日本セラミックス協会 年会・秋季シンポジウム 講演予稿集
2003年年会講演予稿集
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  • 平松 拓也, ブレディヒン セルゲイ, 片山 真吾, 黄 海鎭, 淡野 正信
    セッションID: 2C07
    発行日: 2003年
    公開日: 2004/07/05
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    酸素共存下でNOx浄化性能を有する以下の形の電気化学セルを開発してきた. 混合酸化物被覆層(NiO+YSZ)|カソード(Pt+YSz)|電解質(YSZ)|アノード(Pt/YSZ) 電圧印加前後のセルの解析を行い,優れたNOx浄化性能を発現する電極構造を検討した.通電試験後の混合酸化物被覆層のNiO/YSZ界面に100nm以下の微小なNiO, Niの粒子が生成した.これらの微小な粒子の生成により,NOxが選択的に吸着,分解する反応場が増加し,高いNOx浄化性能を発現したと推察した.
  • 中山 忠親, 長島 正明, 澤田 知昭, 山本 孝夫, 山中 伸介, 関野 徹, 楠瀬 尚史, 林 大和, 新原 晧一
    セッションID: 2C09
    発行日: 2003年
    公開日: 2004/07/05
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    アーク溶解法により所定の比率で合金化した金属セリウムおよびジルコニウムを出発原料として用い、ガス中蒸発法によりシングルナノレベルのセリア-ジルコニア固溶体粒子の表面に銅酸化物をエピタキシャル的に被膜した複合粒子を合成した。得られた材料の微細構造観察を透過型電子顕微鏡により行った。得られた材料の大気汚染ガス浄化触媒特性を測定したところ、極めて微細で均一なナノ構造に起因した高活性の触媒性能が確認された。
  • 山口 十志明, 菊田 浩一, 平野 眞一
    セッションID: 2C10
    発行日: 2003年
    公開日: 2004/07/05
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    これまで、ヘキサアルミノガレート化合物の生成挙動およびNO/O_2反応およびNO/HC/O_2反応に関するNO_x浄化能について報告してきた。今回は、ヘキサアルミノガレート/固体電解質積層型セラミックシステムについて直接分解反応によるNO_x浄化特性評価を行った結果について報告する。なお、本研究では、ヘキサアルミノガレート上で活性化させた励起NO_xを固体電解質の酸化物イオン伝導性を利用し、NO_xの直接分解除去を行う新規の触媒システムの開発を目標としている。
  • 唐 清, 殷 シュウ, 李 鋭星, 佐藤 次雄
    セッションID: 2C11
    発行日: 2003年
    公開日: 2004/07/05
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    バリア放電プラズマプロセスにおけるNO「_」Xの分解挙動について検討した。プラズマ反応器のバリア材料として取り付ける誘電体は放電プロセス、放電状態及びNO「_」xの分解挙動に大きく影響を与える。石英及びシリコンゴムを用いた場合、400 ppmのNOを連続的に完全な分解除去ができたが、アルミナを用いた場合は、空気中の窒素と酸素の反応が進行し、NO「_」xの濃度が逆に増加した。
  • 横山 裕, 山口 十志明, 坂本 渉, 菊田 浩一, 平野 眞一
    セッションID: 2C12
    発行日: 2003年
    公開日: 2004/07/05
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    現在、様々な多孔質セラミック膜が盛んに研究されている。これらをガス精製膜、サイズ選択性触媒、副生物質分離膜へ応用する場合、ナノサイズの細孔が膜面に対して垂直に配向したものが必要である。そこで、本研究では、光触媒など多くの機能を有するTiO2の一次元ナノ構造体の合成を共晶分解法という新規な方法で試みた。スパッタ法によって Ti-Cu-O 系アモルファス薄膜を作製し、700℃, 2h, 酸素雰囲気での熱処理後、エッチング処理を行い、得られた構造体をSEM観察したところ、直径約150nmのTiO2柱状組織が確認された。
  • 李 東林, 日比野 光宏, 周 豪慎, 本間 格
    セッションID: 2C13
    発行日: 2003年
    公開日: 2004/07/05
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    Porous ceramics powders expected to have wide applications from catalytic to electronics. However, it is difficulty to maintain the pores up to high temperature. This work tries to study the possibility of producing porous oxides powder with thermal stability. Porous TiO2-P2O5 nanocomposite powders have been synthesized by sol-gel method in the presence of tri-block copolymer (EO)20(PO)70(EO)20 (Pluronic123). The TiO2 nanocrystals with a diameter of 3.6 nm precipitated in the as-synthesized materials in the presence of surfactant at 80°C considerably lower than those for traditional heat-treatment in the solid state, the nanocrystal was anatase but maintained the same size upon calcinations in the temperature range of 400-500°C.
