画像電子学会研究会講演予稿
Online ISSN : 2758-9218
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画像電子学会第299回研究会講演予稿
選択された号の論文の33件中1~33を表示しています
  • 浅井 和之, 赤松 茂
    セッションID: 21-03-01
    発行日: 2022年
    公開日: 2023/03/31
    会議録・要旨集 認証あり
    本研究では人の顔に対して感じる魅力と被験者の視線動作の関係と, 視線動作から被験者が感じている魅力度合いを推定することを目的としている. 分析手法には, 時系列データを扱うことが出来る機械学習の手法である隠れマルコフモデル(HMM)とヒートマップを使用した. この分析の結果, 高魅力と評価した視線動作データは, 同じ場所に時間をかけて見る視線動作をしている可能性が示唆された. 一方, 低魅力と評価した視線動作データは, 同じ場所に時間をかけずに顔画像を見る視線動作となっている可能性が示唆された. これらの結果もあり, 高魅力と評価した視線動作データの方が, 低魅力と評価した視線動作データに比べて固定のパターンを持つような結果になった.
  • 小野 優希, 谷中 一寿
    セッションID: 21-03-02
    発行日: 2022年
    公開日: 2023/03/31
    会議録・要旨集 認証あり
    「蛇の回転」錯視は北岡により発表された錯視であり,静止画でありながら動いて見える.しかし,そのメカニズムはまだ十分解明されていない.われわれは,元の画像と階調反転画像をそれぞれ 100ms ずつ繰り返し提示する実験を行ったところ,錯視量が大きくなる現象を発見した.同時に,2 枚の繰り返し提示では,回転方向が一方向に見える場合と,変化して見える場合とがあったが,通常の「蛇の回転」錯視と同様の方向に回転して見える傾向が強いことを確認した.
  • 山﨑 涼平, 赤松 茂
    セッションID: 21-03-03
    発行日: 2022年
    公開日: 2023/03/31
    会議録・要旨集 認証あり
    本研究では,動画像による人体動作の識別において,骨格情報と距離情報を組み合わせた特徴量を用いることの有用性を検証することを目的としている.ラジオ体操第一の動作を対象とし,骨格を構成する 25 点の 3 次元座標値から腕・脚の方向ベクトル,肘・膝・腰の角度からなる骨格情報を算出するとともに,カメラから手のひら・踝・頭周辺までの距離値の時間的変化を計測した.識別には時系列データを扱うことができる手法の隠れマルコフモデルを用いることとし.骨格情報,距離情報それぞれ単独,ならびに組み合わせによって識別実験を行い,再現率を比較した.その結果,骨格情報と距離情報を組み合わせた特徴を用いた場合には,再現率の平均は骨格情報単独の場合よりも 5.23%,距離情報単独の場合よりも 16.19%,それぞれ上昇することが確かめられた.
  • 岡田 雄士, 瀬尾 燦振, 谷口 基文, 彼末 一之, 小方 博之, 大谷 淳
    セッションID: 21-03-04
    発行日: 2022年
    公開日: 2023/03/31
    会議録・要旨集 認証あり
    スキーは時期や場所の制限が厳しく, 転倒などの怪我のリスクが高いため, 他のスポーツと比べて初心者が始めるにはハードルの高いスポーツである. そこで本研究では VR とハードウェア技術を統合したスキーのトレーニングシステムを開発し,その有効性を実験により評価する. 具体的には「体性感覚の変化を VR 映像としてフィードバックするシステム」「体性感覚の変化をゲージの増減によりフィードバックするシステム」のフィードバック手段が異なる 2 つのシステムのトレーニング効果を検証, 比較することにより,スキーの学習システムにVR 技術を組み合わせる方法の有効性の見通しを得た.
