麦 Hordeum agriocrithon, 栽培大麦の細稈二号, 六角一号およびハルビン二条の各品種を材料として, 核形態の一定性につき論じた.
    2) これらの大麦は, いずれも 2n=14 の染色体数をもち, その7対の染色体はおのおの形態や長さによつて完全に区別できる.
    3) 同一品種内にあつては, 個体を同じくしてもこれを別にしても, 染色体の形態に変化がない.
    4) 前処理法, 固定法及び染色法を変えても, 同一品種内にあつては染色体の形態に本質的な変化はおこらない.
    5) 前処理によつて染色体が短縮する場合は, 各染色体で略同率に短縮し, 染色体の各部も均一に短縮する. その結果として染色体の長さの割合や順位は変化しない.
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