  • 田尻 耕治, 西 俊紀, 種村 栄, 多井 豊
    セッションID: 2C14
    発行日: 2003年
    公開日: 2004/07/05
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    シリカウェットゲルをチタンアルコキシドの有機溶媒溶液に浸してから超臨界乾燥を行うことにより、チタニア被覆されたシリカエアロゲルを作製した。得られたエアロゲルの元素分析、粉末X線回折、透過型電子顕微鏡観察、比表面積・孔径分布測定などを行い、特性を評価した。チタニアの被覆量は通常20wt%程度で、有機溶媒の種類など処理法の違いにより制御が可能であった。透過型電子顕微鏡観察では、二酸化炭素超臨界乾燥では粒子の析出は観察されず、チタニアがシリカ骨格表面に被覆されていることが示唆された。比表面積は骨格のシリカエアロゲルのものと同等の600-700m2/gであり、チタニア単体エアロゲルのものより大きかった。クラスターの吸着特性、超臨界乾燥媒体の影響についても論じた。
  • 福永 美由紀, 加藤 孝幸, 兵頭 健生, 清水 康博, 江頭 誠
    セッションID: 2C15
    発行日: 2003年
    公開日: 2004/07/05
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    TiO2中空粒子を、メカノフュージョンシステムを用いて調製されたPMMA(芯)/TiO2(シェル)複合粒子から作製した。出発原料として、光触媒用チタニア(石原産業製、ST-41、平均粒径: 0.2μm)を前処理しないでそのまま用いると、1200℃、6時間の焼成後、緻密で、滑らかな表面をもつTiO2中空粒子が得られた。 出発原料に混合するMgO添加量の増加に伴い、中空粒子表面はやや荒くなり、微粒子の付着が著しくなった。 特に、MgOを40wt%以上添加すると、完全な中空粒子はほとんど得られなかった。
  • 竹内 信行, 栗田 正士, 石田 信伍
    セッションID: 2C22
    発行日: 2003年
    公開日: 2004/07/05
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    酸化鉄を2 mass% 含む粘土を空気中、CO2中およびCO2-H2中で1250℃焼成した。色調と焼成物中の鉄の化学状態の関係をESR、反射スペクトルおよびXPSで調べた。空気中で焼成した試料の色調は暗い黄色であった。加熱時に還元雰囲気で冷却時に酸化雰囲気で焼成すると表面が茶色の試料が得られた。
  • 朴 媛淑, LEE Byung-ha
    セッションID: 2C23
    発行日: 2003年
    公開日: 2004/07/05
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    本研究は獨特な調成の高火度酸化焔焼成鐵赤釉の發色メカニズムを科学的に分析し、高火度に耐える赤色界釉薬として活用性の高い鐵赤釉の安定的調合の根據を提示しようとするものである。研究の結果、石灰釉界、石灰バリウム釉界、石灰マグネシア釉界における酸化鐵と燐酸監の添加で生成された結晶は、Si02、Fe2O3 及びcalcium iron phosphate(Ca9Fe(PO4)7)であった。しかし石灰マグネシア釉界のみで鐵赤色が發色するのはこのcalcium iron phosphate結晶中のFe3+がMg++ とNa+ で置換されることによって遊離化したFe2O3による發色である。
  • 尾畑 成造, 尾石 友弘, 横山 久範, 水野 正敏
    セッションID: 2C24
    発行日: 2003年
    公開日: 2004/07/05
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    陶磁器の上絵具に弁ガラ(α-Fe2O3)を用いる場合、焼成後の発色は絵具への弁柄の添加量や絵具のフリット含有量や組成、焼成温度のみならず、α-Fe2O3 の粒子径、弁柄の粒子形状といった着色剤の特性にも影響される。そこで陶磁器用市販弁ガラを用いて、粒子形状、粒度分布、化学組成といった諸物性が粉体の色に与える影響について検討した。その結果、粒子径及び粒度分布が弁ガラの色に大きな影響を与え、粒子径が小さく分布の狭いほど、より鮮やかな朱色を発色した。弁ガラとフリットを混合した上絵具による評価についても粒子径が小さく、分布が狭い弁ガラが、より鮮やかな発色を示した。
  • 白川 昭裕, 山崎 仲道, 平野 伸夫
    セッションID: 2C25
    発行日: 2003年
    公開日: 2004/07/05
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    水熱法をガラスカレットの再資源化に適用するメリットとして,溶融,乾燥焼結などの方法は1000℃近い高温が必要であるのと比較し 300℃以下の温和な条件で処理を行うために大幅にエネルギーコストが削減できることが挙げられる. 本研究では,水の臨界点を越えない温度,すなわちオートクレーブの内部が飽和蒸気圧条件下にある状態でのガラスの反応を利用して,ガラス粉末のリサイクル化への検討を行ったものである.
