超高齢社会を迎えて,受け身の医療から健康管理・予防医療へのシフトが緊急課題となっており,ウェアラブルヘルスケアモニタリングの実現が強く望まれている.
本稿では,まず,ウェアラブルヘルスケアモニタリングの基盤技術を概観する.次いで,生体情報センシング技術について,最近注目されている研究開発の中から,カフが不要なウェアラブル血圧センシング技術と,ストレスモニタリング技術について紹介する.生体情報センシング技術については,拘束感のないモニタリングを実現するウェアラブルセンサ(ハードウェア)と,複数のセンサ情報から,人間の行動・体調(体の状態),心理・感情(心の状態)といった高次情報を抽出する分析技術(ソフトウェア)の両面からの研究開発が必要である.
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