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Online ISSN : 2432-1044
Print ISSN : 0386-8230
41 巻, 1 号
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特集
論文誌編
報文
  • 新田 純平, 水流 聡子, 飯塚 悦功
    原稿種別: 報文
    2011 年 41 巻 1 号 p. 107-120
    発行日: 2011/01/15
    公開日: 2017/10/31
    ジャーナル 認証あり
    近年, 急性期病院では重症度の高い患者の占有割合が増えつつある.そうした中"患者をどのように配置するか"という病床管理の重要性がいわれているが, 具体的方法論については明確にされていない.そこで, 本研究では具体的方法論として患者の状態から必要な病床機能を導出する「患者-病床関係」適切性判断モデルを構築した.本モデルは, "入院診療サービス機能"を構成する要件から患者属性・ニーズ項目と病床関連機能項目を導出し, さらにそれらをつなぐ病床導出思考プロセスから成るモデルである.本モデルに基づいて「患者配置支援システム」を設計し, それを具体的事例に適用した結果, 個々の患者に必要な病床を適切に導出することができ, さらには望ましくない患者配置パターンを回避できる可能性も示唆された.今後は提供看護力や患者の希望などを組み込んだモデルを設計することにより, より質・安全の保証を実現する病床管理が行えるものと考える.
  • 飯田 孝久, 篠崎 信雄
    原稿種別: 報文
    2011 年 41 巻 1 号 p. 121-130
    発行日: 2011/01/15
    公開日: 2017/10/31
    ジャーナル 認証あり
    連続変量と離散変量が混在し, 母数が未知の場合の異常検出問題における期待誤報率について, 離散変量の値が与えられたときの連続変量の分布が共通の分散共分散行列を持つ正規分布に従うとするロケーションモデルを想定し議論した.母数が既知であるときの異常検出統計量に初期データに基づく推定量を代入する推定方式に加えて, 初期データと判定データの両者を用いる尤度比検定に基づく検定方式を導いた.棄却限界値の決定法として, 統計量の近似的分布を用いるχ2分布法と, 初期データの連続変量の変動も考慮するF分布法を取り上げた.2値変量の場合について, 連続変量の数, 初期データの大きさ, および設定する誤報率の値を変化させ, 期待誤報率を数値計算により求めた.その結果, χ2分布法よりF分布法のほうが期待誤報率が設定値に近く安定していることが示された.また, F分布法を用いた場合, 検定方式が推定方式に比べ同様の意味で優れていることが確認できた.さらに, 2値変量の両水準が観測されるという条件を課す場合, 検定方式の期待誤報率は設定値に非常に近い値を与えることも確認できた.
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