生け花は,型によってその美しさを表現するものであり,花材をある程度抽象化したものからでも実際にその美しさを感じ取ることが出来る.さらに,生け花の教則本
〔1〕にある型は抽象芸術の観点から見ると興味があり,本来道具を必要とする生け花をパソコン上で手軽に行うことが出来れば実用的にも便利である.本研究ではこれまで,葉や花といった各花材を抽象化したものを用いて生け花をし,型の美しさを表現できるものを開発してきた.そのシステムは,2次元空間で作業を行うことによって,切る・曲げる等の各操作を容易にしたものである.その一方で,実際の生け花では成長途中の枝も使用することから,時間の概念を取り入れたシステムへの改善を目指す.このことは同時に,花材の自動生成にも繋がるものであると考えられる.
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