  • 山内 大輝, 富高 翼, 平山 亮
    セッションID: 21-03-05
    発行日: 2022年
    公開日: 2023/03/31
    会議録・要旨集 認証あり
    現在,新型コロナウイルス感染拡大により観光客が減少している.これは枚方市も例外ではない.コロナウイルスにより他県へ行くことだけでなく外出することが少なくなってきた昨今,歴史的建造物や文化財に触れる機会が少なくなるという問題がある.歴史的建造物や文化財の3次元モデルを作成することができれば 3 次元モデルをスマホ・タブレットや VR 空間上に配置することで現地に行かなくても歴史的建造物や文化財に触れることが可能であるが枚方市の文化財の3次元モデルは作成されていない.そこで3次元モデル作成の手法としてドローンによるフォトグラメトリを提案する.提案手法では3次元物体形状計測をしたい物体の周りにドローンを飛ばし様々な角度から写真を撮影する.その後写真計測用ソフトウェア 3DF ゼファーでフォトグラメトリをおこない3次元モデルを生成する.この手法では,ドローンマッピング向け写真計測用ソフトウェアの PIX4 よりも幅広い対象に対してフォトグラメトリをおこなえる.
  • 齊藤 陽平, 岩切 宗利, アギレ エルナン, 田中 清
    セッションID: 21-03-06
    発行日: 2022年
    公開日: 2023/03/31
    会議録・要旨集 認証あり
    複数の視点から得られた 3 次元点群データを適切な配置とする変換を推定する問題をレジストレーションという. 点群間で重なる割合が小さい時, レジストレーションは難しい. そこで我々は, 点群からキーポイントパッチと呼ばれる点群集合を抜き出し, 遺伝的アルゴリズムを用いて重なる部分を推定するレジストレーション方法を提案している. しかしその手法の遺伝子操作は単純なもので, 重なる点の割合がとりわけ小さな点群の組には非効率である. そこで本研究では新しく, キーポイントパッチの距離を用いた交叉方法を導入する.
  • 岩瀬 隆志, 岩切 宗利, 田中 清
    セッションID: 21-03-07
    発行日: 2022年
    公開日: 2023/03/31
    会議録・要旨集 認証あり
    3 次元点群は, レーザーや写真測量によって 3 次元空間を多数の離散的な座標情報で表現したものである. 3次元点群を処理することによって 3 次元空間内の特徴を直接解析することができるため, 様々な応用が期待されている. 3 次元モデルに対する従来の輪郭線抽出は, モデル化されたオブジェクトに対しては有効であるが, 遺構に含まれる自然なオブジェクトを対象とする場合に適用できない問題がある. そこで本研究では, 実際の遺構から取得した 3 次元点群データに対して 3 種類の指標(DoN, 曲率, ND-PCA)を用いて特徴量を算出し、これを利用して輪郭線を引く新たなアルゴリズムを提案し、実験により有効性を検証している.
  • 山崎 慎之介, 入江 豪, 古田 諒佑, 山本 洋太, 谷口 行信
    セッションID: 21-03-08
    発行日: 2022年
    公開日: 2023/03/31
    会議録・要旨集 認証あり
    三次元物体構造を表すデータ表現の一つに,物体表面の点集合として表現する三次元点群がある.複数の三次元点群データの位置合わせをする処理をレジストレーションと呼ぶ.本研究では,入力点群 X,Y の間に包含関係が成立しない,すなわち,Y ⊈ X かつ X ⊈ Y が成立する場合の X,Y のレジストレーションを行う問題—部分対部分(Partial-to-Partial; P2P) レジストレーション問題—を扱う.本稿では,二つの点群 X,Y について,X と Y の共通部分点群を抽出するマスクを生成するネットワークを提案する.三次元点群の公開データセットである ModelNet40 を用いた実験により,提案手法が従来手法より高い精度で共通部分抽出マスクを生成することを示す.
  • 小田巻 誠
    セッションID: 21-03-09
    発行日: 2022年
    公開日: 2023/03/31
    会議録・要旨集 認証あり
    THETA is the world’s first consumer 360-degree camera. This is widely used for business purposes such as virtual tours in real estate and construction markets. The omnidirectional image can expand computer vision techniques such as object detection, segmentation, localization, and 3d reconstruction and lead digital twin and spatial computing.
