(k, n)しきい値法の秘密分散は,情報をn個のシェアと呼ばれる分散情報に分散させ,このとき,k個以上のシェアを集めなければ,元の情報を再構成できないようにシェアを構成することにより,情報の紛失と漏えいを抑制する方式である,一方,物理層のセキュリティは,基地局から端末への無線通信において,目標端末の受信条件を良好にし,目標端末以外の端末の受信条件を劣悪にするように,基地局と目標端末の間で協調して信号処理を実施することにより,情報の漏えいを抑制する方式である.本稿では,このような二つの情報セキュリティに関わる方式の基礎を解説するとともに,これらを無線パケット通信の情報保護に適用した構成例とその特性を解説する.
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