Thermal Medicine
Online ISSN : 1882-3750
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25 巻 , 3 号
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Original Paper
  • ORAZAKHMET K. KURPESHEV, VALENTINA V. OSTAPENKO, YURI S. MARDYNSKY, NI ...
    2009 年 25 巻 3 号 p. 59-70
    発行日: 2009/09/20
    公開日: 2009/11/07
    ジャーナル フリー
    進行口腔癌 (扁平上皮癌) 患者における放射線単独療法に対する放射線温熱併用療法の有用性を検討した. 放射線療法群 (RT群) 31人 (男 : 女=27 : 4), 放射線温熱併用療法群 (HRT群) 32人 (男 : 女=29 : 3) を対象とした. 放射線療法は通常の分割法 (総線量54-60Gy, 2週間のsplit) で行った. 局所温熱療法は放射線療法直前に, Supertherm EP40装置で, 1回60-70分, 週3回, 合計8-10回のプロトコールにて行った. 平均腫瘍内温度は42.7±0.2°Cであった. 放射線療法単独と放射線温熱併用療法の2群に分けて, 治療成績, 有害事象をretrospectiveに検討した. 完全消失率 (CR) はRT群の35.5%に対し, HRT群では62.5%と高率であった (p<0.05). 局所再発出現までの期間は, RT群9ヶ月, HRT群36ヶ月 (p<0.01), 生存期間中央値は, RT群26ヶ月, HRT群48ヶ月 (p<0.05) とそれぞれHRT群で有意に延長していた. 温熱療法による転移率の増加はなかったが, 温熱療法は, 放射線性粘膜炎を増悪させた. 無再発生存期間と, 全生存期間は両群間で差がなかった. 進行口腔癌患者において, 放射線領域温熱併用療法は, 放射線単独療法と比較して, 腫瘍の局所制御と長期生存に寄与する可能性があると考えられた.
  • 久保 允則, 三本 直樹, 金澤 佳寛, 新藤 康弘, 加藤 和夫, 高橋 英明, 宇塚 岳夫, 藤井 幸彦
    2009 年 25 巻 3 号 p. 71-80
    発行日: 2009/09/20
    公開日: 2009/11/07
    ジャーナル フリー
    本論文は, 脳腫瘍温熱治療を目的として, 形状記憶合金製針状アプリケータの加温領域を拡大するための新しい加温方式について述べている. ここで述べられている本研究の目的は, 加温領域拡大の可能性を示すことである. RF刺入式温熱治療の大きな欠点の一つは, その加温領域が狭いことである. この問題を克服するために, 我々は形状記憶合金製の新しい針電極を開発した. 寒天ファントムを加温した場合の本加温方式の加温特性がコンピュータシミュレーションによって解析されており, また試作加温システムによってこの加温特性が実験的に確認された. 温度分布解析結果は, 加温実験結果のそれと, 誤差10%以内でよく一致していた. 温度分布計算および加温実験結果の両面において, ここで提案された形状記憶合金製針状アプリケータの加温領域は, 従来の針状アプリケータのそれの約300%拡大された.
     これらの結果は, 形状記憶合金製針状アプリケータを用いて提案された本加温方式が脳腫瘍の侵襲的な温熱治療に有効であることを示唆している.
  • 山形 力生, 高橋 昭久, XIAOMING SU, 守本 とも子, 大西 武雄
    2009 年 25 巻 3 号 p. 81-87
    発行日: 2009/09/20
    公開日: 2009/11/07
    ジャーナル フリー
    温熱耐性として, あらかじめの温熱処理が重篤な温熱誘導生物影響を抑制することはよく知られている. 本論文において, 我々はあらかじめの温熱処理が水浸拘束ストレス (RWIS) による胃壁の損傷を抑制するかどうか確かめた. RWISによる胃潰瘍は42%発生したのに対して, あらかじめ37°Cで温熱処理すると9 %に抑制された. さらに, 胃におけるRWIS誘導アポトーシス頻度は13%であったのに対して, あらかじめ温熱処理すると8 %に抑制された. 温熱ショックタンパク質 (HSP) 誘導剤のゲラニルゲラニルアセトン (GGA) も胃潰瘍の発生を抑制したことから, あらかじめの温熱によるHSPがアポトーシス誘導の抑制を介してRWISによる胃壁の損傷を抑制していることが示唆された.
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