  • 海部 淑江, 甲田 直子, 須田 洋幸, 依田 智, 内丸 祐子, 菅原 義之
    セッションID: 2D01
    発行日: 2003年
    公開日: 2004/07/05
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    炭化ケイ素前駆体が、架橋剤としてp-ジエチニルベンゼン、トリエチニルボラジンを用いたポリメチルシランのヒドロシリル化反応により作製された。架橋の反応過程はIRと ^1H、^13C-NMR 分析を用いて解析された。反応終了後のセラミック収率は TG 分析により測定した。架橋剤のエチニル基の減少は IR と^1H、^13C-NMR により確認された。セラミック収率はポリメチルシランの23%からそれぞれ83%、73%へと向上した。以上の結果から、架橋剤によるヒドロシリル化架橋がポリメチルシランのセラミックス収率の向上に有効であるが、その収率は変化することがわかった。
  • 成澤 雅紀, 西岡 昌紀, 下田 一哉, 岡村 清人, 岡 邦雄, 堂丸 隆祥
    セッションID: 2D02
    発行日: 2003年
    公開日: 2004/07/05
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    ポリ力ルボシラン(PCS)にポリメチルシラン(PMS)を添加して溶融紡糸を行うことによって炭化ケイ素繊維の前駆体を合成した。PMS0.5%添加の場合には、通常の条件で溶融紡糸が可能であるのに対し、PMS添加量を20%とした場合には、溶融紡糸を可能とするには架橋阻害の働きを有する化合物の添加が必要であり、紡糸可能温度は低下した。PMS の添加は全般的にセラミックス収率の向上に効果があり、高温での強度保持をもたらす。PMSを添加して紡糸した場合には、アルゴン中焼成において573Kでいったん保持することにより、収率、強度の顕著な向上が見られる。これはPMSの架橋性がこの温度領域において、PCS鎖間を強固に結び付けるためと考えられる。
  • 藤本 泰弘, 下嶋 敦, 黒田 一幸
    セッションID: 2D04
    発行日: 2003年
    公開日: 2004/07/05
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    長鎖アルコキシ基を有するアルコキシトリクロロシラン(CnOTCS, n = 12-20)が、加水分解により両親媒性分子になることに着目し、無機─有機ナノ複合体を合成した。長鎖アルコールとテトラクロロシランとの反応によりCnOTCSを合成し、部分加水分解によりアルコキシシラントリオールの生成を確認した。この加水分解溶液を冷却した結果、n = 16, 18, 20の系のみ白色沈殿が析出した。また、シラントリオールに対して低い溶解性を示す溶媒としてヘキサンを添加した後、冷却したところ、n=12,14の系においても白色沈殿が析出した。得られた固体試料のXRDパターンより、生成物は層状構造を有し、アルキル鎖長の増加に伴い、面間隔が直線的に増大することがわかった。以上より、自己組織化過程の合成条件を選択することで、炭素数12-20の範囲においてCnOTCSから層状シリカ─有機ナノ複合体が得られることがわかった。
  • 下嶋 敦, 黒田 一幸
    セッションID: 2D05
    発行日: 2003年
    公開日: 2004/07/05
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    アルキルシランに3つの-OSi(OMe)_3基が結合した構造のシロキサンオリゴマー[C_nH_<2n+1>Si(OSi(OMe)_3)_3, n = 10 or 16]を出発物質として新規メソ構造体ハイブリッドを合成した。生成物の構造はアルキル鎖長によって異なり、n=10のときはヘキサゴナル構造、n=16のときはラメラ構造を有することがXRDおよびTEMにより確認された。ヘキサゴナル構造のハイブリッドは焼成による有機基の除去後もその構造を保持していた。窒素吸着測定により焼成後の試料は高い比表面積と比較的狭い細孔径分布を有するマイクロポーラスシリカであることがわかった。
  • 中西 毅, 増田 佳丈, 河本 邦仁
    セッションID: 2D06
    発行日: 2003年
    公開日: 2004/07/05
    会議録・要旨集 フリー
    有機シラン系自己組織膜をテンプレートとして用い、水溶液から酸化物薄膜を成長させた。テンプレートとなる有機膜表面の官能基をパターン化することで、成長する薄膜と表面官能基の相互作用の違いを利用して、薄膜のパターン化を試みた。
  • 蔵岡 孝治, 矢澤 哲夫
    セッションID: 2D07
    発行日: 2003年
    公開日: 2004/07/05
    会議録・要旨集 フリー
    シリカマトリックス中に液晶分子を分散した無機-有機ハイブリッド中の液晶分子を電場により配向させることを検討した。配向させた無機-有機ハイブリッド中の液晶分子の配向率を偏光FT-IR 法により評価した。導入した液晶分子の配向率は約20%であった。
  • 金森 主祥, 中西 和樹, 平尾 一之, 陣内 浩司
    セッションID: 2D08
    発行日: 2003年
    公開日: 2004/07/05
    会議録・要旨集 フリー
