フラクショナル・ビュー方式は、空間像表示方式の自然な三次元表示を、フラットパネルディスプレイ(主にLCD)とレンチキュラーといった比較的簡易なハードウェアを使用しながら、ソフトウェアによる光線計算の精確さを追求することで、目指したものである[1],[2],[3]。空間像表示方式とは、実空間では無数に存在する光線を、特定の視点を仮定せずにサンプリングして再生する方式の総称であり、従来の2 眼ないし多眼方式に比べて視点位置の自由度が高く、自然な3次元表示を実現できる。フラクショナル・ビュー方式では、光線をいくつかの視点や方向に整えることをせず、光線の方向がなるべくまばらで均一となるようにサンプリングを行っている。これにより、解像度の低下が比較的少なく、視差間の滑らかな画像変化が実現できる。
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