獣医臨床皮膚科
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18 巻, 2 号
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原著
  • Danny W. Scott, William H. Miller, Jr.
    2012 年 18 巻 2 号 p. 87-91
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/07/13
    ジャーナル フリー
    46例の犬が局所性ニキビダニ症と診断された。過去11年間における本症の罹患率は,皮膚疾患の犬のうち0.6%で,犬症例全体では0.1%であった。自験例の72%は12ヵ月齢未満であった。本症はロットワイラー,コリー種,ジャーマン・シェパードに好発する傾向があった。眼周囲,顔面,下顎および口唇に皮疹が認められた例が多かったものの,その他のあらゆる部位にも皮疹が認められた。皮疹部は無症候性で,いずれの症例でも皮疹を除いては健康上特記すべき異常が認められなかった。自験例ではいずれの症例においても,駆虫薬による治療は行われなかった。症例の85%で予後調査が可能であったが,いずれの症例でも皮疹は自然治癒し,再発は認められなかった。
  • 林屋 早苗, 中村 有加里, 林屋 牧男, 深瀬 徹
    2012 年 18 巻 2 号 p. 93-98
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/07/13
    ジャーナル フリー
    イミダクロプリド製剤を繰り返して投与しても十分に駆除することができなかった犬寄生のノミについて検討した。この症例から採取したノミはネコノミ Ctenocephalides felisと同定された。また,他の犬から採取したネコノミ3分離株を対照として,イミダクロプリドとフィプロニルに対する感受性を in vitroにおいてノックダウン試験により検討した結果,本症例に寄生していたノミはイミダクロプリドに対して低感受性を示すことが確認された。これにもとづき,フィプロニルを有効成分とする滴下投与用液剤による駆除を試みたところ,ノミを完全に駆除することが可能であった。
症例報告
  • 山田 茂夫, 加山 英, 徳田 雅史, 立野 祐子, 相内 聖峰
    2012 年 18 巻 2 号 p. 99-102
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/07/13
    ジャーナル フリー
    両耳の外耳道に耳垢腺癌が同時発生した1歳,スコティッシュホールドを経験した。肉眼所見として,左外耳道には5 mm径の自壊した出血性暗色丘疹,右には隣接した各3 mm径の暗赤色および黒色丘疹がそれぞれ外耳道開口部内側皮膚のほぼ同位置に観察された。両耳に外耳炎は認められなかった。病理組織学検査では左右ともに耳垢腺が強い異型性と浸潤性を有し,大小の塊状に乳頭状―腺様増殖していた。この結果から,両耳共に丘疹を含むように外耳道皮膚および耳介軟骨を拡大切除した垂直耳道切除術を実施した。術後1年間において再発は認められなかった。
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