構造用木質面材の新たな釘側面抵抗試験の提案を目的に,面材張り構面の釘接合部を想定した一面せん断型の釘側面抵抗(LNR)の試験治具を作製してパーティクルボード(PB:厚さ12mm,15mm)のLNRを求め,その値を二面せん断型の試験方法(ASTM D1037)によるLNRと比較した。その結果,一面せん断型のLNRは二面せん断型の4~6割の値となった。釘打ち縁端距離
deを12mmから24mmまで増加させた場合,LNRの増加率は二面せん断型よりも一面せん断型の方が小さかった。試験片の幅中央部と隅角部の2種類の釘打ち位置でLNRを比較した場合,どちらの試験方法および
de=12,18,24mmのいずれの試験条件でも両者の間に有意差は認められなかった。また,促進劣化処理によるLNR残存率は,一面せん断型の方が二面せん断型より2~10%だけ高かった。
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