画像電子学会研究会講演予稿
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画像電子学会第227回研究会講演予稿
選択された号の論文の8件中1~8を表示しています
開催日:2006年10月13日 会場:東北大学流体科学研究所
10:05-11:45 座長:岩橋 政宏(長岡技術科学大学)
  • 今野 晃市, 内山 周太, 徳山 喜政
    原稿種別: 一般
    セッションID: 06-02-01
    発行日: 2006/10/13
    公開日: 2007/01/31
    会議録・要旨集 認証あり
    3次元CAD システムでは,N 辺形領域を含んだ形状モデルが様々な形状操作によって生成される.特に,凹な形状を構成する N 辺形領域に,曲面形状を当てはめることは困難な問題である.本論文では,双3次 B-spline 曲面を用いて凹形状を含む N 変形領域に曲面形状を当てはめる手法を提案する.本手法では,境界稜線の外側に接平面に基づいた点群を発生させ,その点群を利用して曲面フィッティングを行うことで,N 辺形領域を覆う曲面形状を生成する.特に,凹形状の近傍においては,補助的な自由曲面を生成し,その曲面に基づいて点群を発生することで,曲面形状の歪みを抑制することが可能となる.領域を構成する境界曲線は,フィッティングした曲面のトリム境界曲線となる.本手法により,凹形状や穴を含んだ N 辺形領域に滑らかな自由曲面を当てはめることができた.
  • 草島 智道, 佐藤 孝宗, 伊藤 稔
    原稿種別: 一般
    セッションID: 06-02-02
    発行日: 2006/10/13
    公開日: 2007/01/31
    会議録・要旨集 認証あり
    本稿では,すでに提案している画像間微小回転検出手法(RPSA)の誤差要因および空間フィルタ効果について明らかにする.この検出法は極座標化した振幅スペクトル同士の位置ずれを検出してから回転角度に変換することを基本としている.本稿では,特徴の異なる4種類のパターンの基準画像と検査画像(回転画像)を用い,誤差の回転角度依存性,平滑化フィルタ効果,2値化処理効果を実験により明らかにした.その結果,2値化処理により検出誤差が増大すること,逆に平滑化空間フィルタにより誤差が減少すること,回転角増加とともに誤差が周期的に変動することが明らかになった.また,この実験結果に基づき,誤差のばらつき要因を明らかにした.
  • 北村 誠, 小野 文孝
    原稿種別: 一般
    セッションID: 06-02-03
    発行日: 2006/10/13
    公開日: 2007/01/31
    会議録・要旨集 認証あり
    組織的ディザ画像に対しなるべく画質を損なわないように情報を埋め込む方式について、代表的な閾値順序マトリクスを対象として検討を行なった。埋め込み方式は、閾値順序マトリクスに起因する頻出パターンに着目し、埋め込み後も頻出パターンを維持させるもので、画質の劣化が著しいエッジ・文字部分には情報が埋め込まれないという効果も有する。提案方式と従来方式とで同程度の情報埋め込みを行った画像を比較した結果、提案方式の方が画質の低下が小さく、符号量の増加も小さいことを確認した。次に本方式における情報の埋め込み頻度を制御して、画質の評価を行った結果、フラットな部分が広範囲を占めるような特殊な画像を除き全画素数の0.5%~2%程度のデータ量であれば情報埋め込みが検知できない程度の画質が得られる事が分かった。
  • 三ッ峰 秀樹, 深谷 崇史, 大久保 英彦, 山内 結子, 井上 誠喜
    原稿種別: 一般
    セッションID: 06-02-04
    発行日: 2006/10/13
    公開日: 2007/01/31
    会議録・要旨集 認証あり
    テレビ番組制作で利用されるバーチャルスタジオは,リアルな仮想シーンを表現するために各映像素材間のカメラパラメータを一致させ映像合成を行う.しかし,特殊な三脚あるいはクレーンを利用する従来のカメラパラメータ抽出手法ではハンディカメラのような自由度がなく演出が制限される.そこで,我々は赤外線による不可視マーカーを被写体側に埋め込み,放送用カメラに取り付けるレンズと同光軸となるよう赤外線カメラを組み込み,これらから得られた赤外線画像よりカメラパラメータを算出することで課題の解決を図った.また,ズーム量については,ズームリングの動きを機械的に読み取ることにより検出しており,カメラパラメータとして光軸方向への並進とズーム変更の区別を実現している.今回,提案手法による映像合成実験により,その有効性を確認したのでここに報告する.
