山中地方から産出した
NiPPononaia ryosehiana;Nippononaia は近縁の
Trigonioides とともに白亜紀に東亜て栄えた特微的な非海棲二枚貝であるが, その模式種
Unio (Nippononaia) ryosekianus の原標本の産地.時代が不明のためとかく疑問の多い属であった. 最近群馬県中里村瀬林近傍の八幡沢において本種の標本多数が高鼎の堆稻環境を示す
Protecyprtna SP. を伴って産出したので報告する.これらは転石より得られたものであるが、同沢に広く分布する瀬林層 (およそ宮古世) に由来することは間違いない。
Nippononaia の標本中数個はほぼ完全で.原標本が不完全なため未知であった部分の特徴を補い知ることができる.母岩の性質は出所不明の原標本とよく似ている.
Nippononaia を含むTrigeoniordidaeの分類上の位置.系統発生については異諭の多いところて、今まての資料で結論を下すのは困難な点もある.しかし形態的にみて本科はTrigeniaceaよりもUnionaceaにより深い関係を持つと考えられる.これまでに本科の蝶番構造を表現するために用いられた歯式はいすれも.異歯二枚貝の歯の相同関係を表わすBKRNARDの歯式とは異質である.最後にこれまで不明確であったTrigonioididaeの特徴を定義した.
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