長眼軸長眼に対する白内障手術時における, 眼内レンズ(IOL)度数計算式(SRK/T, Haigis, Holladay I, HofferQ)の精度を検討した。眼軸長26.0mm以上の連続症例において, 術前後にIOL MasterTMを用いて眼軸長, 角膜屈折度数, 前房深度を測定し, 各式の術後早期の屈折誤差(予測屈折値と術後屈折値の差)を比較した。SRK/T式+0.32±0.58D(平均±標準偏差), Haigis式 +0.42±0.60D, Holladay I式 +0.83±0.63D, Hoffer Q式 +0.89±0.63Dと, SRK/T式とHaigis式がHolladay I式やHoffer Q式よりも小さかった(p<0.01, Steel Dwass法)。長眼軸長眼のIOL度数計算式は, SRK/T式かHaigis式を使用するのがよいと考えられた。
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