日本古生物学會報告・紀事 新編
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1966 巻, 63 号
選択された号の論文の3件中1~3を表示しています
  • 増田 孝一郎
    1966 年 1966 巻 63 号 p. 261-293
    発行日: 1966/09/30
    公開日: 2010/05/25
    ジャーナル フリー
    本報は先に報告した「能登半島の中新世軟体動物」の第2報である。今回は先に報告した地域をも含めた, 能登半島北東部に広く分布する東印内層の貝類化石群について研究を行つた。その結果, 東印内層の貝類化石は4層準から産出することを明らかにし, 各層準, 産地毎の化石内容の変化, 岩層変化, 産状, 採集の難易, 成, 幼貝の水平的変化, 他の動物化石との関係その他についてくわしい考察を行なつた。
  • 松本 達郎
    1966 年 1966 巻 63 号 p. 294-302_1
    発行日: 1966/09/30
    公開日: 2010/05/25
    ジャーナル フリー
    テキサス州の白亜系産化石を古くROMER (1852)が記載したが, その原標本はボンの大学に保管されている。その中でAmmonites flaccidicostaとして記されていた2標本(シンタイプス)を再検討した結果, 異なる2種を代表するものであることが判明した。1はNowakites flaccidicostusであって, この論文でレクトタイプを指定して再記載する。他はPseudojacobitesの新種であって, ホロタイプの図を掲げて正確に記述する。2標本はチョーク質の基質をもつが, 岩質の詳細が異なる。2種の産出層序上の正確な位置が将来の問題として残る。なおこの際Nowakites・Pseudojacobitesの両属についても整理し, 特性や他との関連について記した。
  • 佐田 公好, 横山 鶴雄
    1966 年 1966 巻 63 号 p. 303-315
    発行日: 1966/09/30
    公開日: 2010/05/25
    ジャーナル フリー
    帝釈石灰岩の上部二畳系, 保元層から次の紡〓虫化石を識別したので, ここに記載・報告する。記載された種は次のとおりである。すなわち, Yabeina multiseptata multiseptata (DEPRAT), Y.m. shiraiwensis OZAWA, Y. elongata (GUBLER), Y. minuta THOMPSON & WHEELER, Chusenella sp.Aの5種である。Y.m. shiraiwensisは本邦の上部二畳系にもつともよく知られる種であり, Y.m. multiseptataとY. elongataとしたものはCambodiaの上部二畳系からGUBLER(1935), SKINNER & WILD(1954)および石井・野上(1964)によつて報告されたものと同種である。Yabeina minutaは北米のBritish Columbia(THOMPSON & WHEELER, 1942)やCambodia(石井・野上, 1964)産のものに同定される。これらの紡〓虫類からなる保元層の化石群は本邦の上部二畳系の紡〓虫化石群のうちで特異な構成を示し, かつCambodiaの化石群に対比される。
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