日本小児循環器学会雑誌
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29 巻, 2 号
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巻頭言
特集
原著
  • 盤井 成光, 川田 博昭, 小澤 秀登, 山内 早苗, 金谷 知潤, 萱谷 太, 稲村 昇, 岸本 英文
    2013 年 29 巻 2 号 p. 92-97
    発行日: 2013年
    公開日: 2013/04/11
    ジャーナル オープンアクセス
    目的:大動脈縮窄・離断(CoA・IAA)を伴う機能的単心室(f-SV)に対する外科治療成績を検討した.
    方法:CoA・IAAを伴うf-SVに対し, 初回手術として両側肺動脈絞扼術(bil.PAB)を施行した13例と, 大動脈弓修復+肺動脈絞扼(Arch repair+PAB)を施行した11例を対象とし, 手術成績と心機能につき比較検討した.
    結果:bil.PAB群では, 高度共通房室弁逆流を認めた無脾症の1例をbil.PAB後3カ月に失ったが, 他の12例はNorwood-Glenn手術(N-G)後に7例がFontan手術に到達し, 5例が待機中で, 心室拡張末期容積および心室駆出率はFontan手術に至るまで保たれていた. 一方Arch repair+PAB群では, 初回手術後に体心室流出路狭窄の進行および房室弁逆流の増悪を認めた3例を失い, 2例がBDG/Fontan手術の適応から逸脱した. 4例がBDG手術後Fontan手術に到達し, 2例が待機中も, 心室容積が経時的に増大していた.
    結論:CoA・IAAを伴うf-SVでは, Arch repair+PAB後に心室流出路狭窄が進行する症例は成績が不良であったが, bil.PAB後にN-Gを行った症例は心機能が良好に保たれ, 房室弁逆流の増悪も認めずにFontan手術に到達している.
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