  • -VGG16 と Grad-CAM による血栓形成に関する注目領域の可視化と Light-GBM による血栓生成要因推測-
    三瓶 聡太, 山本 匡, 岩崎 清隆, 長橋 宏, 大谷 淳
    セッションID: 21-03-10
    発行日: 2022年
    公開日: 2023/03/31
    会議録・要旨集 認証あり
    左心房内血流や心房細動等により左心耳内で血液が凝固する血栓形成が、脳梗塞の原因の一つである。外科的左心耳除去は患者への負担が大きいため、左心耳内の血栓形成が予測できれば、予防的投薬治療により血栓形成が防げると考えられる。しかし、左心耳内の血栓の成因は明確になっておらず、予測法は未確立である。本研究では、血栓形成の影響因子として、血流情報、左心房の形状および4つの肺静脈に着目し、これら因子と血栓形成の関係を, 機械学習のネットワークである VGG16と Light-GBM, そして判断根拠可視化手法である Grad-CAM を用いた手法により明らかにする。
  • Biao LI, Hiroki TAKAHASHI
    セッションID: 21-03-11
    発行日: 2022年
    公開日: 2023/03/31
    会議録・要旨集 認証あり
    In Chinese medicine, tongue diagnosis is a simple and effective method to aid diagnosis by observing changes in the color and shape of the tongue. However, tongue diagnosis is costly to learn in terms of time and relies on the experienced judgement of the practitioner. The aim of this thesis is to discuss the correlation between tongue features and pathology through tongue image analysis. The images were first color-corrected and then the coating regions were segmented using the MLP (Muti-Layer Perceptron) algorithm. Based on the color features of the coating, the tongue image color attributes were evaluated and correlations with diabetes factors were discussed.
  • 本田 雄也, 高橋 裕樹
    セッションID: 21-03-12
    発行日: 2022年
    公開日: 2023/03/31
    会議録・要旨集 認証あり
    本稿では自宅で撮影した患部画像から症状が現れる指先領域を用いて手足症候群の発現を識別することで早期発見を支援する手法を提案する.まず,画像内に含まれるカラーチャートを検出し,色補正を行う ことで画像毎の色味の差異を補正する.次に,手の関節点を推定し,関節点に基づいて対象の指先領域を抽出する.その後,指先領域から症状発現の指標となる皮膚特徴を抽出する.最後に,抽出した特徴量を用いて発現判定を行う.その結果,色補正を行い R チャンネルの B チャンネルに対する大きさの特徴量を用いて SVM で分類を行った場合に Recall が 0.82,F-measure が 0.66 と最も良い性能を示した.
  • 高田 康平, 道脇 幸博, 森谷 浩史, 井尻 敬
    セッションID: 21-03-13
    発行日: 2022年
    公開日: 2023/03/31
    会議録・要旨集 認証あり
    本研究では,4 次元 Computed Tomography(4DCT)画像より気管支領域を半自動的に分割できる手法を提案する.提案手法において,ユーザは,木構造を持つ制御点群を 3 次元空間に配置する.すると システムは,親制御点と子制御点の間のパスを計算し,このパスをシードとして領域拡張を行うことで気管支形状を抽出する.本研究では,制御点間のパス計算において,気管支特徴を考慮した最短路探索を利 用する.また,木構造の深さにより拡張サイズを制御可能な領域拡張法も提案する.提案手法の有用性を示すため,提案手法のプロトタイプシステムを用いて複数症例の気管支領域分割を行い,呼吸時における 気管支の動きを描出できることを確認した.
  • 児玉 明
    セッションID: 21-03-14
    発行日: 2022年
    公開日: 2023/03/31
    会議録・要旨集 認証あり
    近年,ネット映像視聴が急増しており,映像酔い防止は重要な課題の一つである.これまで映像酔いの要因となる画面揺れに対して,動きヒストグラムを利用した画面揺れ検出法を検討してきた.しかし,本手法 は揺れに伴う動きベクトル変動を動きヒストグラムの時間変化として捉えるため,閾値を小さくした場合,画面内に含まれる背景や被写体の動きを誤検出し,検出精度が低下する課題を有する.そこで,本稿では動きヒストグラム空間において,画面全体の動き量に対する頻度を考慮した動き解析手法を提案する.具体的には,画面全体の動き量及び最大頻度上位の占める割合が閾値以上の動きベクトル分布の時間的変動を考慮することで,被写体の動きか画面揺れに伴う動きかを検出する新たな画面揺れ検出法を提案する.本提案法において,シミュレーション実験により画面揺れ検出精度向上について評価し,提案法の有効性を明らかにする.