    微小空間における高分子系の相分離構造形成は界面への特定成分の選択的吸着、すなわち濡れにより著しく影響を受ける。また、鋳型となる微小空間を構成する界面の形、大きさ、化学的性質によって濡れの性質は異なると考えられるため、最終的なゲルのモルフォロジーもこれらの要素に大きく左右される。本研究ではmethyltrimethoxysilane (MTMS)、 tetramethoxysilane (TMOS)を出発原料とするシロキサンゾルゲル系の相分離構造を0~2 の様々な次元をもつ微小空間内に作製し、その形成挙動について比較・検討を行った。特にO次元鋳型であるマクロ多孔質シリカ内における相分離構造形成と濡れの関係を詳細に調べた。
  • 西野 弘展, 高橋 亮治, 佐藤 智司, 袖澤 利昭
    セッションID: 2D09
    発行日: 2003年
    公開日: 2004/07/05
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    シリカゲル作製時に有機高分子や界面活性剤等を添加することで相分離を誘起させ、その過度的な構造をゲル化によって凍結することで相互連続なマクロ孔を持つゲルを作製できる。今回の報告では、今までに報告例の無いポリビニルアルコールを用いてゲルを作製し、シリケート─ポリビニルアルコール系溶液の相分離挙動を調べた。三種のシリカ源を用いたが、水ガラスを用いた場合のみ相分離を誘起でき、マクロ孔を持つゲルの作製ができた。水ガラス系ゲルのモルフォロジーの特徴から、この系の相分離挙動は、シリカ+ポリマー相と溶媒相とに分かれることがわかった。
  • 冨田 由美子, 高橋 亮治, 佐藤 智司, 袖澤 利昭, 伊藤 仁士, 永井 弘
    セッションID: 2D10
    発行日: 2003年
    公開日: 2004/07/05
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    ゾルゲル法により板状の二元細孔をもつシリカゲルを作製し、断熱材料への応用について検討した。二元細孔シリカはアンモニア溶液で置換すると90%を超える高気孔率が得られ、この高気孔率試料の熱伝導率は空気と同程度の小さい値であった。マクロ孔は細孔内物質輸送において有効であり、塊状の試料でもスムーズな物質移動が可能であった。また、細孔径が1.7-15nm の範囲のメソ孔では調湿性がみられた。このような結果から、二元細孔シリカは断熱機能と調湿機能をあわせもつ新しい高機能断熱材として期待できる。
  • 齊藤 弘幸, 米内山 賢, 樋口 昌史, 片山 恵一, 東 保男
    セッションID: 2D11
    発行日: 2003年
    公開日: 2004/07/05
    会議録・要旨集 フリー
    多孔質シリカとアルミナ多孔質体の充填化は、CTAB-H2O-TEOS の混合溶液から作製された。シリカは、アルミナの細孔内に均一に充填された。また、窒素ガスは、その充填体を通して流れた。
  • 水田 真由美, 上原 雅人, 榎本 尚也, 北條 純一
    セッションID: 2D12
    発行日: 2003年
    公開日: 2004/07/05
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    現在、新たな多孔質材料の開発が注目されている。これは触媒作用、吸着作用、ナノテクノロジーなど広範囲での応用が期待されている。本研究では、寒天に有機物を添加したものをテンプレートとして、ゾル─ゲル重合によりシリカファイバーを合成した。シリカの微細構造は走査型電子顕微鏡(SEM)、透過型電子顕微鏡(TEM)によって仮焼前、仮焼後観察した。合成シリカは繊維状であり、中空にはなっていなかった。
  • 幸塚 広光, 三宅 英数
    セッションID: 2D13
    発行日: 2003年
    公開日: 2004/07/05
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    モル比Si (OC2H5)4 :H2O : HNO3: C2H5OH =1 : 2 : 0.01 : 5, Si (OC2H5)4 : PVP : H2O : HNO3: C2H5OH =1 : 0.5 : 2 : 0.01 : 20 およびSi (OC2H5)4 : CH3Si (OC2H5)3: H2O : HNO3 : C2H5OH = 0.4 : 0.6 : 2 : 0.01 : 5 なる溶液をコーティング液としてスピンコーティングによってSi ウェハ上にシリカゲル膜を作製した。これらのゲル膜を5℃/min の速度で500℃まで昇温し, この間,薄膜応力測定装置(FLX-2320, Tencor)を使って膜応力のその場測定を行った。溶液へのPVPまたはCH3Si(OC2H5)3の添加は,昇温過程における膜応力の増大を抑制する働きがあることがわかった。
  • 幸塚 広光, ・田 耕平
    セッションID: 2D14
    発行日: 2003年
    公開日: 2004/07/05
