電子情報通信学会 基礎・境界ソサイエティ Fundamentals Review
Online ISSN : 1882-0875
ISSN-L : 1882-0875
8 巻, 3 号
選択された号の論文の17件中1~17を表示しています
表紙
ごあいさつ
解説論文
RCC研究会提案
  • 林 和則
    2015 年 8 巻 3 号 p. 143-150
    発行日: 2015/01/01
    公開日: 2015/01/01
    ジャーナル フリー
    空間に配置された複数のセンサにおける受信信号を用いて狭帯域信号の到来方向を推定する問題は,アレー信号処理の最も基本的かつ古典的な問題の一つである.本稿では,空間領域の受信信号モデルやMUSIC (MUltiple SIgnal Classification)法などの到来方向推定の基礎について復習した後,Khatri-Rao (KR)積拡張アレー処理を用いたMUSIC 法や,圧縮センシングの問題の一つであるMMV (Multiple Measurement Vector)問題を利用したMUSIC 法など,最近の到来方向推定法について概説する.
IT研究会提案
  • 松井 一
    2015 年 8 巻 3 号 p. 151-161
    発行日: 2015/01/01
    公開日: 2015/01/01
    ジャーナル フリー
    本稿の目的は,代数的な誤り訂正符号とその手法を,分かりやすく解説することにある.仮定する予備知識としては,一部を除き主に高校数学のみとし,数値例に沿って解説を行う.代数的符号理論の習得のためには,数値例を理解し実行できるようになることが,一番の早道だからである.具体的には,ある種の漸化式と考えられる線形帰還シフトレジスタ(LFSR)の理解を出発点として解説を進めていく.扱うトピックは,リードソロモン符号,離散フーリエ変換,そしてグレブナー基底の初歩などである.
ITS研究会提案
US研究会提案
  • 梅村 晋一郎
    2015 年 8 巻 3 号 p. 168-176
    発行日: 2015/01/01
    公開日: 2015/01/01
    ジャーナル フリー
    本稿では,強力集束超音波治療,特に加熱凝固治療を中心としてその理工学的基礎について述べる.超音波の持つエネルギーは分子レベルでは希薄であるが,それを熱として蓄積することにより,生体組織に不可逆変化をもたらすことができる.強力集束超音波(HIFU)による治療はその応用に相当する.超音波エネルギーが熱に変換される効率すなわち吸収係数は超音波周波数におよそ比例するので,超音波が治療目的組織まで生体中を伝搬する距離に応じて,周波数を選択する必要がある.また,超音波照射時間を,熱伝導による拡散が目立たない時間内に設定すれば,集束超音波の空間的選択性を生かすことができる.一方,治療目的外組織の過熱を防ぐには,血液灌流による冷却のための休止時間を置く必要があり,これがHIFU治療のスループットを低めている.これらをできる限り原理から説明するとともに,HIFUを照準し治療を監視するイメージング手段や,治療スループットを向上させる研究についても言及する.
VLD研究会提案
  • – ハードウェアセキュリティの根源的課題に向き合う –
    永田 真
    2015 年 8 巻 3 号 p. 177-182
    発行日: 2015/01/01
    公開日: 2015/01/01
    ジャーナル フリー
    ハードウェアの根底にあるICチップの真正性の課題 ―近年,国際的な設計開発と製造流通の分業体制の下,これまで疑いの余地のなかったICチップの身元や確からしさに対する疑念が示唆されている.ICチップのセキュリティについては,これまで欧米を中心に研究活動が進められてきた.他方,セキュリティ機能を持つICチップの開発・製品化は我が国に先進性があり,セキュリティ機能に関するぜい弱性の分析や試験評価の方法について,産業界の連携による研究開発の取組みが進められてきた.本稿では,半導体部品の真正性に関する脅威と対策の取組みに焦点を置いて解説する.
SITE研究会提案
  • 岡田 仁志
    2015 年 8 巻 3 号 p. 183-192
    発行日: 2015/01/01
    公開日: 2015/01/01
    ジャーナル フリー
    ビットコインなどの分散型仮想通貨は,P2Pと電子認証の技術を応用してこれまでとは全く異なる価値流通の仕組みを現出した.それは,発行主体の存在しない分散的な構造でありながら,私人間の支払を完了させる価値認証システムである.従来の電子マネーがクローズドループであったのに対して,仮想通貨はあたかも現金のように転々流通する.そして,中央銀行の手によらない通貨発行は,国家が独占してきた通貨高権に疑問を投げ掛ける.本稿では,通貨はなぜ国家が発行しなければならないのか.国家によらない通貨発行は理想であると言えるか.シニョレッジ(貨幣発行益)を独占する者は本当に存在しないのか.仮想通貨の登場が問いかける諸論点について考察する.
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