ペット栄養学会誌
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12 巻, 2 号
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原著論文
  • 蕪木 祐介, 山根 春香, 重見 和孝, 濱洲 紘介, 古瀬 充宏
    2009 年12 巻2 号 p. 69-74
    発行日: 2009/10/30
    公開日: 2015/05/02
    ジャーナル フリー
    ヒメキヌゲネズミ属のハムスターであるロボロフスキーハムスターは、同属のジャンガリアンハムスターに比して多動行動を示し、脳内ドーパミン含量が低いことが分かっている。本研究ではペットの多動行動の改善を目的として、ドーパミンの前駆アミノ酸であるL-チロシンの単回投与がロボロフスキーハムスターの自発運動量および脳内モノアミン含量に及ぼす影響を調べた。オープンフィールド試験における自発運動量に変化は見られなかったが、脳内のノルエピネフリンの代謝物であるMHPG含量とドーパミンおよびノルエピネフリンの代謝回転率の亢進が認められた。以上の結果から、L-チロシンの単回投与で脳内モノアミン代謝は変化するが、多動性改善に至らないことが示唆された。
  • 藤原 めぐみ, 大塚 浩通, 米澤 智洋, 西田 幹, 海老沢 崇史, 金井 一享, 堀 泰智, 岡野 昇三, 上地 正実, 及川 正明
    2009 年12 巻2 号 p. 75-80
    発行日: 2009/10/30
    公開日: 2015/05/02
    ジャーナル フリー
    年齢にともないイヌの免疫機能が低下するため、高齢犬では感染症や腫瘍性疾患などを発症しやすいと考えられている。インスリンはT細胞を活性化させる効果があるが、インスリンの分泌や感受性は高齢動物で低下するため、加齢とともにインスリン刺激によるT細胞の活性効果が低下する可能性がある。 我々は、インスリン添加によるイヌのリンパ球反応を調査し、年齢との関連について検討した。44頭の健康なビーグル犬を用い、1 から3 歳までを1 群、4 から7 歳までを2 群、8 から12歳までを3 群として区分した。コンカナバリンA(ConA)によってリンパ球を刺激培養し、リンパ球幼若化反応およびreal time PCR法によるIL-4ならびにIFN-γmRNAの発現量を解析・比較した。3 群のインスリン加ConA刺激におけるリンパ球幼若化反応は1 群および2 群に比べ低く、2 群と3群の間には有意な差が認められた。インスリン加ConA刺激によるIL-4mRNA発現量は全ての群でConA単独に比べ高かった。また、3 群のインスリン添加によるIL-4mRNA発現量は、1 群に比べて有意に高かった。このことから健康なイヌでは、インスリン刺激によるT細胞のサイトカイン産生効果が異なるものと考えられた。
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