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    モル比Si(OC2H5)4: HNO3 :H2O = 1 : 0.01 :2 なる溶液を作製し,反応させたのち, C2H50H で種々の濃度に希釈した。これらの溶液をコーティング液としてSiウェハー上にスピンコーティングによって厚さ0.06 - 0.60 μmのシリカゲル膜を作製した。これらのゲル膜を5℃/min の速度で500℃まで昇温し,この間,薄膜応力測定装置 (FLX-2320, Tencor)を使って膜応力のその場測定を行った。膜中には面内方向に引っ張り応力が発生し,応力は温度とともに増大した。膜応力の膜厚依存性は見られなかった。
  • 森田 輔, 橋本 忠範, 那須 弘行, 神谷 寛一
    セッションID: 2D15
    発行日: 2003年
    公開日: 2004/07/05
    会議録・要旨集 フリー
    コランダムをシードしたアルミナゲルを、硝酸を触媒としてAl (0-sec-Bu)_3からゾル-ゲル法を用いて調製した。合成量を変化させて作製したアルミナゲルを800℃で種々の時間熱処理し、結晶化挙動を比較することで量産化の可能性を検討した。その結果合成量を増加させると、800℃で100% α化するものの、それに要する時間は増加することが分かった。
  • 西出 利一, 矢部 貴行
    セッションID: 2D21
    発行日: 2003年
    公開日: 2004/07/05
    会議録・要旨集 フリー
    本研究は、ゾル─ゲル法から^<18>O を含むハフニアゲル膜を作製し、薄膜中の^<18>O の同位体交換を昇温脱離法(TPD)および2次イオン質量分析法(SIMS)により解析することを目的とした。TPDカーブの測定によりチタニアゲル膜からの脱離物質は350℃以下の温度領域で観測された。 脱離が観測された化学種のなかでOを含む化学種は物理吸着水(H_2^<18>O および H_2^<16>O)のみであった。両者のTPDカーブのピーク面積(50から250℃)よりH_2^<18>O および H_2^<16>O の脱離量を求め、脱離水における^<18>O 存在比を求めたところ、13at.%であった。ゾル液の^<18>O 存在比である50at.%(計算値)より大きく減少した。TPD装置内において350℃で真空焼成した薄膜中の^<18>O 存在比を SIMS プロファイルにより調べた。チタニア薄膜中に含まれる^<18>O の存在比は物理吸着水のそれと同等の 14at.%であった。
  • 三木 健, 西澤 かおり, 鈴木 一行, 加藤 一実
    セッションID: 2D22
    発行日: 2003年
    公開日: 2004/07/05
    会議録・要旨集 フリー
    トレハロースを含有した酸化チタンゾルのコーティング溶液を調製し、この溶液を用いてガラス基板上にディップコーティング・加熱焼成することにより、20nmの超微粒子から構成された酸化チタン多孔質膜を作製することができた。焼成温度の異なる酸化チタン多孔質膜についてX線回折を測定したところ、 650℃まではアナターゼ単相であり、700℃以上でルチルの生成が見られた。
  • 米内山 賢, 斉藤 弘幸, 樋口 昌史, 片山 恵一, 東 保男
    セッションID: 2D23
    発行日: 2003年
    公開日: 2004/07/05
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    透明メソポーラスシリ力チタニア薄膜をスピンコート法により、ガラス基板上に作製することに成功した。その前駆体溶液は、カチオン性界面活性剤(CTAB)を鋳型として用い、 オルト珪酸テトラエチル(TEOS)をシリカ源,チタンイソプロポキシドをチタン源とし、室温でゾルゲル法を使用し作製した。チタニアの含有量はシリカに対し最大20wt%であった.
  • 野間 直樹, 佐田 勝, 峠 登
    セッションID: 2D24
    発行日: 2003年
    公開日: 2004/07/05
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    光感応性ゲル膜の分光感度と化学修飾剤の構造との相関を明らかにするために、エステル基を含む化学修飾剤を用いてZrO_2ゲル膜を作製した。その結果、作製したゲル膜の吸収帯は、ケトン基を含む化学修飾剤であるアセチルアセトンを用いた場合に比べて、短波長にシフトすることがわかった。
  • 西澤 かおり, 三木 健, 鈴木 一行, 符 徳勝, 加藤 一実
    セッションID: 2D25
    発行日: 2003年
    公開日: 2004/07/05
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    アセチルアセトンを添加して調製した前駆体溶液を用い、超高圧水銀灯により紫外線照射して400℃で焼成した薄膜は、アセチルアセトンを添加しない溶液を用い、紫外線を照射せずに400℃で焼成した薄膜よりも結晶性の高い膜となることが分かった。更に、 アセチルアセトンの添加量が増えると、より結晶性の高い膜になることが分かった。アセチルアセトンの添加量によって、重合の方向性、重合度、および紫外線に対する安定性に違いが生じるためと考えられる。
  • 西出 利一, 高橋 洋
    セッションID: 2D26
    発行日: 2003年
    公開日: 2004/07/05