  • 武藤 良, 植木 一也, 鈴木 裕真, 堀 隆之, 岡本 秀明
    セッションID: 21-03-15
    発行日: 2022年
    公開日: 2023/03/31
    会議録・要旨集 認証あり
    本論文では,大規模映像データベースから特定のカテゴリ・色の着衣を身につけた人物を検索する手法を提案した.提案手法では,テキストと画像の特徴の類似度を計算する画像-言語埋め込みの技術を用いたモジュールと,人物・着衣の領域を検出するインスタンスセグメンテーション・姿勢推定の技術を用いたモジュールから得られた検索スコアを用いて映像検索を行う.提案手法の有効性を検証するため大規模映像データベースで検索実験を行ったところ,検索結果上位に検索対象となる映像が確認できた.また,モジュールから得られるスコアの重みを変更したところ,平均適合率の向上が確認できた.
  • 田中 逸貴, 岩切 宗利, 田中 清
    セッションID: 21-03-16
    発行日: 2022年
    公開日: 2023/03/31
    会議録・要旨集 認証あり
    本稿では,動画像系列から3次元点群データを再構成する技術に注目し,適切なフレームを選択する手法について検討している.特徴量としてオプティカルフローを用いてフレーム間のオーバーラップ率を求め,再構成に適するフレーム間隔を決定する.さらに,オプティカルフロー数やフレーム情報を考慮したフレーム選択を,いくつかの手法で比較検討した.得られた実験から,フレーム選択法が選択枚数や精度において有効性を示すことがわかった.
  • 小林 弘人, 入江 豪, 古田 諒佑, 山本 洋太, 谷口 行信
    セッションID: 21-03-17
    発行日: 2022年
    公開日: 2023/03/31
    会議録・要旨集 認証あり
    映画の予告編やスポーツのハイライトを見ていて,今見ているシーンに対応する本編のシーンにジャンプしたいことがある.探したいシーンを人間がスキップやバックを駆使して手動で探すのは手間で時間がかり,動画視聴体験や利便性を損なう.本研究では,深層強化学習による効率的な動画内類似画像検索手法を提案する.代表的なシーンをクエリ画像として扱い,フレームスキップ行動を強化学習する.クエリ画像と現在フレームの画像特徴ベクトル間の距離 (特徴量距離) を考慮した特徴抽出モジュール,報酬設計の工夫により,精度を向上させた.実験の結果,液体注ぎ動画のデータセットである Multiview Pouring Dataset において,検索成功率 83.0%と同検索成功率の固定スキップ幅探索比でステップ数を 48.2%削減した.
  • 若杉 智也, Bisser Raytchev, 金田 和文, 馬場 雅志
    セッションID: 21-03-18
    発行日: 2022年
    公開日: 2023/03/31
    会議録・要旨集 認証あり
    海中で撮影された画像は光の散乱や吸収の影響により,対象物の色が地上で観測した場合と異なる.対象物の表面の色や反射率等の光学的情報を得るためには, 水中画像の色調補正を行うことが重要である.本研究では, 前報において水中画像の生成および色調補正が in-scattering 成分のみを考慮したものであったことを踏まえ, 改めて異なる光源下における光の散乱・吸収現象のすべてを考慮した水中画像をスペクトラルレンダリングにより生成し, 光の散乱・減衰の影響と RGB 画像の色調補正結果の精度を検証する. また, RGB 画像を対象としてスペクトルを考慮した色調補正を行う手法を新たに開発し, その精度を検証する.
  • 池畑 開斗, 藤澤 誠, 三河 正彦
    セッションID: 21-03-19
    発行日: 2022年
    公開日: 2023/03/31
    会議録・要旨集 認証あり
    本論文では,波によって侵食され形成される岩石海岸と砂などの堆積物の輸送によって形成される砂浜海岸の形成のためのシミュレーション手法を提案する.岩石海岸については,波による侵食や後退を数値的に計算するモデルである SCAPE を 3 次元地形に拡張し,波によって海岸がえぐれる形になる波食窪 (ノッチ) についても考慮する.また,砂浜海岸については砂の堆積の影響を考慮するために浮遊砂層と掃流砂層に分けて考えるモデルを適用する.これらのシミュレーションを合成して,波による侵食や堆積物の輸送・堆積を再現するシミュレーション実験を行い,提案手法の有効性を確認した.
