電子情報通信学会 基礎・境界ソサイエティ Fundamentals Review
Online ISSN : 1882-0875
ISSN-L : 1882-0875
8 巻, 2 号
選択された号の論文の27件中1~27を表示しています
表紙
ごあいさつ
特別寄稿
追悼
解説論文
BioX 研究会提案
  • 瀬戸 洋一
    2014 年 8 巻 2 号 p. 77-83
    発行日: 2014/10/01
    公開日: 2014/10/01
    ジャーナル フリー
    日本におけるバイオメトリック技術は,2004年に金融機関のATM(Automatic Teller Machine)への静脈認証装置の採用,2006年にはIC旅券,2007年にはIC運転免許証への顔データの実装というように,社会基盤システムに着実に展開された.2010年を境に米国においてバイオメトリック市場のパラダイムシフトを目指す「Post 9.11」という動きが出てきた.次のステージに向けた市場の拡大の可能性はあるが,民生利用や行政サービスなどに利用されるには,バイオメトリクス特有の問題への対策が以前にも増して重要となっている.つまり,識別,認証のほか,ビッグデータ分野への応用として追跡という新しい利用分野が立ち上がり,これらの市場拡大には,プライバシーへの対策技術が重要である.本稿では,今後必要な技術開発及び製品化のポイントについて述べる.
SSS 研究会提案
  • 北村 正晴
    2014 年 8 巻 2 号 p. 84-95
    発行日: 2014/10/01
    公開日: 2014/10/01
    ジャーナル フリー
    本稿では,レジリエンスエンジニアリングという新しい方法論の原則と実装の指針を紹介する.レジリエンスは,弾力性,復元力,回復力の優れた状態を指す概念である.レジリエンスエンジニアリングが目標とするのは,社会・技術システムのレジリエント性を大幅に向上させることである.この方法論を構成する鍵は,四つの主要な能力と補完的な要件である.この方法論で探求される安全はSafety-IIと呼ばれ,これまで慣用的に用いられてきた「望ましくないことが起こらないこと」に類する静的な安全Safety-Iとは異なっている.レジリエンスエンジニアリングはSafety-IIの意味での安全性を向上させるための方法論である.レジリエンスエンジニアリングの実装と応用についても,若干の事例を通じて説明を試みた.
SIS 研究会提案
  • 高玉 圭樹, 田島 友祐
    2014 年 8 巻 2 号 p. 96-101
    発行日: 2014/10/01
    公開日: 2014/10/01
    ジャーナル フリー
    本稿では,超高齢化社会における高齢者の介護支援に焦点をあて,高齢者が健康で快適な生活を送るための「睡眠モニタリングエージェント」とその展望を解説する.睡眠モニタリングエージェントは各高齢者に提供され,無拘束型のセンサで得られた心拍数と体動の生体データから睡眠段階を推定する.推定された情報を遠隔にいる介護士の持つタブレットやPC 端末などに表示するとともに,高齢者が夜中に徘徊あるいはベットから落ちたときに通知する.本稿では,睡眠モニタリングエージェントとそのシステムについて述べ,特に,新しい睡眠段階推定法について詳しく述べる.また,介護福祉施設における被験者実験の結果を示し,睡眠モニタリングエージェントシステムの有効性を検証するとともに今後の課題についても述べる.
NLP 研究会提案
  • 林 初男
    2014 年 8 巻 2 号 p. 102-114
    発行日: 2014/10/01
    公開日: 2014/10/01
    ジャーナル フリー
    電子付録
    工学でも大きな興味が持たれている脳のニューロンや神経回路網は非線形なシステムである.ニューロンは規則的に発火するだけでなく,膜電位あるいは刺激の強さや周波数に依存して不規則に発火することがある.この不規則な発火はカオスと呼ばれる決定論的な力学則に従う非周期振動である.神経回路網の場合は,ニューロンの集団活動を反映した電場電位が周期刺激に対して引き込みやカオス応答を起こす.すなわち,ニューロン集団の同期の程度や同期したニューロン数が刺激に応じて変化する.本稿では,非線形ダイナミクスの観点から脳を概観し,脳の情報処理機構に関する研究の一例として,海馬における確率共鳴と記憶パターンの想起について述べる.
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