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    本研究は、ハフニアゲル膜に低圧水銀灯による紫外線を照射して、その硬化を調べることを目的とした。また、昇温脱離法(TPD)により薄膜の硬化プロセスについても調べた。水酸化ハフニウムを水中で加水分解してハフニアゾル液を作製した。ハフニアゲル膜に低圧水銀灯を用いて紫外線を照射した。また、ゲル膜およびそれに紫外線を照射した試料のTPDカーブを測定し、脱離物質を調べた。鉛筆硬度は、紫外線照射40分以上では照射直後(O日目)に9H以上の高硬度を示すことが分かった。ハフニアゲル膜および紫外線照射後のハフニア薄膜共に、430℃以下で脱離ガスによるTPDカーブが観測され、脱離種およびそのカーブ形状は類似していたが、紫外線照射後のそれらの強度は低かった。脱離種の主なものは、H2O (M/z=18)、CO(M/z=28)およびCO2(M/Z=44)であった。H2O のTPDカーブは、吸着水とHf─OHからの水の脱離によると考えられる。 COのTPDカーブは、240℃にピークを示し、Hfイオンに配位したギ酸イオンからの脱離と考えられる。CO2も同様であると考えられる。
  • 矢部 貴行, 西出 利一, 志智 雄之
    セッションID: 2D27
    発行日: 2003年
    公開日: 2004/07/05
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    本研究は、ゾル-ゲル法からハフニアゲル膜を作製し、その焼成プロセスを昇温脱離法(TPD) により解析することを目的とした。ハフニアゲル膜の焼成過程において脱離ガスによるTPDカーブが650℃までに観測された。それらはH2O、O2、NO および NO2 に帰属された。H20(M/z=18)のTPDカーブは78℃、108℃および125℃にピークが観測された。H20の脱離温度が200℃以下と低いので、 観測されたTPDカーブは物理吸着水によると考えられる。O2(M/z=32)のTPDカーブでは265℃および570℃にピークが観測された。これらはゲルから直接脱離したO2に対応していると考えられる。また、ゾル液作製過程で用いたHNO3は主にNO およびNO2として370℃以下で脱離することが分った。ハフニア薄膜のHf:O 組成をXPSにより調べた。ゲル膜のHf:Oは1:2.22であったのに対し、 650℃焼成後の薄膜のそれは1:1.84であった。
  • 渡辺 友亮, 宇尾野 宏之, 藤原 武, 李 ユンギ, 堂免 一成, 吉村 昌弘
    セッションID: 2D28
    発行日: 2003年
    公開日: 2004/07/05
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    セラミックスを製造するのに、粉体調製および焼結法または気相成長法を用いるのが一般的である。我々はそのような多量のエネルギー及び原料を消費する方法ではなく、比較的低エネルギーで材料の作製を可能とするソフト溶液プロセスを提案してきている。我々はこの方法を用いて BaTiO3,SrTiO3 などの誘電体、BaWO4, CaWO4, YVO4 等の蛍光体、LiCOO2 等の電池電極材料膜を直接作製してきた。このようなセラミックス膜を作製する場合、チタン酸バリウムの場合はチタン基板、コバルト酸リチウムの場合はコバルト基板といった金属基板上への製膜が主であった。しかし、ソフト溶液プロセスをより実用材料へ応用するためには、任意の基材上に成膜できることが望ましい。 我々はこの目的のために新たな方法を考案し「デュアルアノードシステム」と呼んでいる。これは今までの方法が、金属基板から溶解する金属イオンと溶液中に存在する化学種が反応してもとの金属基板上に結晶成長するメカニズムを利用しているのに対し、溶解した金属イオンを他の基材上に移動させ、そこで起こる反応により結晶成長させるものである。我々はこの方法を用いてLiCoO2膜を白金・ニッケル・グラファイト基板上に直接作製することに成功した。新たな方向としてNaTiO3系光触媒薄膜の直接作製を行い、その特性評価を行った。NaTaO3は紫外線領域で活性の高い光触媒として知られており、現在までに薄膜としての作製例がないが、本研究ではじめて成功した。溶液からの結晶膜作製は、欠陥の少ない結晶を育成できることが多く、光触媒の作製方法としては検討する価値があると思われる。
  • 戸田 健司, 徳岳 さおり, 大竹 尚孝, 上松 和義, 佐藤 峰夫
    セッションID: 2D29
    発行日: 2003年
    公開日: 2004/07/05
    会議録・要旨集 フリー
    サブミクロンサイズの二オブ酸カリウムKNbO_3を新しいコロイド化学法により作製した。K_2NiF_4構造を持つ層状ペロブス力イトK_2NbO_3Fにおける岩塩型ブロックは室温中で水に選択的に溶解し、二オブ酸ナノシートを生成する。コロイド溶液中における二オブ酸ナノシートの自己組織化は、二オブ酸カリウムのナノ粒子を形成する。
  • 植野 見悟, 山口 十志明, 坂本 渉, 余語 利信, 菊田 浩一, 平野 眞一
    セッションID: 2D30
    発行日: 2003年
    公開日: 2004/07/05
    会議録・要旨集 フリー
    化学溶液法により、SiO_2 基板上に LaNiO_3 を電極としてSrTi0_3/Nb:SrTi0_3/SrTiO_3積層膜を作製した。SrTi0_3/Nb:SrTi0_3/SrTi0_3 積層膜は再現性のある非線形なJ-E特性を示し、このことはCSDによるセラミックスのみからなる新規電子デバイスの実現につながる。