  • 山崎 良祐, 藤澤 誠, 三河 正彦
    セッションID: 21-03-20
    発行日: 2022年
    公開日: 2023/03/31
    会議録・要旨集 認証あり
    本論文では,小麦粉懸濁液の糊化現象を伴う非線形な粘度変化を流体シミュレーションを用いて計算する手法を提案する.提案手法では,懸濁液の混ざり合いおよび熱を加えることで発生する糊化現象による粘度変化を考慮したシミュレーションを行う.糊化現象による粘性変化は,潜熱と同様の状態変化であると仮定し,熱エネルギーの変化から糊化度を計算する.最終的に混ざりあいと糊化現象による粘性変化を統合し,クレープ作りを想定したシミュレーション実験を行い,手法の有用性を確認した.
  • 邱 雨澄, 西田 拓央, 井尻 敬
    セッションID: 21-03-21
    発行日: 2022年
    公開日: 2023/03/31
    会議録・要旨集 認証あり
    これまで,昆虫標本のデジタルデータ化について多くの研究がなされているが,標本表面の質感(反射特性)の復元は行われていなかった.そこで本研究では,昆虫標本などの微小物体を対象とし,質感まで含めたデジタルデータ化手法を提案する.具体的には,直線光源環境下にて物体を回転させながらフォーカスブラケット撮影し,深度合成と多視点ステレオ法により精密な 3 次元形状モデルを取得する.さらに,得られた 3 次元形状モデルと一連の写真から,モデル表面の各点における 1 次元反射率レスポンス関数を取得し,その点における Diffuse Color,Specular Color,および Roughness 値を推定する.提案手法の有用性を確認するため,複数の昆虫標本のデジタルデータ化を実施した.結果,光沢のある標本について表面の反射特性まで含めてデジタルデータ化し,リアリティの高いレンダリングが可能になることを確認した.
  • -チェッカーパタンの場合の不可視性と可読性-
    海野 浩, 上平 員丈
    セッションID: 21-03-22
    発行日: 2022年
    公開日: 2023/03/31
    会議録・要旨集 認証あり
    本稿は,人間の眼に可視である実物体の表面に照明光を用いて情報を不可視に付与することを可能にする照明技術,およびビデオカメラで撮影されたその物体の動画像からその不可視に付与された情報を抽出することを可能にする技術を述べる.その情報は時空間輝度変調を用いて照明光の中に埋め込まれた.その情報はチェッカーパタンが用いられた.そのパタンは同じ長さを持つ正方形から構成された.情報の基本単位の大きさに関する不可視性と可読性を調べるために,その正方形の一辺の長さは変化された.最初に,実物体の表面に付与された情報の,人間の眼に対する不可視性を調べた.つぎに,その付与された情報のビデオカメラに対する可読性を調べた.
  • 渡邊 彰久
    セッションID: 21-03-23
    発行日: 2022年
    公開日: 2023/03/31
    会議録・要旨集 認証あり
    もつれほどき表現の学習は,画像等のデータから解釈可能な特徴表現の獲得することを目的とする.変分オートエンコーダーや敵対的生成モデル等の深層生成モデルをベースとしたもつれほどき手法が多く提案されているが,本論文の実験により,画像内のノイズに対するもつれほどき表現学習の脆弱性が示された.そこで本論文では,変分オートエンコーダーをベースとし,再構築画像に対する潜在表現を自己教師とするノイズに対して頑健なもつれほどき手法を提案し,数値実験によりその有効性を検証した.
  • 佐藤 研吾, ⾦⽥ 北洋, 岩村 惠市
    セッションID: 21-03-24
    発行日: 2022年
    公開日: 2023/03/31
    会議録・要旨集 認証あり
    食品包装,ブランド名札,医薬品ラベルなど,模倣しやすい偽造品の流通は,経済的および安全上の深刻な懸念事項になっている.この問題に対処するために,インクジェット印刷されたコードの物理的複製困難な特徴と,Locally Likely Arrangement Hashing(LLAH)という文書画像検索技術に焦点を当て,正規及び偽造品の高速真贋判定を実現するシステムを提案する.本論文では,システム動作時に実社会で起こり得る環境変化を想定したデータセットを用意し,真贋判定システムの頑健性の検証を行う.
