視覚の科学
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31 巻 , 3 号
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巻頭言
総説
  • 家 正則
    原稿種別: 総説
    2010 年 31 巻 3 号 p. 89-93
    発行日: 2010年
    公開日: 2019/11/08
    ジャーナル フリー

    大気が揺らぐと星の光は瞬く。このため,望遠鏡の「視力」はある程度以上には改善できないと考えられてきた。この宿命を克服する補償光学系を開発し,ハワイ島マウナケア山頂に建設した直径8mのすばる望遠鏡に搭載した。補償光学系を利用しやすくするために,パワーレーザーを用いて上空90kmの高層大気中で光る人工星を発生させ,大気の揺らぎを測る光源にするシステムも開発した。これらのハイテク技術の原理に加えて,すばる望遠鏡で見つけた129億光年彼方の最遠銀河の発見の様子や,すばる望遠鏡に続く直径30mの次世代超大型望遠鏡計画について,画像を中心に視覚的に紹介する。

  • 三橋 俊文
    原稿種別: 総説連載:3Dディスプレイの眼光学2
    2010 年 31 巻 3 号 p. 94-101
    発行日: 2010年
    公開日: 2019/11/08
    ジャーナル フリー

    立体ディスプレイの評価として,観察時の被験者の近見三要素を両眼同時に測定することが考えられる。立体表示装置の方式によっては,調節と輻湊の不一致,あるいは網膜像のぼけが発生し,それが生体に影響を与えて疲労などが起こる可能性が考えられる。ここでは眼光学的評価として,両眼同時の調節・輻湊・瞳孔領の大きさの測定装置について解説する。また,最近開発された波面センサーを使った装置で近見三要素に加えて収差が測定できることの利点を説明する。

原著
  • 柏木 豊彦
    原稿種別: 原著
    2010 年 31 巻 3 号 p. 102-113
    発行日: 2010年
    公開日: 2019/11/08
    ジャーナル フリー

    白内障術後に眼鏡,コンタクトレンズ,球面眼内レンズ(IOL),非球面IOLで矯正した場合の被写界深度(偽調節量)を,Fresnel-Kirchhoffの回折積分で計算した点像強度分布を用いて,視標の畳み込み積分をすることにより求めた。波面収差の振幅の二乗根と焦点深度はよく相関した。焦点深度から求めた値(被写界深度)と,眼鏡度数変化法によって求めた値はよく一致した。射出瞳径をおよそ3.5mm程度とした場合,それぞれの被写界深度は視力1.0で0.40,0.85,0.55,0.30Dであった。入射瞳径が1.5mm前後でピークとなり,1.5mm以上では減少して非球面IOLでは球面IOLの半分の値となった。

  • 内川 惠二, 沖山 夏子
    原稿種別: 原著
    2010 年 31 巻 3 号 p. 114-119
    発行日: 2010年
    公開日: 2019/11/08
    ジャーナル フリー

    視覚的注意が視覚情報の高次レベル処理を促進したり抑制したりすることは,これまでの研究で示されている。しかし,視覚的注意が視覚系初期レベル処理を調整しているかどうかはまだ不明である。そこで,本研究は,視覚的注意が視覚系初期レベルにあるとされている色と輝度チャンネルに別々に影響を与えるかどうかを明らかにすることを目的とした。実験では,色と輝度応答のコントラスト検出感度を中心刺激と周辺刺激の二重課題を用いて測定し,色と輝度チャンネルのコントラスト感度が中心課題優先条件と周辺課題優先条件間で異なるかどうかをみた。その結果,視覚的注意によって中心刺激に対する色と輝度チャンネルのコントラスト感度が増大することは明らかとなったが,両コントラスト感度は異なった優先条件間で同じように変化することがわかった。本研究では視覚的注意が色と輝度チャンネルに別々に影響を与えるかどうかを明らかにするに足る十分な結果は得られなかったが,今後,視覚系の初期過程への注意の効果を調べるためには,刺激呈示の時間条件を考慮する必要があることが示唆された。

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