  • 山田 哲也, 平野 陽介, 陶山 容子
    セッションID: 2D32
    発行日: 2003年
    公開日: 2004/07/05
    会議録・要旨集 フリー
    Na-Nb複合エトキシド単結晶を、不活性ガス雰囲気中NaエトキシドとNbエトキシドの混合溶液から合成した。析出した単結晶は無色で板状であった。単結晶の熱処理によりNaNbO_3を調製した。結晶性のNaNbO_3粒子は350℃以上での熱処理によって得られ、結晶性の高いNaNbO_3粒子は400℃以上での熱処理によって得られた。400℃, 1.5h 熱処理したNaNbO_3の平均粒径は57nmであった。これらの結果は、Na-Nb複合アルコキシド単結晶の比較的低温での熱処理によってNaNbO_3ナノ粒子が調製できることを示している。
  • 藤吉 国孝, 有村 雅司, 牧野 晃久, 山下 洋子
    セッションID: 2D33
    発行日: 2003年
    公開日: 2004/07/05
    会議録・要旨集 フリー
    筆者らは、高濃度(1.0mol/L)の Ba、Tiアルコキシドを加水分解・エージング処理して合成したチタン酸バリウム結晶性ナノ粒子を有機溶媒中に分散した溶液を用い、チタン酸バリウム薄膜の作製を行っている。本研究では、この結晶性ナノ粒子を用いて作製した膜の、熱処理過程における誘電率・誘電損失の変化及び膜の構造等について検討した。熱処理温度を高くするほど誘電率は向上し、750℃で大きく上昇した。これは、チタン酸バリウムが粒成長したためと考えられる。また、誘電損失は550℃で大きく減少したが、これは、残留有機物や-OH基が除去されたためと考えられる。
  • 志田 賢二, 陶山 容子
    セッションID: 2D34
    発行日: 2003年
    公開日: 2004/07/05
    会議録・要旨集 フリー
    単分散ジルコニア粒子懸濁液の乾燥によりナノサイズのジルコニア粒子からなる繊維状ジルコニアの調製を試みた。単分散ジルコニア粒子はジルコニウムテトラブトキシドの加水分解反応により合成した。得られた単分散ジルコニア粒子懸濁液をガラス製試験管中で乾燥することにより、試験管壁面に、長さが1~1.5cm、繊維幅が71~151μm の繊維状ジルコニアが生成した。得られた繊維状ジルコニアは粒子が緻密に充填した構造を持つ。調製後の繊維は非晶質で、熱処理により440℃付近で正方晶と単斜晶に結晶化した。繊維幅は懸濁液濃度と乾燥温度によって制御することが可能である。
  • 市吉 加奈, 玉井 幸子, 柳瀬 郁夫, 小林 秀彦
    セッションID: 2D35
    発行日: 2003年
    公開日: 2004/07/05
    会議録・要旨集 フリー
    合成した立方晶系Cs-Na-リューサイト化合物 (Cs_<0.9-x>Na_xAl_<0.9>Si_<2.1>O_6,x=0.05~0.30)の298~1173K の温度範囲における熱膨張特性を、高温XRDを用いて調査した。Cs-Na-リューサイト化合物の熱膨張率は、化学組成によって変化し、Na^+の置換量の増加とともに小さくなる傾向を示し、その熱膨張率は空隙の増大とともに減少した。また、格子内空隙率をおよそ46.6%まで増大させた Cs-Na-リューサイト化合物 (Cs_<0.6> Na_<0.3>Al_<0.9>Si_<2.1>O_6)の平均熱膨張係数は、473~1073K の範囲で 0.24×10^<-6> / K^<-1>まで低下した。このことから、CsサイトをNaで部分置換することは、低熱膨張化に効果的であることが分かった。
  • 明渡 純, マキシム レベデフ
    セッションID: 2D36
    発行日: 2003年
    公開日: 2004/07/05
    会議録・要旨集 フリー
    エアロゾルデポジション法(AD法)で、粒子衝突時に膜内に導入される欠陥構造を理解し、また、 600℃以下のプロセス温度で優れた電気特性を得ることを目的として、様々な条件下で熱処理したPZT膜の強誘電性や膜構造を評価し、熱処理による特性回復について検討した。
  • マキシム レベデフ, 明渡 純, 鳩野 広典, 清原 正勝
    セッションID: 2D37
    発行日: 2003年
    公開日: 2004/07/05
    会議録・要旨集 フリー
    エアロゾルデポジション法(AD法)は、セラミックス微粒子、超微粒子材料の基板衝突による衝撃力を利用した熱非平行なプロセスで、緻密かつ強固な密着力のナノ結晶膜を常温形成できる. 本報告では、室温で金属基板上に形成したアルミナやPZT成膜体の漏れ電流や絶縁破壊特性の基礎的検討を行った。
  • 岩澤 順一, 吉田 篤史, 鳩野 広典, 清原 正勝, マキシム レベデフ, 明渡 純
    セッションID: 2D39
    発行日: 2003年
    公開日: 2004/07/05
    会議録・要旨集 フリー
    エアロゾルデポジション(AD)法は焼成プロセスを伴わない新しいセラミックスの形成方法である。一般的にセラミックスの焼成プロセスでは、複数種の混合した原料は焼成すると固溶し変性してしまうが、焼成プロセスを伴わない, AD法を用いると、それぞれの原料の特性を合わせ持つ複合構造物の形成が可能であると考えられる。本実験では、金属-セラミックス複合材料の一例として、ニッケル─アルミナ複合材料について検討を行った。
