電子情報通信学会 基礎・境界ソサイエティ Fundamentals Review
Online ISSN : 1882-0875
ISSN-L : 1882-0875
4 巻, 2 号
選択された号の論文の29件中1~29を表示しています
表紙
ごあいさつ
特別寄稿
慶賀
特別寄稿
技術の原点
  • ―森鷗外の支援を得て矢頭良一が独自のメカニズムで開発―
    山田 昭彦
    2010 年 4 巻 2 号 p. 105-112
    発行日: 2010/10/01
    公開日: 2010/12/01
    ジャーナル フリー
    日本の最初の計算機は,1923年(大正12 年)に売り出されたタイガー計算器と長く考えられていた.森鷗外の「小倉日記」の記録により,1902年(明治35年)に矢頭良一が発明し製作した自働算盤が1960年代後半に再発見され,これが日本最古の計算機となった.自働算盤は歯車を用いた手動の機械式計算機で,独特のメカニズムにより加減乗除の計算を行う.数値の入力にそろばんの1の珠と5の珠による方法と同様の方法を採用し,乗除算の際のけた送りが自動的に行われること及び演算終了時に動作が自動的に終了するなど,当時の海外の計算機よりも優れた機能を実現している.
解説論文
SIS研究会提案
  • 浅野 晃
    2010 年 4 巻 2 号 p. 113-122
    発行日: 2010/10/01
    公開日: 2010/12/01
    ジャーナル フリー
    マセマティカルモルフォロジー(以下モルフォロジー)は,画像中の図形の持つ構造を抽出するために図形を操作する演算の体系である.モルフォロジーは,完備束上での演算に拡張することにより,有界な非線形信号処理の基盤となる体系ととらえることができる.有界とは「上限や下限が存在する」という意味であり,有界な演算は,上限も下限もない線形な演算に比べ,現実の世界をより精密に表すことができる.このような有界性・非線形性は,ニューラルネットワークやファジー演算などとも共通するものである.本記事では,モルフォロジーの思想と原理を,これらとの関連にも触れながら解説する.更に,モルフォロジーに関連した,図形を「測る」研究も紹介する.
IT研究会提案
SSS研究会提案
  • 向殿 政男
    2010 年 4 巻 2 号 p. 129-135
    発行日: 2010/10/01
    公開日: 2010/12/01
    ジャーナル フリー
    コンピュータと安全との関係は,大きく分けて二つの側面がある.一つは,コンピュータを内部や外部の危険源から守り,コンピュータを正常に稼動させ続けることを目的とする“コンピュータのための安全”であり,二つ目は,他のシステムの安全を維持する機能をコンピュータで実現させようとする“コンピュータによる安全”である.筆者は前者をコンピュータ安全と呼んでいるが,後者の典型例として機能安全と呼ばれる新しい安全の分野がある.本稿では,コンピュータ安全と機能安全の一般論とともに最近の動向について解説する.
ITS研究会提案
  • 徳田 清仁
    2010 年 4 巻 2 号 p. 136-142
    発行日: 2010/10/01
    公開日: 2010/12/01
    ジャーナル フリー
    高度交通システム(ITS : Intelligent Transport Systems)のコア技術の一つがITS 無線システムである.近年,安全運転支援システム用の路車間通信 (RVC: Road to Vehicle Communications)や車々間通信(IVC:Inter Vehicle Communications)の実用化開発が積極的に実施され,先進安全自動車(ASV: Advanced SafetyVehicle)や知能道路(SMARTWAY)の実現に大きく近づいている.ITS 無線システムは,携帯電話システムや無線LAN システムと比較して,サービスエリアは限定されナローバンドであるがデータ通信のリアルタイム性や高品質性に優れ,安全運転支援システムの要求QoS(Quality of Services)を満足する.厳しいCO2削減目標が提示されスマートグリッド(Smart Grid)や電気自動車(EV: Electric Vehicle)が注目される今,この技術優位性を生かし,安全ばかりでなく快適や環境にまで適用領域を広げた次世代ITS 無線システムの研究開発を加速するグッドタイミングである.その際,研究開発者はビジネス成功の秘けつがマーケットイン・プロダクトアウトにあることを理解し技術イノベーションに挑戦しなければならない.更に,将来のEV 時代に,日本の技術者が創出した次世代ITS 無線システムが世界で勝ち残るためには上手な国際連携も欠かせない.
その他
ESSニュース
  • 「制御」と「通信」の融合領域における研究開発と産業化をプロモートする「高信頼制御通信時限研究専門委員会(RRRC)」発足
    河野 隆二, 片山 正昭, 原 晋介
    2010 年 4 巻 2 号 p. 143-146
    発行日: 2010/10/01
    公開日: 2010/12/01
    ジャーナル フリー
国際会議報告
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