  • 保坂 彩水, 金田 北洋, 岩村 惠市
    セッションID: 21-03-25
    発行日: 2022年
    公開日: 2023/03/31
    会議録・要旨集 認証あり
    個人間での物品の売買が盛んに行われている現代社会では,正規品そっくりにラベル・包装処理が施された偽造品が多く流通しており,世界的な問題となっている.これを解決するため,汎用的に使用されるインクジェット印刷コードから偽造品を判定する手法を提案する.本研究では,実社会で包装処理に利用されている紙(メディア)上に産業用印刷機を用いてコードを印刷し,印刷物個々の物理的複製困難な性質(PUF 性)を元に真贋判定を行う.これにより,本真贋判定システムの実用性向上を目指す.
  • -Visual SLAM とウインチオドメトリの組み合わせ-
    鈴木 泰貴, 大和 淳司, 石井 裕之, 大谷 淳, 高西 淳夫
    セッションID: 21-03-26
    発行日: 2022年
    公開日: 2023/03/31
    会議録・要旨集 認証あり
    月面にはマリウス丘の縦穴という未知環境の溶岩洞窟が存在する.この縦穴を探査するために,月面縦穴昇降ロボットが開発された.この昇降ロボットは,月表面からテザーで吊り下げられた状態で縦穴に侵入し,縦穴壁面を昇降することで環境を調査する.この際,昇降ロボットは自己位置推定を行う必要がある.そのため,本研究では Visual SLAM とウインチオドメトリの組み合わせによる昇降ロボットの自己位置推定を提案する.シミュレーション環境での実験では提案手法の精度検証,実環境での実験では提案手法の精度検証とシミュレーションで用いたモデルの妥当性の検証を行った.実験の結果,提案手法によって月面縦穴で自己位置推定を行う見通しを得た.
  • -3D モデルの変形過程の算出とその利用について-
    今泉 有雅
    セッションID: 21-03-27
    発行日: 2022年
    公開日: 2023/03/31
    会議録・要旨集 認証あり
    近年センシング技術や VR などの発展により現実空間の物体を 3DCG モデルに置き換えて仮想空間上で扱う機会が増加している.それに伴い重要な技術の一つが 3D モデルの姿勢推定である.姿勢推定とは,3D モデルの変形前後の状態から変形に必要なパラメータを算出することである.本研究では 3 次元 Thin-plate Spline を用いた姿勢推定の実現手法とその改良手法としての 3D モデルの自動分割手法,および得られた変形パラメータの利用の一例として変形の中間形状のモデルの生成について,その有効性の検証を行う.
  • 中村 宣彬, 泉 知論
    セッションID: 21-03-28
    発行日: 2022年
    公開日: 2023/03/31
    会議録・要旨集 認証あり
    環境に配置したカメラによる小型自律移動ロボットの自己位置推定を試行する。対象領域に恒常的に配置した、あるいは設定・保守用に一時的に配置した複数のカメラからの画像を利用してロボットの自己位置推定の精度向上を狙う。本稿では、道路を模したミニチュアコース上にマーカーを設置し、OpenCV のライブラリを用いてカメラの内部パラメータを取得・補正し、勾配法により位置を推定した。カメラ2台で 1.9cm 程度、4台で 1.7cm程度の平均誤差を確認した。
  • 谷口 民恵, 平山 亮
    セッションID: 21-03-29
    発行日: 2022年
    公開日: 2023/03/31
    会議録・要旨集 認証あり
    2020 年,新型コロナウイルスの蔓延によりオンライン中心の生活が一般化し,Web 会議システムを使う機会が増えた.対面と比べ相手の情報を得にくい,オンラインの不便点を解決するため,Web 会議システム Google Meet 向けの(1)レスポンスアナライザと(2)タイム管理機能拡張機能を開発した.(1)は教員向けに生徒の反応が即可視化されるようにし,授業改善を図る.(2)はオンライン学会発表などにおいて座長の負担を軽減できるようにする.(1)ではフィードバックの数値がわかりやすくボタンの上に表示することができた.また,どのくらいの人数がどのようなタイミングで反応しているかがメッセージ欄でわかりやすく確認できた.(2)ではわざわざタイマーやベルなどを別で用意しなくても Google Meet ひとつで完結できた.
