新鮮凍結血漿(FFP)製剤は2007年に規格が変更され,新規格のFFP-LR-1,FFP-LR-2は従来のFFP-1,FFP-2に対して容量はそれぞれ1.5倍である
1).しかし電子オーダリングシステムにおいては慣習的に用いられてきた「単位」数でのオーダーが現在でも主流である.
当院のFFP使用量は製剤規格変更と共に増加した.そこでFFPを規格変更前の1単位80m
lに換算した容量で払い出す運用を開始した.製剤規格変更前,製剤規格変更後,運用変更後の3つの期間におけるFFP払出量を集計し,規格変更と運用変更の影響を検討した.それぞれ期間の平均月間使用量は14.2
l,23.9
l,17.0
lであり,規格変更と共に払い出し量が増え(p<0.001),運用変更後,払い出し量が減った(p=0.014).運用変更後は規格変更前と比べ払い出し量に有意差はなかった(p=0.086).これより規格変更に伴う混乱の解消に輸血管理室での運用変更が有効であったと考えられた.
抄録全体を表示