視覚の科学
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33 巻, 3 号
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巻頭言
総説
原著
  • 前田 史篤, 鈴木 優介, 福島 省吾, 可児 一孝, 田淵 昭雄
    原稿種別: 原著
    2012 年 33 巻 3 号 p. 115-119
    発行日: 2012年
    公開日: 2019/11/22
    ジャーナル フリー

    目的:Visual display terminal(VDT)作業時の眼精疲労に対する調節誘導型モニタの効果について検討した。

    方法:調節誘導型モニタとノートパソコン(PC)のそれぞれで2時間のVDT作業を行い,その負荷前後における他覚的屈折値と調節微動高周波成分出現頻度(HFC)について評価した。対象は,器質的眼疾患のない正常有志者6名(男性5名,女性1名)(平均年齢±標準偏差:29.5±7.6歳),測定眼は右眼とした。

    結果:PCによるVDT作業では,負荷後に他覚的屈折値が有意に近視化し,HFCについても有意な上昇を示した。一方,調節誘導型モニタについてはPCのような有意な変化はなく,若干の遠視化とHFCの低下を示した。

    結論:調節誘導型モニタはVDT作業中の持続的な毛様体筋の緊張状態を抑制し,眼精疲労に対する予防効果が期待された。

  • 本田 陽祐
    原稿種別: 原著
    2012 年 33 巻 3 号 p. 120-124
    発行日: 2012年
    公開日: 2019/11/22
    ジャーナル フリー

    目的:測定距離の違いが不等像視に影響するのか否かについて検証した。

    方法:屈折度数に左右差のない大学生5名(平均年齢21.4歳,標準偏差1.02歳)を実験協力者とし,サイズレンズの0,2,4%を左眼に装用させて人工的な不等像視を作った。実験協力者にはNew Aniseikonia Test(NAT)とそれをプロジェクターで拡大投影した刺激を,それぞれ50cmと5m離れた位置から観察させ,完全上下法によって不等像視を測定した。

    結果:測定距離の主効果について有意差が認められた(p<0.01)。そして,遠見の不等像視は近見のそれよりも平均して約1.5倍大きく知覚された。

    結論:運転時などの遠見における頭痛や眼精疲労の訴えを扱う際に,臨床現場で得られた近見の不等像視のみで対処するのは注意を要する。

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