  • 筒井 翔太, 大和 淳司, 大谷 淳, 佐島 遼
    セッションID: 21-03-30
    発行日: 2022年
    公開日: 2023/03/31
    会議録・要旨集 認証あり
    筆者らは,里地里山が高齢化などによって管理不足に陥っていることを踏まえ,自律走行ロボットによるモニタリングの実現を目指している.本論文では,夜間森林画像の深層学習による領域分割のために必要な,Self-training による夜間森林画像のアノテーションコストの軽減と,それに基づく深層学習による領域分割の有効性を検討する.本手法では,データセットをラベルありデータとラベルなしデータに分け,ラベルなしデータの確信度に閾値を設けてラベルなしデータにラベル付けを行う.ラベルありデータのみによる教師あり深層学習によるセグメンテーションと,self-trainingによるセグメンテーションとを比較した結果,ラベル付けされたデータが少なく,ラベルなしデータが多い場合でも,推定精度を向上させることができる見通しを得た.
  • 井出 春佳, 青竹 峻太郎, 小方 博之, 大谷 淳, 大谷 拓也, 高西 淳夫, 舩橋 真俊
    セッションID: 21-03-31
    発行日: 2022年
    公開日: 2023/03/31
    会議録・要旨集 認証あり
    農地内で様々な植物種を混生密生状態で生育させる協生農法環境下では植物同士の区別が難しく,管理のための自動化が課題となっている.本プロジェクトでは,協生農法の鍵である植生の多様性を維持するために,特定の植物が他の植物種に対して過度に繁茂している状態を優勢状態と呼び,優勢状態の植物は剪定する.本論文では,農園の俯瞰カメラから取得した RGB 画像を用いて特定の植物種を対象に,優勢状態の推定を行うことを目的とする.本研究の提案手法としてはまず,RGB 原画像を分割小領域に分割し,各分割小領域内の植物種数を,VGG16 を用いて推定する.植物種数が“2 種類以下”と推測された分割小領域の数の合計が閾値を超えた場合,原画像は優勢状態の候補と判断する.優勢状態の候補とされた場合,“2 種類以下”と推測された分割小領域間でAKAZE 特徴量を用いて類似度を求め,それらが類似している場合は,同じ植物が繁茂しているとみなして優勢状態と判定する.本手法によって優勢状態の推定では高精度の結果を得ることができ,有効性を確認した.
  • 穐澤 和宏, 山本 洋太, 谷口 行信
    セッションID: 21-03-32
    発行日: 2022年
    公開日: 2023/03/31
    会議録・要旨集 認証あり
    乳牛の疾病・発情の早期発見のためには,牛舎内の 24 時間を通した行動履歴を記録し,移動量や食事・飲水 回数の変化を把握することが重要である.本研究では,牛舎の天井に設置された複数台のカメラを用いて,牛舎全体で の乳牛の行動を追跡する.カメラのレンズ歪みや,映像のフレームレートの低さによって,追跡精度が低下する問題に対して,本研究では,牛舎カメラで検出した乳牛検出矩形を,牛舎マップ上に射影・統合してから,牛舎マップ上で追跡する手法を提案する.また,既存の追跡アルゴリズムを改良し,低フレームレート映像における軌跡の途切れを抑制する.実験の結果,提案手法が 0.2fps という低フレームレートの映像に対する乳牛追跡に有効であることが示唆された.
  • 松永 葵, 山本 洋太, 谷口 行信
    セッションID: 21-03-33
    発行日: 2022年
    公開日: 2023/03/31
    会議録・要旨集 認証あり
    酪農業において,乳牛の健康状態を個体ごとに観察し,疾病や発情を早期に発見することは重要である.我々は,乳牛の 3D モデルから生成した多視点の RGB 画像をデータベース,牛舎に設置した天井カメラで撮影した RGB 画像を入力 画像とし,それらをマッチングすることで個体識別を実現する画像認識ベースのシステムを開発している.本研究では,デー タベースと入力画像の生成過程(ドメイン)の違いによる精度低下を軽減し,マッチング精度を向上させる手法を提案する.また,更なる精度向上のために,効率的な距離学習を可能とする Quadruplet の組み合わせを取得する Negative Mining を提案する.
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