電子情報通信学会 基礎・境界ソサイエティ Fundamentals Review
Online ISSN : 1882-0875
ISSN-L : 1882-0875
7 巻, 3 号
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表紙
ごあいさつ
特別寄稿
  • 古原 和邦, 花岡 悟一郎, 渡辺 創, 今井 秀樹
    2014 年 7 巻 3 号 p. 166-171
    発行日: 2014/01/01
    公開日: 2014/01/01
    ジャーナル フリー
    情報セキュリティの問題は,かつてはコンピュータを扱うごく限られたコミュニティの問題であったが,今では,市民生活にも多大な影響を及ぼす重要な問題になっている.実際,社会基盤の多くがコンピュータに支えられており,個人情報や機密情報の漏えい,端末や金融アカウントの乗っ取りによる不正振込など,身近な所で問題が起こり始めている.攻撃の手口も年々巧妙になってきており,問題の根底にある高度な技術の解明と有効かつ抜本的な対応策が欠かせなくなっている.このような状況の中,深い専門性を有する研究者に対しても科学技術面からの貢献が期待されており,2005年の4月には独立行政法人産業技術総合研究所においても情報セキュリティを取り扱う研究センターが設立され2012年3月末までの7年間その研究活動を行った.本稿においてその足跡を振り返ることで,今後の情報セキュリティ研究の参考にして頂ければ幸いである.
技術の原点
解説論文
SIP研究会提案
  • 坂東 幸浩
    2014 年 7 巻 3 号 p. 186-196
    発行日: 2014/01/01
    公開日: 2014/01/01
    ジャーナル フリー
    近年,映像の高精細化・モバイル端末の高性能化により,映像トラヒックが爆発的に増大している.増大する映像トラヒックに対する効率的な伝送・蓄積のために,高効率な映像符号化が求められている.しかし,H.264/AVC に代表される現行の符号化方式は成熟期を迎えており,今後,大きな符号化性能の向上が期待できない.そこで,こうしたニーズの高まりを受け,ISO/IEC 及びITU-T により,映像符号化に関する最新の国際規格High Efficiency Video Coding (HEVC) が策定された.本稿では,HEVC について,標準化の経緯を概観し,H.264/AVC からHEVC に至る発展の中で導入された新技術を紹介する.新技術の紹介では,従来法(H.264/AVC) の課題,同課題を解決するためにHEVC で講じられた手段,同手段が課題を解決できる仕組みを中心に概説する.
VLD研究会提案
  • — アルゴリズムと並列計算の観点から—
    浅井 秀樹, 井上 雄太, 關根 惟敏
    2014 年 7 巻 3 号 p. 197-209
    発行日: 2014/01/01
    公開日: 2014/01/01
    ジャーナル フリー
    近年,回路の集積化と高周波化が著しく進み,高速伝送の実現とともに多様な雑音問題が深刻となっている.半導体だけでなく,回路システムを構成するプリント配線板やパッケージの発展により,その設計も複雑となり,昨今は,三次元構造の効率的設計が望まれている.更に,半導体集積化もMoore の法則の限界に対する対策として,二次元から三次元構造へと進化しつつある.これらの三次元設計において,いかに信号や電源の品質を保証するかが課題となっている.これらの課題に対して,シミュレーション技術の重要性が高まっている.そのような背景の下,本稿では,三次元解析技術の現状と将来展望について述べる.まず最初,三次元電気シミュレーションについて概要を述べた後,従来の電磁界・回路シミュレーション技術について整理する.次に,これらの時間領域解析に対する先端的な高速アルゴリズムについて述べる.更に,PC クラスタやGPGPU などの高並列処理機能を利用したハードウェアアクセラレーション技術について言及するとともに将来展望を示す.
SITE研究会提案
  • 笠原 正雄
    2014 年 7 巻 3 号 p. 210-226
    発行日: 2014/01/01
    公開日: 2014/01/01
    ジャーナル フリー
    21世紀はコンテンツの世紀である.コンテンツは文化的,産業的側面など多様な側面があり,コンテンツ技術の健全な発達が国家的重要課題となっている.本稿では、コンテンツ技術を支える情報技術に携わる私たちに課される基本的姿勢は何であるかを問い,解説する.最初に,基本的な用語である“技術”,“倫理”等の用語について解説する.更に本会,IEEE SIT日本支部における倫理研究の動向について述べる.最後に情報技術の光とその影について論じ,特に影の部分に焦点を当て,情報技術の成果であるテレビや携帯電話等々の存在が,乳幼児育成環境に与える影響について,従来の研究動向を踏まえて解説する.
IT研究会提案
IMQ研究会提案
  • 金澤 勝, 日下部 裕一
    2013 年 7 巻 3 号 p. 242-248
    発行日: 2014/01/01
    公開日: 2014/01/01
    ジャーナル フリー
    将来のテレビ放送は超高精細・大画面となることが予想されている.高精細については多くの検討がされているので本稿では大画面について解説する.また表示に関する心理物理量との対応についても述べる.大画面については,視野角と感じる明るさとの関係,画面を斜めなどから見ることによるゆがみ,表示で必要なダイナミックレンジの3項目について解説する.次に心理物理量については,条件が変わるたびに主観評価実験を行うことは困難であるため適切な客観データで画質を想定する試みが広く行われている.前述のダイナミックレンジに関係するのは色彩工学における輝度に関する心理物理量と考えられるのでその対応を述べる.最後に映像と心理物理量の関係の一つとして,色彩工学における色の見えを示すCIECAMと映像システムのトータルガンマの対応についても紹介する.
US研究会提案
  • 中村 健太郎
    2014 年 7 巻 3 号 p. 249-255
    発行日: 2014/01/01
    公開日: 2014/01/01
    ジャーナル フリー
    超音波振動から直線運動や回転運動を得る超音波アクチュエータについて,摩擦駆動の超音波モータを中心に,その原理と構成例,得られる特性について解説する.圧電セラミックス素子で発生した往復運動である振動から一方向運動を得るための原理として,複合振動形と進行波形に分けて説明し,複合振動形を例に得られるべき性能を論じる.また,それぞれの方式で直線運動を得る構成方法,回転運動を得る構成方法を具体的に紹介する.また,効率や寿命を改善する最近の試みについても述べる.
幹事団提案
  • 古賀 久志
    2014 年 7 巻 3 号 p. 256-268
    発行日: 2014/01/01
    公開日: 2014/01/01
    ジャーナル フリー
    一般に,ハッシュ法と言えば指定されたクエリとキーが同一であるデータを高速探索するための技術であり,実用上,O(1) の時間計算量で動作する.しかし,近年,クエリと完全には一致しない類似したデータを探す類似検索向けのハッシュ法が開発され,画像やテキストに代表されるメディアデータに対するコンテンツベースパターン認識の分野で成功を収めている.本稿では,このようなハッシュを利用した類似検索技術を紹介する.更に,その応用として(1) 階層的クラスタリングの近似高速化,(2) 複数画像からのオブジェクト抽出の二つの事例を紹介する.
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