  • 横山 久範, 加藤 布久, 岩田 芳幸, 堀田 禎, 平野 眞一
    セッションID: 2D40
    発行日: 2003年
    公開日: 2004/07/05
    会議録・要旨集 フリー
    高粘性のインクに対応できるソレノイド方式のノズル用い、高濃度の炭化ケイ素インク特性がインクジェット印刷特性及びパターン形成に及ぼす影響ついて検討した。粘性の異なる粉体濃度20~30vol%の炭化ケイ素インクを調製した。これらのインクを線及び点パターンでインクジェット印刷を行った。その結果、インク粘度が高くなるほどインクの吐出量が減少し線パターンが細くなった。25vol%インクにより点パターンを印刷した結果、円状のパターン印刷が可能であった。
  • 内田 希, 大森 寛人, 田中 諭, 植松 敬三
    セッションID: 2E01
    発行日: 2003年
    公開日: 2004/07/05
    会議録・要旨集 フリー
    これまでバインダーの偏析層のない顆粒を作製する方法としてスプレーフリーズドライ(SFD)が有効であることを示してきた。しかし、これまでに作製した顆粒は密度が低く軽いため、 流動性が不十分であり、型への充填密度が低かった。そこで本研究では、40、50vol%という高い固体含有率のスラリーから顆粒を作製することによって、顆粒密度を上げ、顆粒流動性を改善し、焼結体特性の向上を目指した。
  • 斎藤 みどり, 田中 諭, 内田 希, 植松 敬三
    セッションID: 2E02
    発行日: 2003年
    公開日: 2004/07/05
    会議録・要旨集 フリー
    本研究では、圧縮特性の異なる二種類の顆粒を用いた。これら顆粒について圧密曲線を測定し、それぞれの顆粒について加圧プロセスにおける三つのステージを得た。これは成形体の形成に起こる密度の変化を圧力の関数として表したものである。顆粒タイプによって圧密曲線に顕著な差が見られた。本研究ではこの密度に関する差と成形体の内部構造の関係を明らかにした。
  • 宮内 壮史, 角井 寿雄, 橋本 千尋, 神谷 秀博
    セッションID: 2E03
    発行日: 2003年
    公開日: 2004/07/05
    会議録・要旨集 フリー
    アルミナ/エタノール系サスペンジョンを対象に分子量、構造の異なるポリエチレンイミン(PEI)系高分子分散剤を用い、粒子径数~600nmのアルミナ粒子の液中分散性、スラリー特性に及ぼす粒子径と分散剤分子量の関係を検討した。その結果、粒子径がサブミクロンから 10nm前後に減少するとスラリー粘度が極小化する分散剤分子量が10000程度から1800に減少することを確認した。
  • 佐藤 仁俊, 長谷川 円, 渋谷 麻衣子, 橋本 千尋, 神谷 秀博
    セッションID: 2E04
    発行日: 2003年
    公開日: 2004/07/05
    会議録・要旨集 フリー
    SiCあるいはTiCの濃厚スラリー中での凝集特性に対する高分子分散剤構造の影響を解析するため,親水基:疎水基比の異なる数種類の高分子分散剤をアクリル酸とスチレンまたはアクリル酸メチルモノマーを用いて合成した。スラリーの粘度が極小となる高分子分散剤の最適な親水基:疎水基比m:nは, 疎水基の構造に依存した。例えばアクリル酸/スチレン共重合体の場合、最適な親水基:疎水基比は50:50だが、アクリル酸/アクリル酸メチルの場合は、親水基の比率が増加するにつれてスラリーの粘度が減少した。
  • 高井 千加, 藤 正督, 高橋 実, 中平 兼司, 堀田 禎
    セッションID: 2E05
    発行日: 2003年
    公開日: 2004/07/05
    会議録・要旨集 フリー
    ナノサイズ粒子は化粧品、電子材料、磁性材料など広範囲の応用が期待されている。スラリー中ナノ粒子の挙動は未知の部分が多く制御が困難である。そこでスラリー中ナノ粒子の分散状態の直接観察を試みた。ミクロン粒子ではその場固化を用いてスラリー状態を固定、成形体を薄片化し光学顕微鏡により透過光観察することで三次元構造を評価してきた。ナノ粒子は従来用いてきた光学顕微鏡ではとらえられないため電子顕微鏡を用いてその場固化成形体を観察し pH、粘度、ζ電位との関係を考察することが本研究の目的である。
  • 安達 直己, 櫻田 修, 橋場 稔
    セッションID: 2E06
    発行日: 2003年
    公開日: 2004/07/05
    会議録・要旨集 フリー
    一般的に濃厚泥漿の調製には、ボールミリングが用いられている。しかしながら、ボールミリングでは、均一かつ良い流動性をもつ泥漿の調製には非常に長い時間を要する。ここで、近年開発されたブレードレスの遊星攪拌脱泡機は、試料が入った容器を傾斜させ、公転と自転を同時にかつ連続的に与えることで攪拌することが可能である。本研究では、遊星攪拌脱泡機を用いて調製した泥漿の流動挙動とボールミリングを用いた場合と比較検討を行った。その結果、遊星攪拌脱泡機で泥漿調製する場合攪拌時に起こる発熱を十分考慮する必要があるが、あらかじめ泥漿調製時に遊星撹拌を行うことによってボールミリングを行う時間が短縮することが可能であった。
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