12:45-14:00 座長:小野 文孝(東京工芸大学)
  • 鈴木 貴之, 岩橋 政宏
    原稿種別: 一般
    セッションID: 06-02-05
    発行日: 2006/10/13
    公開日: 2007/01/31
    会議録・要旨集 認証あり
    本報告では、通常は超低ビットレートのデータ通信で「アウェアネス」を表示し、必要時には追加情報を送受信することで「映像」を表示できる新しいタイプの映像通信システムを提案する。「アウェアネス」は人の存在や動きを意味し、これだけでは人物の詳細は特定できず「プライバシー」は保護される。技術的には、JPEG2000の要素であるウェーブレット変換とビットプレーン分解を活用して人物領域を、(a) アウェアネス情報を含む基本階層(低帯域あるいは高帯域の上位ビットプレーン)と、(b) 追加情報を含む拡張階層(上記以外の帯域と下位ビットプレーン)に分ける。アウェアネスを含む基本階層には、(1) 人物領域のみ、(2)上位ビットプレーンのみ、(3) 優先された一部の帯域のみが含まれるため、データ量は極小であり超低ビットレートでの通信が可能となる。通常の映像が必要な場合には、更に拡張階層を送受信すればよい。従来の階層符号化では、(3)の優先度として分散値が用いられるが、これはSNRの意味で最適な段階的階層表示を行うものである。これに対して提案法では、優先度として「アウェアネス」といった機能を採用する。すなわち、機能的な階層符号化のアウェアネス通信への応用を提唱するものである。
  • 江原 康生, 田中 拓也, 曽根 秀昭, 小山田 耕二
    原稿種別: 一般
    セッションID: 06-02-06
    発行日: 2006/10/13
    公開日: 2007/01/31
    会議録・要旨集 認証あり
    グリッド環境において遠隔地間で可視化データを共有しながら共通の問題に取り組む遠隔協調作業は,互いの共通理解を得るための有益な方法である.しかし大規模な可視化データの遠隔地間での実時間転送及び共有技術は十分ではなく,効率的な大規模データの遠隔可視化技術の開発が重要と考える.大規模データの遠隔可視化に対する要求の一つとして,処理の高速化が挙げられる.本稿では,データの転送を効率化するために高速性と信頼性を有するアプリケーションレベルのプロトコルであるRBUDP(Reliable Blast UDP)を遠隔可視化システムに実装した.さらに,可視化処理における待ち時間に与える影響を改善するために,マルチスレッドを用いたデータ転送の並列化処理も実装した.本システムを長距離ネットワーク環境で性能評価実験を行った結果,遠隔可視化の高速化に有効であることを実証した.
  • 安本 勇毅, 幡生 安紀, 浅田 勝彦, 森 眞一郎
    原稿種別: 一般
    セッションID: 06-02-07
    発行日: 2006/10/13
    公開日: 2007/01/31
    会議録・要旨集 認証あり
    自然な状態でVRを体感するためには、非接触に動作情報が得られる入力デバイスが望まれる。本研究室では、ビデオカメラ映像をリアルタイムに処理し、複数の着色されたマーカの3次元位置座標を取得するリアルタイム・モーション・キャプチャ・システム(RMCS)の研究を進め試作した。これは異なる色のマーカを個別に識別しリアルタイム性に優れているため、VRの入力デバイスとしての応用を検討した。ここでは、オーケストラ演奏制御システムとバーチャルキャンバスシステムの実現のためにRMCSを応用し、視線方向やジェスチャからの意図する情報をリアルタイムに取得し、CG表示や音楽演奏の制御に反映させた。試作したシステムを実際に体感した人にアンケート調査を実施したところ、良好な評価結果が得られた。
14:00-14:45 座長:関沢 秀和(東芝テック画像情報システム)
  • - 応用設計とパラメタ調整のソフトウェア支援 -
    藤代 一成, 竹島 由里子
    原稿種別: 招待
    セッションID: 06-02-08
    発行日: 2006/10/13
    公開日: 2007/01/31
    会議録・要旨集 認証あり
    可視化の技術的本質は,与えられたデータを,その特徴が十全に表現できるような表示形式へ適切にマッピングすることにある.従来ユーザ自身の手に委ねられていた,この選択をソフトウェア側が支援することによって,大規模で複雑なデータをユーザが意図どおり探査できる「第一人称性」を実現するための「協調的可視化」環境が構築できると考えられる.本稿では,東北大学流体科学研究所でこれまで進めてきた本テーマに関連する研究開発の最新成果を紹介する.
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